【UFC210】新ルールの解釈の違い、露見。ムサシががぶりからのヒザ蹴りでワイドマンにTKO勝ち
<ミドル級/5分3R>
ゲガール・ムサシ(オランダ/4位)
Def.3R3分13秒by TKO
クリス・ワイドマン(米国/2位)
左ジャブを伸ばすワイドマンに対し、ムサシは右を狙う。ワイドマンは右ミドル、ムサシはキャッチしてリリースすると、離れたワイドマンがシングルレッグを決める。ギロチンやダースを警戒しつつ立ち上がったムサシは左ジャブを伸ばす。そこに再びシングルレッグを決めたワイドマンがトップを取るも、スイープ狙いからバックを伺いつつムサシがスタンドに試合を戻す。
ワイドマンはシングルからダブルに移行してケージにムサシを押し込むも、ここは倒せず自ら離れる。直後に右を当てたワイドマンはシングルで尻餅をつかせるも、ムサシは落ち着いて立ち上がる。これらの攻防で疲弊しているのはどちらか。ラウンド終了間際にムサシはスリップしてガードを取るなど、削られた様子だ。
2R、ムサシはジャブを当ててアッパー、ストレートとラッシュを掛ける。ケージ際を回って逃れたワイドマンに、ここでムサシは組みついていく。ケージを背にして耐えるワイドマン、レフェリーがブレイクを命じる。と、直後のシングルにムサシはギロチンを合わせるが、左手がきいておらずこれは極まらない。
頭が自由になったワイドマンはマウントを奪取し、バックマウントへ移行する。足を抱えてトップを取りにかかったムサシだが、ワイドマンは下にならずスタンドへ戻る。と、組みに来たワイドマンをがぶったムサシがヒザ蹴りを入れる。
1度目は片手だったのでリーガルだが、2発目はワイドマンが両手をつけようとする。ここでムサシのヒザ蹴りが入り、レフェリーが反則だと試合をストップ。しかし、映像をチェックすると、指はマットから離れており有効な攻めと判断される。それでも試合再開とはならず、ドクターがオクタゴンに入ってワイドマンの様子をチェックする。と、ドクターは試合続行不可能を宣言しムサシのTKO勝ちが決まった。
「リフトアップしてヒザを入れたんだ。どうなっているのか、分らなかった。リマッチは問題ないよ。彼は試合が続けられたけど、スト―リングしたんだろう。僕は戦い続けたかった」とムサシが話すと、ワイドマンは「僕はイリーガルだと思ったんだ。僕は両手をついていた。その時に彼はヒザを狙ってきた。(映像を見て)まぁ、そういうことなんだろう。もっと強くなって戻って来る」と納得できない表情で語った。
新ルールでは指がつくぐらいでは、手をついていると認められていないという解釈もあるが、この解釈の仕方が徹底されていないようだ。