【Bellator282】初回にダウンを奪い、TD&コントロールでムサシを完封。エブレンが世界ミドル級王者に
<Bellator世界ミドル級選手権試合/5分5R>
ジョニー・エブレン(米国)
Def.3-0:50-45.50-45.50-45
ゲガール・ムサシ(オランダ)
サウスポー、右ローやサイドの蹴りを見せる挑戦者に対し、ムサシがハイを見せる。エブレンは左ミドルを蹴り、ムサシの右を回ってかわす。エブレンの左にカウンターを狙ったムサシは左オーバーハンドを2発被弾する。と、ステップインに右オーバーハンドを受けて崩れたムサシは、組みにいくが殴られケージに押し込まれてれる。ムサシはダーティーボクシングで殴られ、ダブルレッグでテイクダウンを奪われる。
ギロチンで抱え、頭を抱えてダメージの抜こうと時間を使ったムサシは、残り2分でスクランブルでバックを譲る。キムラもリフトされ、前方にスラムされたムサシは続くスクランブルでバックを許し両足をフックされる。前方に落としたムサシはがぶってヒザをつきあげる。残り50秒、打撃の間合いになるとエブレンは慎重にリードを守り切った。
2R、打撃の間合いから殴られたエブレンが、ダブルレッグでしっかりと上を取りサイドで抑える。足を戻したムサシがバタフライガード、フックスイープもスクランブルでエブレンがバックを取る。ケージを背負って正面を向いたムサシだが、即ダブルレッグで倒される。厳しい時間が続くムサシは、頭を押して立ち上がる。離れたエブレンが左オーバーハンドを振るう。ムサシは左ローを蹴る。エブレンがワンツーを入れる。ムサシは距離を詰めるが、互いに相手の攻撃を見て時間となった。
3R、エブレンが左前蹴り、ムサシはジャブを伸ばすが勢いのあるワンツーの圧を受ける。それでも左ジャブを当てたムサシだが、迂闊に手を出すことはできない。左ストレートを伸ばして構えを変えることもあるエブレンが、左オーバーハンドをのばす。折り返しの5分間、両者とも動きを抑えたラウンドになっている。
オーソで右オーバーハンド、右ローのエブレンは、そのままオーソを続けると右をヒットさせる。さらに右を決めたエブレンがサウスポーに戻って左ミドルを入れる。そしてオーソで右を打ち込んだエブレンは、ジャブを被弾しても思いきりオーバーハンドを左右から振るう。エブレンは空振りも増えてきたが、この回もラウンドを取った。
4R、ジャブから左ハイを放ったエブレンが左オーバーハンドで前に出る。反応したムサシだったが、続く右ハイ直後に6度目のテイクダウンを奪われケージを背負って座る。エブレンは頭をアゴの下に押し込み、立たせない。ここを外し、ムサシが立ってきたタイミングでバックを取ったエブレンが両足をフックしてグラウンドにも持ち込む。
ムサシは暴れるが、フックは外せず襷から虎視眈々とエブレンはRNCの機会を伺っている。残り80秒、スクランブルからスタンドに戻れたムサシだが、1分を切ることにはダブルレッグで倒されてしまう。最後の10秒でエブレンはホールドを外し、左右のフックを打って最後の5分へ。
最終回、フィニッシュしか勝利のないチャンピオンだが、左に右を合わさ出鼻を挫かれる。エブレンはローに右を当て、立ち技で牽制を続けると2分が経過したところでテイクダウンを決める。もう打つ手がないチャンピオンは、尻餅をついてケージを背負うという――この試合では定番のポジションで、細かいパンチを放つ。
背中を譲らないと立てない状態で、そのままバックを取られたムサシは後方へのパンチを放つも、最後の10秒でバックスープレックスで投げられる。最後も空振りに終わったが、思い切りワンツーフックを伸ばしたエブレンは、時間と同時に勝利を確信した表情を浮かべた。
初回の右オーバーハンドから、一方的な攻撃&支配力でエブレンはフルマークの判定勝ちでBellator世界ミドル級の頂点に。「皆が信じてくれて、僕はこれができた」とATTのチームメイトに感謝の言葉を述べた。