【Pancrase285】神酒が初防衛戦でMr.スプリット判定=マモルと対戦──「マモルさんは格闘屋」
【写真】Tシャツでも侍の空気を纏う神酒が、先人マモルの挑戦を受けることが決まった(C) MMAPLANET
13日(金)、Pancraseより3月12日(日)に東京都江東区のディファ有明で開催されるPancrase285でフライ級KOP神酒龍一が、マモルの挑戦を受け初防衛戦を行うことが発表された。
昨年7月に安永有希を破り修斗に続きパンクラスフライ級の頂点に立った神酒は、9月には盟友・石渡伸太郎とともにイリノイのイジー・マルチネスの下で初の米国出稽古を敢行した。MMAの繋ぎに関して、より完成度を上げるよう帰国後もトレーニングを積んだ王者だったが、12月に3分×3R制で古間木崇宏と対戦し、判定負けを喫してしまう。
1Rが3分と5分では戦いの性格はまるで変ってくるが、王者としていかなる理由があろうとも負けてはならない試合を落としてしまったことに変わりはない。
一方、挑戦者マモルは一昨年8月にパンクラス初陣に勝利すると、12月に安永に微妙な判定負けを喫した後は仙三、体重超過のルイス・ノゲイラから判定勝ちを収めている。何とマモルはパンクラスで戦った4試合が全てスプリット判定、それ以前の修斗でのランボー宏輔との──これも微妙なドローを含めると、2015年と2016年の2年間、全てスプリット判定にもつれ込む接戦を繰り広げてきたことになる。
それもこれもマモルはMMAムエタイ、首相撲とヒジ打ちをケージに押し込まれて放つという後にも先にもない独特の戦い方をするためだ。前例も続く者もいない戦い方に、評価が常に割れることとなっている。
そんなチャレンジャーのケージを背にした攻防一体のムエタイMMAに対し、王者は米国で学んだイジー・レスリングでどのように攻略するのか。壁際の戦いから目が離せないタイトル戦となりそうだ。
屈辱の敗北から3カ月、日本のフライ級のパイオニアといえるマモルの挑戦を受ける神酒は修斗時代に、マモルと同世代の漆谷康宏の壁を超えることができなかった。時代と世代、戦場を超えた頂点争いに関して、神酒は以下のように語っている。
神酒龍一
「前回の試合の反省は、自分の特性を活かして戦えなかった事。それも『自分の未熟さゆえ』という言葉に集約されるのですが、3分3ラウンドという戦いでは自分の良さは出せなかったと思っています。
マモルさんは酸いも甘いも知り尽くしたプロフェッショナル。『格闘屋』です。そんなマモルさんと戦うに当たっては、ただ『勝利に徹したい』という事です。色々な想いがあるのですが、自分らしく勝利に徹する事が正しい道なのだと考えています」