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【RFC33】ロードFC初出場、上迫”クルーズ”博仁<02>「全てにおいて万弁なくつながってきた」

hiroto-uesako【写真】上迫クルーズとは何か? 全容は試合で確認しましょう(C)MMAPLANET

24日(土・現地時間)に韓国はソウルのチャンチュン体育館で開催されるRoad FC 33には日本から佐々木信治、根津優太、阿部右京、上迫博仁の4選手が出場する。そんなロードFCでホン・ヨンギと対戦する上迫博仁インタビュー第2弾。

上迫がHEARTSで行うガチスパーとは。そして噂のオーソ&サウスポー、ステップを超えたシャッフル=上迫クルーズはどのように生まれたのか。そこには空手を原点とし、組み技でサウスポーだった秘密が隠されていた。

<上迫博仁インタビューPart.01はコチラ


──ロードでは会場の雰囲気に呑まれて、殴り合ってしまいそうになると福田選手は言っていましたね。

「ちょっと、それは……気をつけないといけないですね。1回もらうと行きたい欲が出てしまうんですよね。ガチスパーになると打ち合いに行ってしまうので、大沢さんにずっと注意されてきました。なので徐々に打ち合いのイメージでなくて、いかにパンチを被弾しないか。でも、自分のパンチが当たる距離にも入る。そういうことを探しながらやって来たので結局……打ち合いは好きなんですけど、打ち合わないで練習でやってきたことを出そうと思います。

貰わず、当てる。MMAは一発貰うと流れが一気に変わることを前回の試合で確認できたし、一つ、一つを大事にして逆に一発当てれば良いというイメージで長めに試合を組み立ていきたいです。だから会場の雰囲気に乗せられない、相手がガーッと来るところをちゃんと対応することが大切になりますね」

──そういう部分をガチスパーで身につけてきたということなのですね。

「ハイ。ガチスパーって、別に殴り合うってことではないので。ガチンコは試合と同じつもりでやるってことで、別に5分間ずっと壁に相手を押し付けていても良いですし。試合の組み立てをガチンコでやるスパーリングということですね。そして、なるべくブレイクなしでやり切る。それがHEARTSのガチスパーです」

──試合に近いことを全力でやると。バチバチのバチ・スパーではなくて。

「はい。打撃もガチですが、組みもガチ。だから距離感や空気感を掴める練習になっています」

──そういうなかで上迫クルーズというシャッフルが持ち味になりつつあると聞いています。

「アハハハハ。最初は2年ぐらい前にドミニク・クルーズを意識したわけでなく、オーソドックスとサウスポーの両方をやってみろって感じになって。あの頃はTJ・ディラショーから見ていくようになったのですが、右構えと左構えをステップ入れながらやっていると、本家はドミニク・クルーズだっていう考えになりました」

──もともとはオーソでしたが、レスリング時代の構えはどちらが前だったのですか。

「僕はレスリングも左手前で、打撃でいうところのオーソドックスだったんです」

──組みで言えばサウスポーですね。

「ハイ。もともと小学校の時に空手をやっていて、その時の構えが左手前だったから、そのまま中学の柔道、高校と大学のレスリングでも左手前だったんです」

──なるほど、元が空手で打撃のオーソだったんですね。

「それにレスリングでも遠い距離からのダブルレッグとかシングルレッグは得意でなく、来た相手を捌いたり、組んで足を掛けたりする方で」

──クリンチ派だったと。

「高校の時はフリーでしたが、大学に入ってからはグレコローマンに変りました。だから組んだ状態からのテイクダウンが持ち味で、離れた距離ではなかったのでそれほど前足重心にそれほどならなかったというのはあるかもしれないです。MMAをやるようになっても、打撃から入って組むような感じで戦ってきましたし」

──サウスポーを取り入れた時に違和感はなかったですか。

「最初は難しかったですけど、途中からサウスポーの方が良いというのではなくて、縛りがなくなっていったというか、どっちも良いという風に変わっていきました。その結果、なんか全てにおいて万弁なくつながってきた感じになったんです。

未だにどっちが得意か選べと言われるとオーソになるのですが……、それはディフェンスのときにオーソ偏重になる。そんな感じでした。でも、ここ1年は試合でも左右を使えるようになってきたかなって思っていました。それなのに4月の長倉選手との試合では相手の得意な位置で潰しやろうなんて気持ちになってしまって……。

相手より熱くなって、逆にテイクダウンを奪われてしまいましたね」

<この項、続く>

■ RFC33対戦カード

<無差別級T決勝/5分3R>
チェ・ホンマン(韓国)
マイティ・モー(米国)

<フェザー級/5分3R>
ホン・ヨンギ(韓国)
上迫博仁(日本)

<72.5キロ契約/5分3R>
佐々木信治(日本)
ブルーノ・ミランダ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
キム・ミンウ(韓国)
根津優太(日本)

<ライト級/5分3R>
パク・ウォンシク(韓国)
阿部右京(日本)

<ライト級/5分3R>
ムングオスズ・ナンディンエルデン(モンゴル)
キ・ウォンビン(韓国)

<54キロ契約/5分2R>
リン・ホーチン(中国)
キム・ヘイン(韓国)

<ミドル級/5分3R>
キム・ネチョル(韓国)
パク・ジョンギョ(韓国)

<63キロ契約/5分2R>
ジャン・デヨン(韓国)
キム・ヨングン(韓国)

<64キロ契約/5分2R>
ヤン・チョンカイ(中国)
ジャン・イクファン(韓国)

<フェザー級/5分2R>
イ・フソン(韓国)
キム・セヨン(韓国)

<フェザー級/5分2R>
イ・ジョンヨン(韓国)
チョ・キョンイ(韓国)

<ミドル級/5分2R>
オ・ジェソン(韓国)
キム・ジフン(韓国)

<フライ級/5分2R>
キム・ギュファ(韓国)
キム・テギュン(韓国)

<ウェルター級/5分2R>
スチュアート・グッチ(英国)
チェ・ウォンジュン(韓国)

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