【UFN92】田中路教、TAMジャパンの盟友について語る<02>「米国で1人。それが夜叉坊に必要だった」
【写真】9月24日、ブラジリアでハニ・ヤヒーラと対戦することがきまった田中。今、彼のなかで流行中の朴光哲ポーズで──まるで城みちるのような笑顔(C)MMAPLANET
7月30日のWSOF-GC03で勝利した中村優作、そのセコンドに就いていた田中路教にとって、もう一人のチーム・アルファメール・ジャパンの盟友、石原夜叉坊が6日(土・現地時間)にUFN92でホラシオ・グディエレスと対戦する。
そして、この試合で田中が彼のセコンドに就くことはない。TAM JAPANの末っ子の試合を前にして、チームの現状、そして夜叉坊への想いを語った。
<田中路教が中村優作への熱い想い(?)を語ったインタビューPart.01 はコチラから>
──中村選手への愛ある提言に続き、6日(土・現地時間)にUFCで戦う石原夜叉坊選手の試合についてですが、てっきりフィリピンから帰国後、すぐにセコンドで米国に渡るものだと思っていました。
「それは5月に3人でサクラメントで練習した時に、夜叉坊が『今回はそのまま残って練習をする』って直前になって言って来て。半年ほど米国に滞在してやりたいということだったんです。
その期間はセコンドもアルファメールの人間に就いてもらって、キャンプも全てサクラメントでやる──そういう決意で夜叉坊は向こうに残ったんです」
──つまりTAM JAPANの解散ということですね(笑)。
「なんで、そうなるんですか(笑)。解散はしません……」
──チームのTシャツも出回る前に……そうなるのかと。
「あのTシャツは、僕のところにも回ってきていません(苦笑)。今回のこの決断、それは夜叉坊に必要だったことだと思います。今の時期に米国で1人でやる。それが必要だったんです」
──というのは?
「ちょっとですね、アイツは回りに頼り過ぎなんで。また、回りも優しくてしてしまうんです、アイツには。ある程度、自分でやれるようにならないと、この先……今までのままの夜叉坊でいるなら、チームにも良くない。それこそ、解散でなく崩壊してしまうかもしれないというのを僕は感じていました。
多分、夜叉坊もソレを感じていたから、今回の決断が合ったんだと思います。だから夜叉坊は今、この時期に米国で1人でいることで変っていく……変わらないといけないです。
それを本人が言い出した……、最初は『ん?』とは僕も思いました。チームとして団結していないといけないのに、バラバラになるのはって。でも、3人で話して夜叉坊がどういう気持ちなのかも聞き、今は夜叉坊は日本、チームを離れる時期だと僕の方も気持ちの整理がついたんです」
──なるほど。
「3人が3人とも、今それぞれやらないといけないことがあります。そこを一度、しっかりとクリアーしてからじゃないと、3人で上手く回せるようにはならなんじゃないかと。でも、離れていても連絡は取りあっていますし」
──では離れてもいても……夜叉坊選手は問題ないと。
「う~ん、そこはまた別です(苦笑)。甘える人間がいないし、色んなストレスが掛かっているはずです。でも、ケン・ヤマモト先生(※ゴッドハンド、マジックハンドと称され解剖学、運動学を取り入れた治療法でMMAファイターからの信頼が厚い)がサクラメントまで行って治療をしてくれたり、セコンドにも就いてくれるし。僕のトレーナーの岳さん(※大宮司氏。田中や水垣偉弥らが師事するフィジカルトレーナー)の知り合いがサクラメントに住んでいて、その人にも診てもらっているので」
──結局、皆に支えてもらえていると。人徳ですね。
「アハハ、何が独り立ちかって思われるかもしれないですけど、日本いる時とは全然違います」
──対戦相手はホラシオ・グディエレス……正直なところピンとこない相手です。
「いや、名前も覚えられないですよね(苦笑)。今回は僕が対策を練ったりすることも全くないです。向こうのチームでやるべきことで。ただし、このレベルのファイターに負けるようでは話にならないです」
──RTU JAPAN上がりでもあり、日本人ファイターでは珍しくプロテクトされている選手ではあります。
「それは弱冠あると思います。面白いヤツだし、キャラもあるし、大切にされるのも分かります。ただし、夜叉坊の試合に関しては相手云々の話じゃないです。アイツがどういう状態でこの試合に挑めることができるのか。UFCですし、簡単な試合にならないとは思います。
だからこそ、そこは夜叉坊が自分自身で成長していかないといけないし、凄く良い動きがデキることもあるので……しっかりと勝ってもらいます」
■UFN92対戦カード
<フェザー級/5分5R>
ジャイー・ロドリゲス(メキシコ/13位)
アレックス・カサレス(米国)
<フェザー級/5分3R>
デニス・ベルムデス(米国/8位)
ホニー・ジェイソン(ブラジル)
<ミドル級/5分3R>
ターレス・レイチ(ブラジル/12位)
クリス・カモージ(米国)
<ウェルター級/5分3R>
サンチアゴ・ポンジニビョ(アルゼンチン)
ザク・カミングス(米国)
<ミドル級/5分3R>
トレバー・スミス(米国)
ジョセフ・ジリョッティ(米国)
<女子ストロー級/5分3R>
マリナ・モロズ(ウクライナ/8位)
ダニエル・テイラー(米国)
<ウェルター級/5分3R>
コート・マクギー(米国)
ドミニク・スティール(米国)
<ヘビー級/5分3R>
ビクトー・ペスタ(チェコ)
マルチン・ティブラ(ポーランド)
<ライト級/5分3R>
デイビッド・ティーマー(スウェーデン)
ジェイソン・ノヴェリ(米国)
<フェザー級/5分3R>
ホラシオ・グティエレス(メキシコ)
石原夜叉坊(日本)
<フェザー級/5分3R>
カブ・スワンソン(米国/5位)
川尻達也(日本/14位)
<ヘビー級/5分3R>
ジャスティン・レデット(米国)
チェイス・シャーマン(米国)