【UFN92】スワンソン戦を控える川尻達也 「川尻達也だからこそ、見せられる生き様を皆に見てほしい」
【写真】現地での川尻の様子を送ってもらった(C)SHU HIRATA
6日(土・現地時間)、ユタ州ソルトレイクのビビント・スマートホーム・アリーナで開催されるUFC Fight Night92「Rodriguez vs Caceres」に日本から川尻達也が出場する。
2月にデニス・ベルムデスに敗れてから5カ月、今回対戦するカブ・スワンソンは長年UFCフェアー級戦線でトップ5に君臨した強豪中の強豪だ。
そんなスワンソに背水の陣で挑む川尻。その存在だけで、魂が震える──彼の現入り入りしてからの声をお届けしたい。
──現地入りしてから、コンディションの方はいかがでしょうか。
「こっちの火曜日、試合の5日前に着いたのですが、普段は着いてから1、2日ほどは体が怠いんです。でも今回はそれもなく、着いた日の夜からマットスペースで良い練習もできたのでコンディションはいいです」
──現地での写真を見せてもらって、目の検査をしていると思っていたら撮影用にメイクをしていました。
「あぁ(笑)、あれは試合なんかで使う映像と写真の撮影用のメイクです。髪型から顔のメイクまでバッチリやってもらっています。ヒザでできた傷もメイクで消してくれました。
これまでは髪の毛を編む人を自分達で探していたんですが、今回はUFCが用意してくれたスタイリストさんが、ホテルまで来てくれて髪の毛の編み込みもやってくれるみたいです」
──おぉ、至れり尽くせりですね。もうUFCのファイト・スケジュールが川尻選手の基本となっているかもしれないですが、改めて日本で戦っていた時と比較して日々、気持ちを集中し、高めるのにUFC流になったという部分はありますか。
「正直なところ、日本の大会との違いを見つけようと考えて他の媒体でも色々喋ってきたのですが、実は特に感じていないんです。何も知らない土地にやって来て、回りにいるのも言葉が通じない人々ですから。戦いだけに集中出来るというか……そうせざるをえないというか……。それぐらいですね、違いは」
──また、現地に入ってからもネガティブ全盛になるようなことは?
「常に不安やネガティブは僕の隣にいて、最大の敵だったり友達だったりします」
──素晴らしい言葉です。ところでUFCではかつて試合をしたONEのように本計量を先に済ませ、一息ついてからパブリック計量でフェイスオフをする機会が増えました。人前で本計量がある、パブリック計量として体重をクリアーしてから人前に出る。川尻選手はどちらが好みですが。
「今回も午前中に本計量を済ませ、午後からパブリック計量をやるみたいです。もちろん人前で本計量をやった方がリアル感が出て、見ている人も僕自身も盛り上がります。ただし、その一方で身体のことを考えれば午前中に本計量を済ませられるのは助かります」
──なるほど。では、改めてカブ・スワンソンというファイターの印象をお願いします。
「アグレッシブで一発のある危険なファイターです。その危険から逃げていたら、勝てないと思っています。逃げずに前に出て勝負します」
──スワンソンもまた以前のようにイケイケでなく、考えるイケイケになりました。その点も含め、どのような試合をしたいと思っていますか。
「お互い頭を使った激しい試合になると思います。その中でカブ・スワンソンのミスをついて一本を取りたいと思います」
──では、最後に日本のファンにメッセージをお願いします。
「プロデビューして16年。天国も地獄も見てきました。それでも諦めず、というか諦め切れずに続けてきて──気が付いたら38歳になっていました。周りを見渡すと、以前とはだいぶ景色も変わり、同年代のファイターも少なくなりました。それでも僕は相も変らずファイターでいます。カブ・スワンソン戦に全てをぶつけます。川尻達也だからこそ、見せられる生き様を皆に見てほしいと思います」
■UFN92対戦カード
<フェザー級/5分5R>
ジャイー・ロドリゲス(メキシコ/13位)
アレックス・カサレス(米国)
<フェザー級/5分3R>
デニス・ベルムデス(米国/8位)
ホニー・ジェイソン(ブラジル)
<ミドル級/5分3R>
ターレス・レイチ(ブラジル/12位)
クリス・カモージ(米国)
<ウェルター級/5分3R>
サンチアゴ・ポンジニビョ(アルゼンチン)
ザク・カミングス(米国)
<ミドル級/5分3R>
トレバー・スミス(米国)
ジョセフ・ジリョッティ(米国)
<女子ストロー級/5分3R>
マリナ・モロズ(ウクライナ/8位)
ダニエル・テイラー(米国)
<ウェルター級/5分3R>
コート・マクギー(米国)
ドミニク・スティール(米国)
<ヘビー級/5分3R>
ビクトー・ペスタ(チェコ)
マルチン・ティブラ(ポーランド)
<ライト級/5分3R>
デイビッド・ティーマー(スウェーデン)
ジェイソン・ノヴェリ(米国)
<フェザー級/5分3R>
ホラシオ・グティエレス(メキシコ)
石原夜叉坊(日本)
<フェザー級/5分3R>
カブ・スワンソン(米国/5位)
川尻達也(日本/14位)
<ヘビー級/5分3R>
ジャスティン・レデット(米国)
チェイス・シャーマン(米国)