【UFN92】グティエレス戦に臨む石原夜叉坊 「対戦相手? 一言でいって阿呆ですわ」
【写真】I love my bitches Tシャツに朴光哲ポーズ!! 石原夜叉坊、人生をエンジョイしてそうだ(C)TAM JAPAN
6日(土・現地時間)、ユタ州ソルトレイクシティのビビント・スマートホーム・アリーナで開催されるUFC Fight Night92「Rodriguez vs Caceres」に。同大会に川尻達也とともに日本から石原夜叉坊が参戦する。
Road to UFC JAPANファイナリスト、その自由奔放かつ浪花節がスパイスとなった生き方に多くのファンが共感した夜叉坊が、3月のジュリアン・エロサ戦に続き、今年2度目のオクタゴン登場でホラシオ・グティエレスと対戦する。
その夜叉坊、国際電話での取材への第一声が「hey, what’s up!!」──そう、彼はチーム・アルファメール・ジャパンの盟友・中村優作、田中路教がサクラメントから帰国しあとも、米国に残りトレーニングを積んできた。
勝ち負けよりも、いかにモテるか。そんな自由な生き方の裏に存在する、生き残りに賭けた浪花節サイドも交えつつ、夜叉坊らしいトークが炸裂した。
──ソルトレイクシティ入りし、今の体調を教えてください。
「体調は万全ですね。エェ感じです。ただ、ここが高地っていうのがあって。それをこっちに来て知って、ミットを持ってもらったら息が上がるのが、ちょっと気持ち早いかなと思って。標高がナンボかとか、全然分かんないスけど(※ソルトレイクシティの標高は1.228メートル)──高地なんですよ。最初は気分なんかなぁって思っていたけど(笑)」
──それはペース配分が重要になってきますね。
「そうなんですよね、スタミナには常に不安はありますからね(笑)」
──実はMMAPLNAETでは盟友、田中路教選手にも話を伺っていて、今回の試合……ホラシオ・グティエレスという相手には負けていられない、夜叉坊選手は日本勢では珍しくプロテクトされている立場にあるという話題になりました。
「でしょう? 僕もUFCに育てられてるんとちゃうかなぁって気はしています(笑)」
──ご自身でもそういう意識はありますか(笑)。
「ありますねぇ(笑)。もう、どこに行っても甘やかされるんかなぁって思って」
──その状況を有効利用しないといけないですね。
「そうなんスよ。僕自身、『何で俺、UFCにおるねん?』って思っているぐらいなんで、有り難いです。そうやって大事に一歩一歩踏ませてもらえるのは、目立てるんでオイシイです。全てがプラスに作用していますね」
──相手に関わらず、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトの額は同じですからね。
「そこですよ。だから、今回は本当にオイシクないですか?」
──勝負は何があるか分からないですが、他の日本勢の相手とは違うなぁとは正直思います(笑)。でも、いつなんどき、何を被弾するか分からないので怖い面も当然あります。
「そうなんですよねぇ。甘いですからねぇ」
──基本、夜叉坊選手は末っ子気質ですから。
「自分がやりたいようにバァーってやっていたら、なんか皆がサポートしてくれたり、応援してくれて。運が良いんですかね」
──その言葉をインタビュー記事で読み、歯ぎしりしている選手がいるはずです。
「なんやもう、僕はそういう星の下に生まれたんでしょうね(笑)。だから仕方ないですね」
──そのような恵まれた星の下にあって、今回は日本に戻る中村優作選手、田中選手と別れ、サクラメントに1人残り、アルファメールで練習してきました。
「今回、残ろうと思ったのはUFCで戦っていて、ビザが残っていたというのがあります。それに……3月にジュリアン・エロサに勝ったけど、あれからUFCのフェザー級の試合を見ていると、『俺、ここで生き残るの無理やな』って思って。そうやって考えていた時に、生活費をサポートしてくれるって言ってくる人が出て来て、ならリリースされてから米国に行っても遅いなって。で、英語も覚えて幅を広げたいって思うようになったんです」
──そこでTAM JAPANの2人と別れ、今回もセコンドに2人はいないわけですよね。試合に向けて、不安はなかったですか。
「ありましたよ。練習とか必死にやって、コミュニケーションもまぁ取れている感はあるんですけど、やっぱり細かいニュアンスを伝わらないし、僕も何を言っているか分からないところがある。それに優作さんがいないのは大きいです。ここのところ、試合でも打撃は優作さんが言ってくれたことが、めちゃくちゃバッチリはまっていたので。その優作さんがいないのは、やっぱり不安はあります」
──それでも敢えて、米国で長期滞在することを選んだのは?
「これねぇ、ホンマは僕のキャラやないから、あんまり言いたくないけど……、広めんといてくださいね」
──いやいや、インタビューですから(苦笑)。
「いや、まぁそうですよね。日本におったら、もう毎日、何か誘われてパーティーなんですよ。もう、ホンマに毎日。で、ちゃんと練習もできへんし、ついついそっちに流れてしまいます。ノリにも、そこは厳しく言われても……流される。でね、さっきも言ったけど、俺、このままやったらアカン、UFCで生き残ることはできない。
なら、こっちにきてやるしかないやろうって。生活の世話をしてくれる人もいるし。それにこっちやったら、パーティーは金曜と土曜日の週に2回ですからね」
──結局、パーティーしているんですね。
「でも、全然数は少ないし、全く練習に対する取り組み方もかわってきますよね。やっぱりね、色んな人が協力してくれて……助けてくれているんやし、そういう人に喜んでもらいたいし。それにTMA JAPANでやってきたこと、やっていくことをしっかりと形にして、自分がソレを試合で魅せないといけないですからね」
──その意気込みのなか、迎えるグティエレス戦です。
「いや、もう名前を覚えることもできへん相手ですよ(笑)」
──どのような選手だと思いますか。
「まぁ、あんまり外で言えることじゃないのですか……」
──いえ、これはインタビューですから、当然外で言うことになりますよ。
「あっ、そうですね。まぁ、一言でいえば阿呆ですわ」
──アホォ?
「ハイ。阿呆です。いっつも同じ形でテイクダウンを許して。ホンマにずっと同じ形で負けてる。だから、しっかりとね、倒しますよ」
──では、どのような試合を日本のファンに魅せてくれますか。
「まぁ、オモロイ試合しますよ。日本のファンっていうか、皆に魅せて。オモロイ日本人やって思われて。で、英語も勉強しているから、こっちの女の子とも話せるようになるし、モテるようになる(笑)。モテる試合をしますよ」
──では、まずはソルトレイクでモルモン教徒の厳格な女性をモノにしてください。
「分かりましたぁ(笑)。惚れさせますよぉ。期待してください」
■UFN92対戦カード
<フェザー級/5分5R>
ジャイー・ロドリゲス(メキシコ/13位)
アレックス・カサレス(米国)
<フェザー級/5分3R>
デニス・ベルムデス(米国/8位)
ホニー・ジェイソン(ブラジル)
<ミドル級/5分3R>
ターレス・レイチ(ブラジル/12位)
クリス・カモージ(米国)
<ウェルター級/5分3R>
サンチアゴ・ポンジニビョ(アルゼンチン)
ザク・カミングス(米国)
<ミドル級/5分3R>
トレバー・スミス(米国)
ジョセフ・ジリョッティ(米国)
<女子ストロー級/5分3R>
マリナ・モロズ(ウクライナ/8位)
ダニエル・テイラー(米国)
<ウェルター級/5分3R>
コート・マクギー(米国)
ドミニク・スティール(米国)
<ヘビー級/5分3R>
ビクトー・ペスタ(チェコ)
マルチン・ティブラ(ポーランド)
<ライト級/5分3R>
デイビッド・ティーマー(スウェーデン)
ジェイソン・ノヴェリ(米国)
<フェザー級/5分3R>
ホラシオ・グティエレス(メキシコ)
石原夜叉坊(日本)
<フェザー級/5分3R>
カブ・スワンソン(米国/5位)
川尻達也(日本/14位)
<ヘビー級/5分3R>
ジャスティン・レデット(米国)
チェイス・シャーマン(米国)