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【Interview】セルジオ・ペティス(02)「尊敬心と自信を大切に」

2013.09.26

Sergio Pettis

【写真】兄同様オーソでもサウスポーでも戦うことができるセルジオ・ペティス。確かなトレーニングが、その根幹となっている(C)MMAPLANET

UFC世界ライト級王者アンソニー・ペティスを兄に持つ、RFAフライ級王者セルジオ・ペティスのインタビュー後編。

20歳になったばかりのセルジオ、彼の言葉を聞いていると、その成功は間違いないものだと思えてくる。

<セルジオ・ペティス インタビューPart.01はコチラから>

――ディラード・ペッグを下し、RFAフライ級王座を獲得したときのライトクロスは、完璧なタイミングでした。あれは狙っていた一発なのですか。

Pettis vs Pegg【写真】6月21日にペッグを下しRFAフライ級王座に就いた。右クロスは彼の打撃の筋の良さを端的に表している(C)GONGKAKUTOGI

「KOしたかったからね。そして、ディラードが大きな右フックを振っていたんで、カウンターを狙っていたんだ。頭を振ってドンピシャのタイミングでKOできた。打撃でエキサイティングなファイトはしたいし、ファンにも喜んでもらいたい。ただ、去年の11月のRFAで戦ったジミー・ジョーンズ戦のような試合はしたくない。彼は背も高く、凄く強いファイターだけど、ダウンを喫するようなパンチは受けないように戦っていきたい。

Pettis vs Jones【写真】昨年11月2日のジミー・ジョーンズ戦では兄譲り(?)のジャンピングキックも見せている(C)GONGKAKUTOGI

まだ経験を積んでいる最中だし、ダメージを蓄積したくないんだ。スマートに戦いたいと思っている。足を使って、的確なパンチを入れることでファンにも喜んでもらえるだろうけど、時にはそうならないことも起こるだろう。それでも叩きのめすんじゃなくて、ポイントを稼ぐことも必要な試合もあるんだ」

――ショータイムがジェレミー・スティーブンスと戦った時のように。

「その通りだよ。あの時はレスラーのように戦ったよね。テイクダウンを奪って、上から殴る。ああいう勝利がキャリアのなかで必要になり、ステップアップを容易くすることもある」

――こうやって話をしていると、セルジオは20歳になったばかりなのに、かなり冷静にこのスポーツの本質を見究めているようですね。

「20歳といっても、もう5年も戦っているからね。多少は成熟されてくるものだよ(笑)。タフな経験が、そういう風に僕を成長させてくれたんだ」

――ところでフライ級に落してRFAのベルトを取ったということは、フライ級の方がUFCに出る機会が多いというマチュアな考えから判断したのでしょうか。

「階級を下げた理由は、そこしかない。まだ、できたばかりの階級だし、戦いの輪に入っていきやすい。ただ、フライ級で戦うには減量が大変だった。まだ成長過程にあるし、今はフライ級で戦えたとしても、どれだけあの階級に留まっていることができるかは分からない」

――フライ級でズッファと契約し、2試合目からバンタム級に転向しても良いのではないですか(笑)。

「良いアイデアだね(笑)。UFCと契約できたら、たくさん食べるようにするよ。あまり契約のことは話せないけど、以前に話があったことはあったんだ。でも、そんなに急ぎたくなかった。でも、今は違う。もう準備は整ったと思っている」

――では、レコードに傷をつけないようにUFCからのオファーを待つような形ですか。

「そんなことはないよ。9月28日にデューク(ルーファス=セルジオが所属するルーファススポーツのオーナー)が開く大会で試合をするつもりだ。RFAでもドンドン戦っていきたいし、タイミングが合わないと次の試合のようにミルウォーキーのローカルな試合にも出ていきたい。もっと経験を積みたいから。基本的にRFAとはエクスクルーシブなんだけど、デュークのイベントには出場しても構わないんだ。それを認めてくれたRFAには感謝しているよ」

――では、引き続きRFAでも戦い続けることになりそうですか。

「そうだね。ペドロ・ムニョスと是非戦ってみたい。バンタム級の王者だし、階級をまた上げて彼の持つベルトを奪って2階級制覇が当面の目標かな」

――セルジオ・ペティス×ペドロ・ムニョス、是非とも見てみたいカードです。RFAやWSOFを見る限り、UFC以外でもバンタム級は層がかなり厚くなってきていますね。

「WSOFも良い仕事をしていると思う。UFCに次いで、WSOFやRFAがとても頑張っている。正直、UFCは10連勝とかしているファイターが好きだけど、僕はムニョスのようなタフな相手と戦っていきたい。リスキー? 確かにリスキーだね。でも、まだ僕は若い。仮に敗北を喫するようなことがあっても、それが強くなるための道程だと理解している。

もちろん、負けることなんて考えたくもない。でも、敗北を喫することもこのスポーツの一部だしね。そうなれば、そうなったで、強くなるための糧にすることが重要だと思っている。もちろん、そんな経験なしにキャリアを全うしたいけどね(笑)」

――本当にしっかりとした考えをしていますね。

「アンソニーのおかげだよ。僕がどうキャリアを積んで行けば良いかは、兄の背中を見ていれば分かった。アンソニーの失敗が、僕をより良い道に導いてもくれたんだ」

――ところで世界で一番大きなキックボクシングのイベント、GLORYの中継がSpikeで始まりデュークが解説者を務めます。ストライカーとして、GLORYのリングに興味はありませんか。

「ないといえば嘘になる。キックボクシングは、MMAよりガツガツ戦えるからね。ああいう風に頭と頭をつけて、ガンガン殴って、バンバンと蹴り込みたい(笑)。でも、今はMMAに集中している。キックボクシングに興味は持っても、MMAで成功するために、今は手を出すべきじゃない」

――本当に脱帽してしまいます。

「ずっとテコンドーをやってきて、マーシャルアーツから教わったことばかりだ。今も兄のジムでテコンドーの指導をしているし、マーシャルアーツで学んだ周囲を尊敬する気持ちと、自分に対する自信を大切にしたいんだ」

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