【WSOF30】ブランチが──らしく渋い試合展開でミドル級王座防衛に成功
<WSOF世界ミドル級選手権試合/5分5R>
デヴィッド・ブランチ(米国)
Def.3-0:49-44.49-44.49-44
クリフォード・スタークス(米国)
試合はブランチの左ローでスタート。続いて左ミドルから組んだブランチがケージにスタークスを押し込む。一旦離れ、すぐに組みにいったブランチ、離れたスタークスはローに左を合わせようとする。続いてスタークスはケージにブランチを押し込みヒザ蹴りをボディに入れる。ケージ際の攻防、離れても単発の打撃から組み合いという展開が続く。
ブランチの蹴り足をキャッチして打撃を狙うスタークス。右アッパーは空振りになり、ブランチがケージにスタークスを押し込み、支え釣り込み足でテイクダウンに成功する。すかさず足を一本抜いたブランチが左のエルボーを落とし、ダース狙いなどしっかりとトップをキープして初回を取った。
2R、左ローをキャッチされそうになった王者は離れて左ジャブ。続いて左ヒザをボディに入れてスタークスをケージに押し込む。クリンチ戦からダブルを仕掛けるブランチだが、無理はしない。右アッパーを入れた離れたブランチはニータップでドライブ。離れるとスタークスがパンチで前に出てくるが、チャンピオンが左ローを返す。そしてケージ際のクリンチ合戦へ。今回は押し込む番となったスタークスは、ボディを入れてすぐに離れる。と、ブランチは左フックにテイクダウンを合わせトップを奪取する。寝技になると、圧倒的な強さを見せるブランチが、ケージを背にして立ち上がろうとしたスタークスの頭部にヒザ蹴りを入れてしまう。
スタークスに長いインターバルが与えられ、試合が再開となる。そして1P減点となったチャンピオンは再開後に思い切り右ローを蹴り込み、スタークスが左フックを返す。動きが速くなった両者。挑戦者のフックにダブルレッグをブランチが合わせたが、スタークスはギロチンで迎え撃ち、そのままタイムアップに。この回は9-9の痛み分けとなったか。
3R、右ストレートを入れたブランチ。すぐに試合はケージ際に移動し、ブランチがシングル、スタークスが切って首相撲からヒザを突き上げる。離れた両者、すぐにケージ中央で胸を合わせると、スタークスが金網にブランチを押し込む。離れた王者は左ジャブ、スタークスは左フック&右フックを返すと、ブランチは組んでケージに。スタークスは首相撲&ヒザ、ブランチがアッパーという攻防から両者が離れる。スタークスのシングルを切った王者だが、やや動きが落ちてきたか。
4R、ブランチがワンツーを入れ、左ジャブを伸ばす。さらに右ストレートを入れ打撃戦でペースを握ると、一気にダブルレッグでテイクダウンに成功。ガードの中からパンチ&エルボーを落とすブランチは、スタークスがケージを背にして立ち上がろうとするが、アッパーから、左足を振り上げて立たせない。そのまま両足を跨ぎ、ケージに押し込むような形になったブランチのパンチの勢いにスタークスが背中をマットにつける。右エルボーを落とし、頭をマット中央に向けたブランチはハーフで潜ってくるスタークスにエルボー。キムラを狙いつつパンチをワキに入れたブランチは、このまま頭を跨いでパンチからキムラをセットしたが、タイムに遮られた。
最終回、一気にクリンチからケージにスタークスを押し込んだブランチだが、レフェリーがブレイクを命じる。左ジャブから前に出たスタークスをダブルレッグで捉えたチャンピオンが、そのまま走り抜くようにケージまでドライブし一気にテイクダウンを奪う。背中をベタっとマットに着けたスタークスにパンチを入れると、厳しい表情を浮かべる。ブランチは素早い動きにマウントを奪い、パンチを入れる。懸命に暴れるスタークスは、背中を譲りそうになるもRNCの前に上を向きなおす。
ならばとパンチを落とすブランチがマウントから左のパンチを連打。残り10秒も抑え込み続けたブランチがペナルティの減点こそあったが、らしい試合内容により49-44で完勝した。