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【UFN128】我が道を行く系ファイターの代表格デヴィッド・ブランチに試練のチアゴ・マヘタ戦

Branch【写真】岡見勇信が行きついた境地に、相当前から辿り着いていたブランチは超現実派ファイターといえるだろう(C)MMAPLANET

28日(土・現地時間)、ニュージャージー州アトランティックシティのボードウォーク・ホールでUFC Fight Night128「Barboza vs Lee」が開催される。


メインはイベント名にあるようにメインでエジソン・バルボーサ×ケビン・リーのライト級戦が組まれ、佐々木憂流迦と中村K太郎という2人の日本人ファイターが出場する同大会。13試合に出場するメンバーに目をやると、米国東部とりわけニュージャージー周辺を拠点とするファイターが目立つ。

メイン出場のバルボーサはブラジル人だが、NJ在住でセミ出場のフランキー・エドガーのチームメイトだ。ジム・ミラー、ライアン・ラフレアー、いってみれば憂流迦も属する東部組の最高峰にあるヘンゾ・グレイシー柔術から今回デヴィッド・ブランチが出場してチアゴ・マヘタと戦う。

ブランチというファイターは強いが、ファン受けしない。一度UFCをリリースされたあとWSOFに拠点を置き、ミドル級とライトヘビー級を制しているブラインチは2014年11月には岡見勇信をTKOで破っている。WSOFで10連勝を達成し、昨年5月のUFC復帰後もクリシュトフ・ヨッコをらしく判定で下した。

しかし、昨年9月のルーク・ロックホールド戦で得意の堅固なディフェンシブ・オフェンス戦法が崩壊、倒され、抑えられ、殴れるという展開でTKO負けを喫した。ジェネラルファンを楽しませて信用を買うファイターではないブランチは、結果を残して次に戦う権利を得る選手だ。よって、連敗は死活問題となる。

そんなブランチに対して、UFCも2月にヨエル・ロメロ戦という死刑宣告のようなマッチアップを組んでいたが、ロメロが急遽ロックホールドと戦ったため流れた。そして、今大会でマヘタ戦が実現するわけだ。

UFC戦績9勝4敗のマヘタは、タイトル戦線には絡んでいないが、ツボにはまれば圧倒的な強さを見せるストライカーだ。サブミッションでも打撃戦を試合し、相手が組んできた時のギロチンという一発も持っている。

後ろ回し蹴り、ハイキック、ミドルを効かせてのパンチのラッシュ、ネイト・マーコートを沈めたストレートと破壊力抜群の打撃攻撃は、後ろ回し蹴り以外は全て左からのアタックだ。とはいっても、右の後ろ回し蹴りにしてもサウスポーの構えから、左ストレートの踏み込み後に放たれたもの。

オーソドックスのブランチはもちろん、相手の距離で戦わない。組むための打撃を駆使してケージ際でのクリンチに持ち込む。ロックホールドには、このクリンチからテイクダウンという自分の庭で敗れたブランチがマヘタと対峙した時に、組むまでに左の蹴りを受けるのを覚悟で距離を詰めるのか。それとも離れて戦うのか。離れた時にはマヘタは左ストレートを見せて、前述した後ろ回し蹴りを狙ってくるだろう。

対して、ブランチの組みの圧力に対してマヘタが臆せず、打撃戦を仕掛けることができるのかも、両者の戦いの鍵を握っている。

■ UFN128対戦カード

<ライト級/5分5R>
エジソン・バルボーサ(ブラジル)
ケビン・リー(米国)

<フェザー級/5分3R>
フランキー・エドガー(米国)
カブ・スワンソン(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ジャスティン・ウィリス(米国)
チェイス・シャーマン(米国)

<ミドル級/5分3R>
デヴィッド・ブランチ(米国)
チアゴ・マヘタ(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
ジョン・フィリップス(英国)
チャールズ・バード(米国)

<バンタム級/5分3R>
ブレット・ジョンズ(英国)
アルジャメイン・ステーリング(米国)

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー(米国)
ダニエル・フッカー(ニュージーランド)

<ウェルター級/5分3R>
ライアン・ラフレアー(米国)
アレックス・ガルシア(カナダ)

<フライ級/5分3R>
マゴメド・ビブラトフ(ロシア)
佐々木憂流迦(日本)

<ウェルター級/5分3R>
シアー・バハドゥルザダ(オランダ)
ルーアン・シャガス(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
パトリック・カミンズ(英国)
コリー・アンダーソン(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
アスペン・ラッド(米国)
レズリー・スミス(米国)

<バンタム級/5分3R>
リッキー・シモン(米国)
マラブ・デヴァリシビリ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
トニー・マーチン(米国)
中村K太郎(日本)

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