【UFC200】ネイト×マクレガーII決定。五味はジム・ミラーと対戦
【写真】階級の違う者同士のダイレクトリマッチ。このようなスーパーファイトが世界戦より注目を浴びるのは理解できるが…… (C)UFC JAPAN PR
30日(水・現地時間)、UFCが7月9日(土・同)に開催されるUFC200のメインイベントでネイト・ディアス×コナー・マクレガーの再戦を行うことを発表した。
3月5日のUFC196でハファエル・ドスアンジョスの欠場により、世界ライト級王座にマクレガーが挑む予定だった一戦は、代役ネイトとのウェルター級戦で行われたことは記憶に新しいところ。この対戦は急場しのぎのスーパーファイトだったが、まさか僅か4ヵ月後に再戦が行われることになるとは、正直驚きを隠せない。
階級は再びウェルター級、しかも同大会ではジョゼ・アルドとフランキー・エドガーの間で暫定世界フェザー級王座決定戦が行われる。確かにネイト×マクレガーは、手に汗握る好勝負だった。また見たいというファンも多く存在するだろう。しかし、フェザー級王者がウェルター級で戦う大会で暫定王座決定戦が行われるのは、階級制を敷くUFCの有り方として、首を傾げるといわざるをえない。今後、タイトルの価値は夢のスーパーファイトの一段下となってしまわないか危惧されるところだ。
もちろん、UFCがこれ以上に成功を収めるには、このような点を気にするコアファンよりも、面白い試合が見たい一般層が増加するほうが大切だ。ビジネス的な成功が、その権威をより高めるのも事実。ボクシングでも横行する暫定王座制度――マクレガーが勝利すればフェザー級王座は返上、ライト級へ転向。敗れた場合は正規王者として暫定王者と統一戦。どのようなスクリプトを用意できるだけあって、プロモーションサイドには好都合な点ばかりのマッチアップといえる。ジェネラルの支持を得るために、MMAは残酷ショーでないスポーツだと懸命にアピールし、レギュレーションを明文化していた日々も今は遠い昔ということだろう。
なお、同大会では五味隆典とジム・ミラーのライト級戦も組まれることも明らかとなっている。