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【RFC29】佐々木信治と対戦、パーキー「チームメイトを破った相手に勝つ」

12日(土・現地時間)に韓国ウォンジュのチアク体育館で開催されるROAD FC29。同大会では対戦が2度に渡り流れた佐々木信治×パク・ウォンシクの一戦が行われる。

引退をも考えた負傷を乗り越えたソン・ウォンシク、パーキーの名で日本でも戦っていた彼が、韓国で飛躍のきっかけを掴もうとしている佐々木と対戦。どん底の経験を乗り越えてきたパク・ウォンシクの現在の心境を語ってもらった。

──昨年10月に戦う予定だった佐々木信治選手との試合が目前に迫ってきました。今の体調はいかがですか。

「コンディションは非常に良いですね。今は試合に向けての準備は全て終わって、減量に入っている段階です」

──10月は負傷欠場となってしまいました。

「試合前にインフルエンザに罹ったのですが、気管支へ二次感染してしまったんです。そのせいで肺炎の症状が出て、呼吸がほぼ出来ない状態になり、試合に出場することが出来ませんでした。

その後、1カ月ぐらい治療を受けました。完治してから1カ月後に練習を再開しましたが、佐々木信治選手との試合ができなかったので、それからも佐々木選手のことを想定しながら練習してきました」

──もともと首の負傷で現役引退を考えた時期があったようですが、ケガに泣かされる状態が続いたようですね。

「首の状態も当時手術を受けた時よりもかなり良くなりました。チームの後輩のサポートなどで大会会場に行くたびに『またやれるんじゃないか』と考えるようになりました。それで本格的に練習を再開して、昨年日本でも試合をして、判定で勝ちました」

──インフルエンザで呼吸ができなくなった時など、現役生活の続行について考えることはなかったですか。

「正直、自分の現役生活でまだ満たしきれていなかったことがあったと言いますか……未練が残った状態でした。今はやっと復帰を果たすことが出来ることに喜びを感じています」

──負傷が癒え、日本で戦っていた時と比べフィジカルやストレングスは何割回復していますか。

「日本で活動していた頃よりもコンディション、フィジカルはかなり良くなっています。復帰のために2、3年間じっくり練習してきましたので。

一度引退してから分かったのですが、自分がケージの中で戦っているときに見えていなかったものが、ケージの外で後輩たちの育成をしていると──『自分に何が足りなかったか?』などといった部分が見えてきました。そういった収穫があった分、ファイターとして数段成長しています。

──では、スキル的にはどのような部分で成長しましたか。

「昔はゲームプランを立てたりせずに本能のまま戦うことにこだわっていました。良い結果が出るときもありましたが、時には悪い結果を生むことになりました。今はその時の教訓を生かして、戦略的に作戦通りに動くことを意識して、実際にそう出来るようになりました。

──佐々木選手の印象を教えてください。

「ベテランの選手ですので余裕を持って試合を展開していける良い選手という印象があります。一つの部分だけが秀でているのではなく、オールラウンドな選手だと思います」

──昨年2試合ロードFCで戦った佐々木選手ですが、キム・チャンヒョン戦とチェ・ジョンチャン戦は打撃とグラップリングと別人のような戦い方でした。どちらの佐々木選手が、本来の佐々木選手だと思っていますか。また、どちらの佐々木選手と戦いですか。

「自分のチームメイトであったアームバー・キム、キム・チャンヒョン選手が佐々木選手に敗れ、その後引退しました。どちらの佐々木選手でも自分には関係は無いです。佐々木選手は自分のチームの選手と戦って勝った選手で、同じ階級だったため、自分が復帰した時に戦うことになった、そしてチームメイトを破った佐々木選手を自分が倒す──という構図が一番良い。ただ、それだけです」

──この試合は5分×2R制となりました。

「ずっとフィジカルトレーニングをしてきましたので、体力的な問題はないです。ただ、2Rなので体力配分に大きく神経を使わずに最初から最後まで最大限ベストを尽くして戦います」

──約8年振りの母国での試合です。現在の韓国のMMA人気の高さをパク・ウォンシク選手はどのように捉えていますか。

「そうですね。7、8年前にチャンチュン体育館で試合をしました。それ以降、10年近く海外で試合をしてきましたが、大きな応援に力づけられて戦ったことがありませんでした。ただ今は国内の格闘技人気の高まりもあって、大きな応援団を背に、一緒に戦うことが出来るので必ず勝つことが出来ると信じています。

やっぱり応援してくれる方が多くなった分、モチベーションとなることも多くなって、メンタル的にとても強くなれました」

──ロードFCライト級はクォン・アソルが王者です。復帰を果たしたパク・ウォンシク選手の目標は彼の持つベルトになりますか。

「チャンピオンベルトは当然巻きたいです。ただ今はライト級で挑戦者にふさわしい選手はいないに等しいので、今回の試合で佐々木選手が自分に勝てば、佐々木選手が挑戦して、自分が勝てば、自分が挑戦者になることが正しいのかな、と思います」

──では、最後に日本のファンに一言メッセージをお願いします。

「DREAM、戦極とメジャーの舞台にも出られたお陰で日本にも応援してくださる方が出来て、前に引退すると言っていたときにはたくさんのメッセージをもらいました。そういった方々の力があって、再び復帰を果たすことが出来ました。今回は日本ではなく、韓国での試合ですが、”パーキー”パク・ウォンシクを応援していただければありがたいです」

■ROAD FC29対戦カード

<ROAD FCフェザー級選手権試合/5分3R+EXR>
[王者] チェ・ムギョム(韓国)
[挑戦者] マルロン・サンドロ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
キム・スーチョル(韓国)
マーカス・ブリメージ(米国)

<無差別級/5分2R>
ジム・ゴンオ(韓国)
カルロス・トヨタ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
キム・ミンウ(韓国)
ムン・ジェフン(韓国)

<女子アトム級/5分2R>
イ・イェジ(韓国)
下牧瀬美月(日本)

<72キロ契約/5分2R>
パク・ウォンシク(韓国)
佐々木信治(日本)

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