【UFN18】タイ・グリ、狙い通りの試合運びで判定勝利
■第9試合ライト級/5分3R
タイソン・グリフィン(英国)
Def.3R終了/判定
ハファエル・ドスアンジョス(ブラジル)
【写真】プロレス技・STFのような体勢となったドスアンジョスが狙う変形チョーク。ちなみに、STFの”F”はフェイスロックだったりする (C) ZUFFA
サウスポーのドスアンジョスに対し、ローキックを二発見舞ったタイ・グリ。前に出てくるドスアンジョスに、思い切りのいい右を被せていく。ドスアンジョスはやや遠い距離から左ジャブ、ロー、さらにスーパーマンパンチを放っていく。
距離がつまり、スピーディーな左右のフックを見せたドスアンジョスだが、タイ・グリは見事なダッキングでかわしていく。右ストレートをヒットさせ、テイクダウンに成功したタイ・グリがパウンドを落とすと、ドスアンジョスはリバーサル狙いから足関節へ。執拗に足に絡みつき、そのままバックを奪ったドスアンジョスは、そのままプロレス技のSTFのような形で足を固め、チョークを仕掛ける。
MMAではあまり見られない動きに観客は大いに盛り上がり、試合はスタンドへと戻る。左へ回りながら、いきなりジャンピングニーを見せたドスアンジョスが、タイ・グリのパンチをスウェイでかわし、テイクダウンを防いだところで1Rが終了した。
2R、ドスアンジョスが開始早々に左フックをヒットさせると、タイ・グリが一瞬バランスを崩す。試合は一気にヒートアップし、両者の拳が激しく交錯する。前蹴りを見せたタイ・グリにダブルレッグを仕掛けたドスアンジョスは、さらに鋭いミドルをヒットさせる。思ったように攻めることができないタイ・グリだったが、飛びこんでパンチをヒットさせると、思い切ったハイキックを放った。
再び距離が詰まったところで左ヒジを見せたドスアンジョスに対し、タイ・グリは飛び込んで組みつく。アームロックをスタンドで見せたドスアンジョスだったが、残り1分となったところで、タイ・グリの右を受けて動きが止まってしまう。組みついてテイクダウンを仕掛けたタイ・グリが、再び距離を取ったところで一進一退となった2Rを終えた。
勝敗が決する最終ラウンド。タイ・グリが前に出て、ドスアンジョスが足を使ってカウンターを狙う展開が続く。距離を詰めてパンチに出たドスアンジョスに、タイ・グリは勢いのあるフックで迎え撃つと、左へ回ろうとしたドスアンジョスの動きをローキックで制し、右ストレートをヒットさせるなど、タイ・グリがペースを掴む。
タイ・グリはジャンピングニーをかわし、アッパー、クロールフックを打ち込む。動きの鈍ったドスアンジョスは、その踏み込みも甘くなる。ドスアンジョスの左に右を合わせたタイ・グリだったが、ドスアンジョスは右をヒット。直後にドスアンジョスが放った左ミドルでやや動きが止まったタイ・グリと、ここからは両者とも足の動きが少なくなり大振りの打ち合いに。試合時間が1分を切り、テイクダウンを仕掛けたタイ・グリはドスアンジョスのアームロックを振り切り、豪快なパウンドを見せてタイムアップ。判定勝ちを手にするのに必要な、見事な組み立てを3Rに見せたタイ・グリが、狙い通りのフルマーク3-0で勝利を手にした。