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【Bellator97】マイケル・チャンドラー、リッケルスをどう迎え撃つ??

Michael Chandler

【写真】王者チャンドラーは、これまでのように距離を取ることなくリッケルスを攻略することができるか(C)GONGKAKUTOGI

31日(水・現地時間)、ニューメキシコ州アルバカーキのサンタアナ・スターセンターで行われるBellator 97=2013サマーシリーズ第2弾。メインで先ごろBellatorと長期&高額契約を結んだマイケル・チャンドラーがデヴィッド・リッケルスを相手に世界ライト級王座防衛戦を行う。

1986年4月生まれ、27歳のチャンドラーは、タイロン・ウッドリー、ベン・アスクレンに続くミズーリ大レスリング出身のMMAスター選手だ。デビュー時からマネージメントがついており、その勧めでエクストリーム・クートゥアーに所属するようになり、エディ・アルバレスを破ってベラトール世界ライト級王座を獲得後、サンディエゴのアライアンスMMAに移籍している。

MMAキャリアは11勝0敗、4つのKO勝ちと5つの一本勝ちを誇るフィニッシャーだ。今年1月の王座初防衛戦では、リック・ホーンを相手にせずテイクダウンからバックを奪取し、RNCで一本勝ちした。試合を見れば、その躍動感、パンチにプレッシャーに加え、テイクダウン能力の高さが伝わってくるチャンドラーだが、決して技術的な大きな特徴があるわけではない。体格的にも公式発表で身長は173センチ、現代MMAではバンタム級でもチャンドラーぐらいの上背のファイターは少なくない。

間合いやステップ、その角度も、アライアンスの同門ドミニク・クルーズのように特別な動きは見られない。距離も近く、正面に立って戦うことも少なくない。それでいてガードが低く、パンチは後足重心の手打ち系MMAパンチだ。そんな彼の試合スタイルを文字で羅列しても、エディ・アルバレスに殴り勝ち、ホーンを相手にしなかった動きを想像することは難しい。なぜ、あれほどのまでの強さを発揮できるのか、もちろんスタミナが抜群で、レスリングに自信があるので思い切り打撃を振るうことができるということは一つの要因だろう。

パンチもしっかりとしたストレートが打て、蹴りを踏まえながら、初動が見えづらいシングルレッグ、ダブルレッグを駆使する。最近のMMAではリーチの長さと間合いの遠さでポイントアウトするファイターは少なくないが、チャンドラーの戦いは距離が近いからこそ、素早いペースに持ち込んで、相手を翻弄できると考えられる。

Rickels【写真】上背&リーチで挑戦者リッケルスが上回る(C)KEITH MIILS

対するリッケルスは、ウェルター級から階級を落してきたファイターで、身長&リーチとも王者を上回る。これまで14勝し、敗北はスプリットで非常に微妙だったカール・アモゾー戦のみ。その体格を有効利用したようなガードからの腕十字や三角絞めの仕掛けも巧妙だ。真っ向からの打撃戦に応じることもできるし、テイクダウンを奪われた後の処理も早い。

下馬評では王者チャンドラーが有利という声が大きいが、スタンドでもグラウンドでも、やや近めのチャンドラーの距離を取り損なうと、何が起こるか分からない。それだけの力をリッケルスは持っている。チャンドラーが相手の長いリーチに対して、しっかりと接近戦に入り、打撃からテイクダウンにつなげることができるか。その辺りが見所となる世界ライト級選手権試合だ。

■Bellator MMA 97対戦カード

<Bellator世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者]マイケル・チャンドラー(米国)
[挑戦者]デヴィッド・リッケルス(米国)

<Bellator世界ウェルター級選手権試合/5分5R>
[王者]ベン・アスクレン(米国)
[挑戦者]アンドレイ・コレシュコフ(ロシア)

<2013サマーシリーズ・ライトヘビー級T決勝/5分3R>
キング・モー(米国)
ジェイコブ・ノイ(米国)

<2013サマーシリーズ・ヘビー級決勝/5分3R>
ヴィタリー・ミナコフ(ロシア)
ライアン・マルチネス(米国)

<フェザー級/5分3R>
ジャレッド・ダウニング(米国)
パトリシオ・フレイレ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
クリス・レイバ(米国)
ウィル・ブルックス(米国)

<2013サマーシリーズ・バンタム級T準決勝/5分3R>
ハファエル・シウバ(ブラジル)
ホドリゴ・リマ(ブラジル)

<2013サマーシリーズ・バンタム級T準決勝/5分3R>
アンソニー・レオーネ(米国)
フランク・バカ(米国)

<ライト級/5分3R>
マイク・バレラス(米国)
ブッダ・ジェンキンス(米国)

<バンタム級/5分3R>
ハビアー・パラシオス(米国)
リチャード・ジャックス(米国)

<ミドル級/5分3R>
ジャレミー・キンボール(米国)
キース・ベリー(米国)

<バンタム級/5分3R>
エイドリアン・クルーズ(米国)
フィリップ・チャベス(米国)

<バンタム級/5分3R>
スティーブ・ガルシア(米国)
ショーン・バンク(米国)

<フェザー級/5分3R>
クリフ・ライトJr(米国)
ドナルド・サンチェス(米国)

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