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【All Japan JJ Open】柔術狂、佐藤智彦 「柔術を好きな人に悪い人は居ない」

Tomohiko Sato【写真】柔術強、佐藤智彦が2015年度19回目の大会出場を果たす(C)HIROYUKI KATO

明日23日(水・祝)に日本ブラジリアン柔術連盟では東京都台東区の台東リバーサイドスポーツセンターで行われる「第5回全日本ブラジリアン柔術オープントーナメント」にて2015年の公式大会を締めくくる。
Text by Hiroyuki Kato

この掉尾を飾るトーナメントには白帯から黒帯まで、55歳を越えるマスター6世代まで多数エントリーしている。そんな中、柔術界で“柔術狂”と呼ばれる選手が当然の如く出場する──トライフォース柔術アカデミー新宿所属の紫帯・佐藤智彦である。昨年は14大会、今年もほぼ出続け19大会目になるという。

「毎年、年始には『今年は試合を減らそう……』と思っているのですが、むしろ年々増えている状態ですね(苦笑)。試合出場を続ける理由は、経験を積むためです。元々運動音痴だったのですが、格闘技を観ることが好きだったので一念発起して高校3年で大道塾。大学で日本拳法部に所属していました。その時に部でも劣等生だった僕が、試合に出続けた事で実力が伸びた事が大きく、その流れで柔術にも影響しています。やっぱり柔術界でも国内外のトップ選手は毎月のように試合に出ていますし、ウチのトライフォース新宿の選手でも他にも出続ける方いますからね。背中を押す意味で、『佐藤が出ているならば俺も出ようかな』と思って貰えたら嬉しいですし」

今年は関東圏の大会だけではなく、東名阪、さらにはエントリーしても1試合しか経験が詰めないような地方大会にも遠征してきた。

「ブラジリアン柔術連盟さんは一昨年から会員登録ナシでも出場できる大会が増えましたが、それでも自分の階級であるルースター級はエントリーが少ない。特に地方大会ほど厳しいです。でも、自分がエントリーすることで、『トライフォース新宿のヤツがわざわざ地方まで来ているぞ!』とSNSなどで盛り上がり、そんな奴の首を狙ってやる!という選手が出てくれれば嬉しく思います(笑)。

それに自分の中には『柔術を好きな人に悪い人は居ない』というものがあり、衣を着てロールすればどんな人とでも仲良くなれる、遠征をこなす度に知人が増えていきます。それも遠征の魅力ですね」

遠征の範囲は「ワールドマスターズ」など海外にまで及んだ。佐藤は日頃金融関係の仕事に就いているが、練習との両立できているのだろうか。

「トライフォース新宿が自宅から徒歩10分程度と近所にあるので、仕事終わりに行ける日はほぼ毎日行き、土日も基本的に殆どアカデミーにいます。練習時間は平均すると週6回位、1日1時間位といったところでしょうか。少し前まではよくセミナーにも通ってましたが、今はほどんど行きません。うちの道場には自分の階級の日本最強・芝本先生をはじめ軽量級の国内トップクラスの選手がいますし、その指導を受けているわけですから。こんなに恵まれた練習環境はありません。練習しない日は疲れているので、ほとんど寝ています。もちろん仕事はキッチリしています(笑)」

文字通りの柔術狂である佐藤は、今大会について次のように意気込みを語る。

「同じカテゴリーで出場するリバーサルジム川口リディプス所属の高松(佳孝)選手は、今年自分より多くの地方遠征をこなす、同じ柔術狂ですね。高松選手とは青帯時代から幾度となく試合をしており、プライベートでも飲みに行ったりしているのですが、『柔術狂』の名を守るべく、負けられない戦いになると勝手に思っています(笑)」

2015年は間もなく幕を閉じるが、佐藤は既に2016年度に関しても1月31日の第2回全日本チーム対抗柔術選手権、2月21日開催の第10回全日本マスター柔術選手権を既にエントリーを済ませたという。大台の20大会出場できるか。新宿の柔術狂の挑戦は終わらない。

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