【LFC11】モンゴル・コンバットサンボ×中国・散打、LFCらしさ
【写真】ダナー・バタゲレルはキック+スプロール、そしてギロチンの印象が強いファイターだったが――。この1年でどれだけ成長しているか、ノビシロはたくさんあっただけに楽しみだ(C)MMAPLANET
27日(土・現地時間)にマレーシアのクアラルンプールのチンウー・スタジアムで開催されるLegend FC11は、LFCらしいファイターの登用が見られる。メインに安藤晃司がジャダンバ・ナラントンガラグの持つLFCアジア太平洋ライト級王座に挑戦する同大会、日本から安藤以外にも粕谷優介、辰己豪人の3選手が出場する。
OFC、RFC、PXCと日本人選手が常時参戦するようになったアジアのMMAイベントだが、OFCとRFCは海外からビッグネームの招聘と地域ファイターの育成を掲げ、PXCはメジャーへのフィーダーショー、LFCはリング使用でアジア太平洋地区の自己完結を計るなど、個々の特色が見られる。また、パシフィックを名乗るPXCがフィリピン、グアム、そしてハワイの選手に多くのチャンスを当たるのに対し、同じ太平洋を勢力範囲図としながらLFCはニュージーランドと豪州のファイターの登用が目立つ。
そんなLFCにあって、もう一つの特長が中国人ファイターと並び、ナラントンガラグに代表されるモンゴル人ファイターが活躍している点だ。今回もダナー・バタゲレルとバーサンクフー・ダムランプレウという2人のバンタム級ファイターが出場する。バダゲレルはこれがLFC3戦目で、過去2勝を挙げているナラントンガラグの教え子だ。キャリア3勝1敗で、その1敗の相手がLFC初陣を迎えるダムランプレウということになる。
ダムランプレウはMGLというモンゴルの大会で、クローズドガードを取るバタゲレルをスラムし、パウンドで失神に追い込み勝利しているファイター。MMA戦績5勝0敗で2005年から2011年までの7年間で、コンバットサンボ世界大会で5つのメダルを獲得している。自らテイクダウンを仕掛けるというよりも、テイクダウンや投げを潰して、トップからパウンドを得意としているダムランプレウは、ヒールホールドで一本勝ちを収めたこともある。
対するリエ・テンはこの度、UFC契約を果たしたシュマヴィエク・トルスンと同じ新疆体育大学に在籍するファイターで、散打とレスリングをベースにしている。新疆体育大では大学内でMMAの試合が組まれており、LFCが発表する2勝0敗という数字よりも、経験の多いファイターである可能性も高い。
いずれにせよ、散打とコンバットサンボというMMAに流用しやすい格闘技でありながら、ポイント制という明確な違いを持つ競技出身の両者。流れが重要なMMAの攻防のなかで、如何に自分の戦いを貫くことができるか。中国・散打ファイター、モンゴルのコンバットサンビストの戦いがクアラルンプールで見られるのも、LFCならではだ。
■LFC11 対戦カード
<LFCライト級選手権試合/5分3R>
[王者]ジャダンバ・ナラントンガラグ(モンゴル)
[挑戦者]安藤晃司(日本)
<LFCウェルター級選手権試合/5分3R>
[王者]リー・ジンリャン(中国)
[挑戦者]ルーク・ジュモー(ニュージーランド)
<LFCバンタム級王座決定戦/5分3R>
ジー・シェン(中国)
アウグスチン・デラルミーノJr(フィリピン)
<ライトヘビー級/5分3R>
サム・ブラウン(ニュージーランド)
ヤン・ヘジュン(韓国)
<ライト級/5分3R>
ダミエン・ブラウン(豪州)
粕谷優介(日本)
<ミドル級/5分3R>
ギャレス・アーリー(ニュージーランド)
辰己豪人(日本)
<フェザー級/5分3R>
イブ・タン(ニュージーランド)
チェ・ヨングァン(韓国)
<バンタム級/5分3R>
ググン・グスマン(インドネシア)
サム・チャン(マレーシア)
<バンタム級/5分3R>
ダナー・バタゲレル(モンゴル)
カイ・カラフンス(ニュージーランド)
<バンタム級/5分3R>
ラウエル・カタラン(フィリピン)
チョ・ナムジン(韓国)
<バンタム級/5分3R>
ググン・グスマン(インドネシア)
サム・チャン(マレーシア)
<バンタム級/5分3R>
バーサンクフー・ダムランプレウ(モンゴル)
リエ・テン(中国)
<フェザー級/5分3R>
ロッキー・リー(台湾)
ムハマド・ハニフ・ビン・ザイナル(マレーシア)