【ASIA OPEN】芝本が橋本振り切り、宮地が黒帯初制覇。岩崎はイザッキに苦杯、サトシが貫禄見せる
【写真】世界への切符を掛けて、激しい戦いが繰り広げられた(C)HIROYUKI KATO
12日(土)と13日(日)の両日に渡り、東京都足立区の東京武道館にて開催されたIBJJF「アジアオープン2015」。黒帯選手にとっては世界柔術の出場資格を左右するポイント対象大会。今回も国内だけではなく、世界中から強豪選手が集まった。まずは初日のアダルト黒帯より5階級を。
Text by Hiroyuki Kato
【ルースター級】
同大会3連覇中の芝本幸司(トライフォース柔術アカデミー)が順調に勝ち上がり、反対ブロックからは今年の世界柔術で茶帯を制した22歳の新鋭・橋本知之(CARPE DIEM)に。
引き込んだ橋本の反応の良さが光り、芝本のパスを防ぎ序盤はほぼ互角といえる展開。芝本がパスの圧力でアドバン2、橋本がスイープ狙いでアドバン1というポイントが入らない状況で、試合は終盤へ。一瞬の崩しから橋本が一気にスイープを決めて一瞬リードするも、芝本も強引に上を奪い返す。結局、アドバン1差で芝本が4連覇を成し遂げたが、橋本の健闘も光った一戦だった。同時にアドバン1差の違いを知る芝本の強さが際立つ勝利ともいえる。
【ライトフェザー級】
3連覇に挑んだ加古拓渡を破り決勝に上がったのは、来年からCARPE DIEMのヨーロッパ支部を任されることになった玉木強。そして黒帯一年目の新鋭・宮地一裕(修斗ジムroots)の2人。
宮地はアグレッシブな一本狙いが売りの柔術家で、決勝も下からの揺さぶりから崩れたところを狙い一気にバックへ。そこから送り襟絞めで一本、僅か48秒で優勝を決めた。これで宮地は昨年の茶帯に続き、2年連続でアジアを制したことになる。
【フェザー級】
先の全日本を制した岩崎正寛(CARPE DIEM)が順当に決勝に上がり、相手は昨年同大会で一本負けしたイザッキ・ヴァイパに。
雪辱を狙う岩崎は、取り組んでいたテイクダウンで先制し2ポイントを先取する。しかし、フェザー級とは思えぬ身長のイザッキが、足の長さを活かして強引に絡みつくようなバックから、逃さぬよう4字ロックし絞めで一本。今年のアジアでも圧倒的な強さを見せた。
【黒帯ライト級】
本命のホベルト・サトシ・ソウザ(ボンサイ)が準決勝を秒殺一本、決勝は名門ATOSのチェ・ワンチョイになり、爆発的なパスガードでマウント。十字絞めを狙いながらポイント量産し、最後は絞めで世界レベルの強さをみせた。
【女子フェザー級】
マッケンジー・ダーンと湯浅麗歌子という今年の世界王者同士の対決が日本で実現。試合は序盤拮抗も、やはり階級差もありマッケンジーがペースを奪い、マウントから十字絞めで一本。マッケンジーは無差別級も制し、初のアジアで2冠に輝いた。
■ASIA Open アダルト黒帯の結果
【ルースター級】
優勝 芝本幸司(トライフォース柔術アカデミー)
準優勝 橋本知之(CARPE DIEM)
3位 戸所誠哲(パラエストラ)、江崎壽(パラエストラ)
【ライトフェザー級】
優勝 宮地一裕(修斗ジムroots)
準優勝 玉木強(CARPE DIEM)
3位 加古拓渡(GSB)、平尾悠人(X-TREME柔術アカデミー)
【フェザー級】
優勝 イザッキ・パイヴァ(サイクー柔術)
準優勝 岩崎正寛(CARPE DIEM)
3位 塚田市太郎(ダムファイトジャパン)
【ライト級】
優勝 サトシ・ソウザ(ATOS)
準優勝 チョイ・ワンチョイ(ATOS)
3位 時任琢磨(PUREBRED大宮)
【ミドル級】
優勝 アンドリス・ブルノフスキー(ATOS)
準優勝 ホドリゴ・カポラル(ATOS)
3位 ハンセル・コー(ピーターデビーン)
【ミディアムヘビー級】
優勝 マルセロ・トレド(ATOS)
準優勝 入来晃久(チームレグナム)
3位 中村勇太(T-REX柔術アカデミー)
【ヘビー級】
優勝 ヴィトー・トレド(ATOS)
準優勝 ホー・ワン(ジョンフランクル)
3位 マイク・ファウラー(PUREBREDグアム)
【スーパーヘビー級】
優勝 マルコス・ソウザ(ATOS)
準優勝 マイケル・バーガー(マチャド)
【ウルトラヘビー級】
優勝 ダニー・ジェラルド(PUREBREDグアム)
準優勝 チャールズ・ガスパー(Impacto Japan BJJ)
【女子フェザー級】
優勝 マッケンジー・ダーン(グレイシーウマイタ)
準優勝 湯浅麗歌子(パラエストラ)
【女子ライト級】
優勝 イザベレ・ソウザ(Impacto Japan BJJ)
準優勝 サラ・ブラック(ノヴァウニオンアリゾナ)