この星の格闘技を追いかける

【on this day in】9月07日──1999年

My beautiful picture【写真】このとき、勝利の度に『俺の首を掻き切ってみろ』ポーズを取っていたが、なぜがその写真がなくなっており、至極残念だ (C)MMAPLANET

Super Brawl 13
@ハワイ州ホノルル、ブレイスデール・アリーナ
「この前年だったか、まだファックスが海外とのやりとり主流だった頃。AMCパンクレーションのハルさんから軽量級と重量級で、打・投・極なんでもこなせる将来有望な若い選手がいる──という連絡を受けた。軽い方はデニス・ホールマン、重い方はジョッシュ(※ママ)・バーネットと記されていた。『ダボダボの腹をしてんのに、なんでも器用にこなすんや』とハルさんが言うジョシュと初めて会ったのは、アブダビだった。マット・ヒュームが彼の生徒を大挙参戦させており、会場から戻るバスで一緒になった。この後ボーイフレンドを殺害してしまい殺人容疑で逮捕されるキム・メイソンが皆に配ったアイスクリームを頬張りながら、ジョシュが『Uインターが好きだ』と話していたのを覚えている。それから約半年後、ハワイのスーパーブロウルで行われたヘビー級8人トーナメントに出場したジョシュ。他の参加者はエクストリーム・チャレンジ王者のボビー・ホフマン、アブダビ王者のリコ・ロドリゲス、USWFからヒース・ヒーリングに、ニュートラルグランズのジョン・マーシュ、フィンランドからはワールド・ストロンゲストマン・コンテストの常連ユハ・トゥカサーリ、そして当時から鉄人といわれていたトラビス・フルトン、通がニヤリと笑ってしまうメンバーが揃っていた。ジョシュは初戦でトゥカサーリを腕十字、準決勝でマーシュをニーインベリーからサイドを取ってキムラで倒した。そして迎えた決勝ではリコとヒーリングを下した本命ホフマンと対戦。初戦からパンチで鼻血に見舞われていたジョシュは、ホフマンの強打で口の中も切れて厳しい戦いを強いられた。それでも5分×3Rの戦いを首相撲からヒザ蹴りで乗り切り、逆にスタミナを切らしたオフマンを判定で下し優勝を勝ち取った。そして今や代名詞となった『首を掻っ切ってみろ』ポーズを勝利の度に繰り返していた。ベイビーフェイス・アサシンでも、アオイメノケンシローもなかった時代のジョシュだが、彼は既に総合格闘家だった」

on this day in──記者生活20年を終えた当サイト主管・髙島学がいわゆる、今日、何が起こったのか的に過去を振り返るコラム。自ら足を運んだ取材、アンカーとして執筆したレポートから思い出のワンシーンを抜粋してお届けします。

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