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【RFC11】久米と戦うナム・ウィチョル インタビュー(前編)

2013.04.11

Namu Yui-Chul

【写真】韓国ライト級ナンバーワンといっても過言でないナム・ウィチョル。謙虚な人柄が伺えるインタビューが届いた (C)MMAPLANET

今週末13日(土・現地時間)にソウルのオリンピック・ホールで開催されるRFC11。日本の久米鷹介とRFCライト級王座決定戦を戦うナム・ウィチョルの試合直前の声が届いた。

ナム・ウィチョルのインタビュー、前編はMMAを始めたきっかけや、現在所属するチーム・パシについて話を訊いた。

――ナム・ウィチョル選手がMMAを始めたきっかけを教えてもらえますか。

「軍隊にいる時に初めてPRIDEとKー1見たのがきっかけです。軍隊にいた時は軍の中でも格闘技を見るのが流行ってました。除隊後にMMAのジムを訪ね、アマチュア大会に出場するようになりました。会社員をしており、KTTの一般クラスに通っていました。当時は格闘技も人気が無く、練習する人も少なかったです。練習を始めて間もない頃は、『ここで練習しているのかな?』と思っていました。あの頃はKTTは地下にジムがあったのですが、換気もできず、臭いもきつかったです」

――当時、影響を受けた練習相手はいましたか。

「当時、KTTの主将だったキル・ヒョンゴンさんです。よく気に掛けてもらっていました。ヒョンゴンさんは主将で、僕は戦績も無い新人でしたが、一つ一つ丁寧に指導してもらいました。良いパートナーであり、良い先輩であり、良いコーチでした」

――プロデビュー後はスプリットMCからM-1と試合経験を重ねて来ましたが、日本ではPRIDEもなくなり北米ではUFC人気が飛躍的に上がった状態で、ナム・ウィチョル選手はどのような将来をMMAで描いていましたか。

「スプリット MCが無くなった後はつらかったですが、運良くMー1の関係者の方の目に止まり、Mー1のヨーロッパ、日本の大会に出ることが出来ました。当時は韓国で試合が無かったので、自分のまわりの大部分の選手は生活のためリングから離れていきました。ただ自分はこのスポーツがいつかまた再生すると思ってましたし、自分自身の目標のためにもとにかく練習を重ね、自分が良い試合をしていけば、良い団体が出来たり、海外のもっと大きな大会にも出られるようになるんじゃないかと思ってました」

――素晴らしい意気込みですね。では、デビューからM-1で戦う頃、日本のMMAにはどのような印象を持っていましたか。

「日本人ファイターはいつも礼儀正しいという印象を持っていました」

――M-1ではBellatorのトーナメントで優勝したデイブ・ジャンセンとも戦っています。彼との試合の印象、何か学べたことがあれば教えてください。

「とてもレスリングの上手い選手でした。判定まで行きましたが、何も出来ませんでした」

――その後、RFCが活動を始め、LFCやOFCというアジアのプロモーションが盛んになっていきました。そこでナム・ウィチョル選手はRFCだけでなく、LFCでも試合をしていました。その理由と、LFCで何を経験できたかを教えてください。

「LFCの代表が韓国に住んでいた時期があり、スピリットMC時代に僕の試合を見ていて、それがきっかけで大会をスタートさせた時に呼んでくれました。大会自体も良かったですし、ファイトマネーも満足のいくものでした。ただ判定には不満があり、LFCで試合する際は判定になれば、負けると思って戦っていました。また参戦時はケージでの戦いに集中していたので、リングでの試合は難しかったです。

LFCは宿泊ホテルも、ファイトマネーも良く、代表もプロとして扱ってくれて、ファンも多かったです。アジア太平洋を代表するオーストラリアのエイドリアン・パン、モンゴルのジャダンバ・ナラントンガラグら強豪と戦えて、色々と学ぶことができました」

――いつ頃から、現在所属しているチーム・パシで練習するようになったのですか。

「2009年だったかな? 自分のジムを開いたのですがうまくいかず、その後当時もっとも親しかったウィ・スンベさんがチーム・パシの監督をやっていて、イ・ジェソンさん、ユ・ウソンなど仲の良かった選手が、皆チーム・パシにいたので練習を始めました。

昔のKTTと同じように、チーム・パシも当時は地下にジムがあり、とても臭く、ゴミ捨て場のようでした(笑)。いつも練習前に掃除したりして、臭いが出ないようにしました。倉庫のようなジムでしたが、一からやり直している感じがあったのを覚えています」

――韓国にはナム・ウィチョル選手が以前に所属していたKTTとチームMADという二大ジムがあります。そこに続きチーム・パシとチーム・フォースが続くような印象を受けるのですが、チーム・パシの良さ、将来性への期待をどのように持っていますか。

「チーム・パシにだけ”システム”があると思います。ほぼすべての所属選手が指導もしていますが、多くはありませんが、プロとして生活をしていけるだけの給料が出ます。

また黒帯の柔術家から柔術を学べますし、レスリングコーチもいます。このチーム内だけで高水準のトレーニングが出来つつ、ジム内で働けるので、長く活動出来ます。

まだ怪物級の選手がはいませんが、給料も出て、試合後も休暇をくれますので、生活と理想、夢を両立出来るシステムがあり、とても満足しています」

(この項続く)

■RFC11対戦カード

<RFCライト級T決勝/5分3R>
ナム・ウィチョル(韓国)
久米鷹介(日本)

<フェザー級/5分3R>
ヨアキム・ハンセン(ノルウェー)
ソ・ドゥウォン(韓国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ティエリー・ソクジュ(カメルーン)
ウィ・スンベ(韓国)

<ミドル級/5分3R>
ミノワマン(日本)
ソン・ヘソク(韓国)

<ウェルター級/5分3R>
ルイス・ラモス(ブラジル)
チャ・ジョンファン(韓国)

<ライト級/5分3R>
ムラット・ハズガン(トルコ)
イ・ヒョンソク(韓国)

■Young Guns07対戦カード

<RFCバンタム級T準決勝/5分3R>
第5試合の勝者
第4試合の勝者

<RFCバンタム級T準決勝/5分3R>
第3試合の勝者
第2試合の勝者

<RFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
イ・ユンジュン(韓国)
キム・ホジュン(韓国)

<RFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
アラン・ヨシヒロ(日本)
ソン・ミンジョン(韓国)

<RFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
クァク・ミョンシク(韓国)
ホン・ジュンギ(韓国)

<RFCバンタム級T準々決勝/5分2R>
佐藤将光(日本)
ムン・ジェフン(韓国)

<RFCバンタム級T補欠戦/5分2R>
イ・ギルウ(韓国)
キム・ソンジェ(韓国)

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