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【ADCC2015】99キロ以下級にホドウフォ&シャンジ参上!! ブシェシャなき99キロ超級の行方は??

Rodolfo Vieira【写真】前回優勝のアシスでなく、99キロ以下級の本命はホドウフォということになるだろう(C)MMAPLANET

28日(金・現地時間)から30日(日・同)にかけて、ブラジル・サンパウロのジナーシオ・マウロ・ピンヘイロにてアブダビコンバットクラブ(ADCC)主催の、世界サブミッション選手権が行われる。2年に1度、世界最高峰の組業師たちを集めて行われるこの大会。今年もグラップラーの祭典と呼ぶに相応しい強豪たちが集まった。各階級ごとの見所・第3弾は±99キロ級のプレビューをお届けしたい。

【99キロ以下級】

前回大会、覇者のディーン・リスターからパス、バックを奪って見事優勝を果たしたジョアオ・アシスがエントリー。今年も力強い戦いで2連覇を目指す。しかし今大会では、このアシスに立ちはだかるべく超大物が2人参戦してきた。

一人はホドウフォ・ヴィエイラ。ギあり柔術の世界では、昨年までブシェシャこととマーカス・アルメイダと二人、他から頭二つ抜けた強さで無差別級世界最強を競い合っていた選手だ。今年のアブダビ・ワールド・プロと世界柔術は欠場を余儀なくされたヴィエイラ。強力極まるダブルレッグで倒すと、恐るべきプレッシャーで相手の上半身を制してパス。そのままマウントして仕留めるというシンプル極まりない戦法で、アンドレ・ガウバォンら超強豪が相手でも、黒帯が青帯をねじ伏せるが如き圧倒的強さで倒してしまう。負傷欠場を経てこの怪物がどこまで復調しているのか。

(C)METAMORIS

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もう一人は古豪のシャンジ・ヒベイロ。06年の世界柔術を階級別&無差別にて完全制覇し、07年と09年にADCCを連覇した超強豪も、ここ数年はあまり目立った活躍がなく世代交代かと思われていたところ、今年の世界柔術にエントリー。

確実に手順を踏んで仕掛ける精巧なスイープで若手のジャクソン・ソウザを倒すなど、見事な闘い振りで優勝、復活をアピールして見せた。もし今大会も制覇したら、35歳にしてギあり&ノーギの両方で世界一という驚くべき偉業達成となる。オールドファンとしては大いに期待したいところだ。

さらに特筆すべきは、プレギーサことフィリッピ・ペナの参戦。昨年の世界柔術にて、アンドレ・ガルバォンを倒して初優勝、世界を驚かせた若きスイープの名手だが、その後禁止薬物使用が発覚して優勝は剥奪、一年間の出場停止処分を受けてしまった。当時の強さがどこまで戻っているか、注目だ。

加えて、柔道五輪代表にして、UFCウェルター級で活躍するヘクター・ロンバートもエントリー。豪腕のイメージが強いがもとは柔道五輪代表。UFC日本大会において、拳を振り回したところを岡見勇信にシングルレッグを合わされしてやられてしまったことがあったが、ピュア・グラップリングの今回そういう姿が見られることはないだろう。今回、その組み技の実力をじっくりと見てみたい。

日本からは、柔道の強さに定評のある小澤幸康先生が4度目の出場を果たす。

【99キロ超級】

(C)METAMORIS

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前回優勝のブシェシャことマーカス・アルメイダが負傷し、無差別級王者のサイボーグことホベルト・アブレウがスーパーファイトにまわったため欠場となり、少し寂しい間もある今年の最重量級。

前々回覇者にしてガード巧者のヴィニー・マガリャエス、前回準優勝のカブリエル・デ・オリヴェイラ、ヒールフックの名手のディーン・リスター、ブシェシャのいない今年の世界柔術最重量級を制したガブリエル・ルーカス、ブシェシャの師匠ホドリゴ・カヴァカらが最重量級制覇を目指す。

その中で日本代表、力強さと動きの柔らかさの両方を兼ね備えた”シュレック”こと関根秀樹の活躍にも期待したいところだ。

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