【UFN73】抜群のタイミングと距離感、左で連続KOなるかOSP
【写真】左を入れるタイミングが研ぎ澄まされてきた感のあるOSP (C)GONGKAKUTOGI
8日(土・現地時間)、テネシー州ナッシュビルのブリジストン・アリーナUFC Fight Night 73「Teixeira vs Saint Preux」が開催される。メインは大会名にある通り、ライトヘビー級マッチ=グローバー・テイシェイラ×オヴァンス・サンプレーのライトヘビー級のランカー対決だ。
ランク上位のテイシェイラは昨年4月にジョン・ジョーンズの持つ世界王座に挑戦し敗北後、10月にフィル・デイビスに敗れ連敗中。6月にアレキサンダー・グスタフソンと対戦予定もグスタフソンの負傷欠場により、インターバルが10カ月に延びての再起戦となる。
ハイチ移民の子としてフロリダで生を受けたOSPは、ラインバッカーとしてカレッジフットボールで活躍したのが開催地から東へ150キロほど離れたテネシー州ノックスビル。以来、同地に居を構えており、2010年4月に今大会と同じブリジストン・アリーナで開催されたストライクフォースのプレリミマッチに出場したことでメジャーへの扉を開いた。
翌2011年1月以来、4年7カ月振りのナッシュビル凱旋ファイトとなるOSPは、ここ2戦でマウリシオ・ショーグン戦、そしてパトリック・カミンズ戦で共に初回勝ちをしており、元タイトルコンテンダーを撃破してベルトへ近づきたいところだ。もともとフィジカルを生かした打撃のパワフルさが注目されていたOSPだが、このところのタイミングと距離の取り方は、目を見張るモノがある。
特にケージ際でショーグンの前進からの右ストレートを左へ回り、サウスポーからオーソに変えた直後にアウトサイドから被せた左フックは見事の一言だった。続くパトリック・カミンズ戦でも前に出てきた相手に下がりながら左を合わせてKO勝ち、これらのフィニッシュが偶発性のモノでなく、彼のセンスとトレーニングの成果であるならOSPはその腰にベルトが巻いても何らおかしくない――そう思わせるほどの完成度の高さを誇っている。
加えてテイクダウンを仕掛け、上下の揺さぶりを織り交ぜており、幅の広いファイトを展開できるのが最近のOSPだ。一方、26勝中13のKO勝ちを残すテイシェイラは前に出て一発を効かせてからラッシュを掛けるタイプだが、UFCで戦うようになってからはこのような流れでKO勝ちできたのは、ダウンを喫した直後に打ち合いに持ち込めたライアン・ベイダー戦しかない。
どちらかいえば打撃戦からテイクダウンにつなげて戦うことが目立ってきたテイシェイラだが、その流れを一歩となるスタンドの打撃戦でOSPを相手に中間距離での打ち合いができるか。距離を詰めたいという気持ちが大きくなり、同様にパンチが大きくなると、OSPの3戦連発の可能勢はグンと高まるだろう。
■ UFN73対戦カード
<ライトヘビー級/5分5R>
グローバー・テイシェイラ(ブラジル/4位)
オヴァンス・サンプレー(ハイチ/6位)
<ライト級/5分3R>
マイケル・ジョンソン(米国/5位)
ベニール・ダリューシュ(米国/12位)
<ミドル級/5分3R>
デレック・ブルンソン(米国/15位)
サム・アルヴィー(米国)
<ヘビー級/5分3R>
ジャレッド・ロショルト(米国)
ティモシー・ジョンソン(米国)
<ミドル級/5分3R>
クリス・カモージ(米国)
トム・ワトソン(英国)
<フライ級/5分3R>
レイ・ボーグ(米国/14位)
ジアン・ヘレラ(米国)
<ミドル級/5分3R>
ユライア・ホール(米国)
オルワレ・バンボゼ(米国)
<女子バンタム級/5分3R>
サラ・マクマン(米国/4位)
アマンダ・ヌネス(ブラジル/8位)
<フライ級/5分3R>
ダスティン・オーティズ(米国/11位)
ウィリー・ゲイツ(米国)
<バンタム級/5分3R>
フランキー・サエンツ(米国)
サーワン・カカイ(スウェーデン)
<ライトヘビー級/5分3R>
クリス・デンプシー(米国)
ジョナサン・ウィルソン(米国)
<バンタム級/5分3R>
マルロン・ヴェラ(エクアドル)
ロマン・サラザール(米国)
<ライト級/5分3R>
アンソニー・クリストドウロウ(ギリシャ)
スコット・ホルツマン(米国)