この星の格闘技を追いかける

【on this day in】8月07日──2004年

07 08 04【写真】人知れず――というのは、こちらの一方的な見解。世界中で今も未来の強豪たちが鎬を削り合っている(C)Tue.K.Truka

Kombat Komplett 01
@ドイツ・プファルツ州トリーア、アレーナ・トリーア
「H2Oのヒット曲、思い出がいっぱいのフレーズ『古いアルバムの中に隠れて想い出がいっぱい』ではないが、この日何があったかを過去に関係した記事や写真の中からから探っていると、思いもしない選手の若い頃に出くわすことがある。ドイツのトリーアという今も知らない街で開催されたKombat Kompetteという――実際にはこれから9年後の2013年4月まで活動を続けていた全く記憶の欠片にも残っていないドイツMMA大会、その第4試合にデニス・シヴァ―が出場していた。そう6月に川尻達也の魂のファイトの前に判定負けを喫したUFCファイターだ。今や35戦近いキャリアを誇るシヴァーのプロMMA2戦目が今から11年前にモメメド・オマルという選手を相手に行われていた。このレポートを自分に届けてくれたのは、デンマークからMMAの記事を発信していた人物で、彼によると――互いに一歩も引かない熱戦でシヴァーが3‐0の判定勝ちを収めた試合だったようだ。ポール・ジェンキンスやラーシュ・ビーサントなど当時の欧州でそこそこ活躍していたファイターが目玉だった大会のメインでは当初、そのジェンキンスとダニエル・ヴェイケルの一戦が予定されていた。しかし、今年の6月にBellatorでフェザー級王座に挑戦することになるヴェイケルは、負傷欠場し代役のミオミール・ブジョビッチというルクセンブルクの選手がジェンキンスをRNCで破るアップセットを起こした。手元に残るレコードではプジョビッチにとって、このファイトが僅か2戦目ながら最後のMMAとなっている。11年前、モーゼル河岸の街で開かれていたMMAイベントで戦っていたシヴァーのように、世界中のあらゆる場所で、大いになる可能性を秘めたファイターが今日も、どこかで戦っている。大人の階段上るシンデレラの如くって、お後がよろしいようで(笑)」

on this day in──記者生活20年を終えた当サイト主管・髙島学がいわゆる、今日、何が起こったのか的に過去を振り返るコラム。自ら足を運んだ取材、アンカーとして執筆したレポートから思い出のワンシーンを抜粋してお届けします。

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