【Pancrase267】朴光哲と対戦する牛久絢太郎 「朴選手と戦うオファーが来るとは思っていなかった」
【写真】2月に20歳になったばかりの牛久。過去最強の相手との対戦にも落ち着きを見せている (C)TAKUMI NAKAMURA
31日(日)、東京都江東区のディファ有明で開催されるPancrase267。同大会ではプロ無敗の快進撃を続ける牛久絢太郎が朴光哲と対戦する。
昨年のネオブラッドトーナメント優勝を経てランキング入りを果たし、着実に勝ち星を積み重ねて7連勝中の牛久。いよいよ今大会では過去最強の相手と言っても過言ではない、キャリア34戦目の百戦錬磨のベテラン朴に挑むことになる。
3月の松岡嵩志戦に勝利した後「次は強い選手と戦うことになるという覚悟があった」という牛久に、自身のターニングポイントになりうる一戦に挑む心境を訊いた。
――朴選手との一戦が間近に迫ってきた牛久選手です。公開練習も終えて(19日)、あとは試合を残すのみだと思うのですが、仕上がり具合はいかがですか。
「体調は普段と変わらず、いい状態です。体重もいつも通り落ちているので問題ないです」
――公式行事として公開練習が行われたり、大会ポスターにも大きく扱われたりと、牛久選手のキャリアの中でも最も注目度が高い試合になっていると思います。
「公開練習も初めての経験でしたし、あれだけポスターにも大きく載せていただいて、本当に嬉しかったです。こういった扱いをしてもらっているので、いい試合をしなきゃいけないなと思います」
――公開練習は緊張しなかったですか。
「ちょっとだけ…しました(笑)」
――公開練習の場所が所属する和術慧舟會TLIVEではなくNATURAL9でしたが、今回もNATURAL9でのプロ練習に継続して参加されていたのですか。
「そうですね。総合の練習はTLIVEとNATURAL9の2カ所で、あとは修斗の小野島恒太さんがトレーナーを務めているCWD吉祥寺で打撃のスパーリングをやらせてもらっています」
――改めて試合が決まった時の心境から聞かせてください。最初に朴選手の名前を聞いた時はどう思いましたか。
「あまり朴選手のことを知らなかったので、正直、最初は『朴選手? 誰だろう??』と思いました。それであの朴選手だということが分かって『おおっ!』みたいな。そういう感じでした」
――朴選手はずっとライト級で戦っていて、今回がパンクラスに初参戦です。これまで牛久選手とは接点がなかった選手なので、そこまで意識することはなかったですよね。
「はい。まさか僕に朴選手と戦うオファーが来るとは思っていなかったので、最初はピンと来ていませんでした」
――対戦が決まってから、朴選手の試合映像などチェックされていると思うのですが、どんな印象を持っていますか。
「最初は青木選手とONEで戦った試合の印象が強くて、それから最近の試合をいくつかチェックしました。やはり朴選手はキャリアがある選手で、それは僕にないものじゃないですか。しかもキャリアは試合を経験した選手にしか分からないものなので、戦っていく中で(朴が)どう変化してくるのかな?と思っています」
――朴選手は打撃のイメージが強い選手ですが、それ以上にMMAにおけるゲームメイキング能力に長けた選手だと思います。そういった部分も警戒していますか。
「はい。上手く僕の戦い方を見て、穴をついて来ると思うので、そのペースにならないように気をつけて戦います」
――牛久選手がこれまで戦ってきた相手のなかで実力、キャリア、ネームバリュー…すべてにおいてトップの選手ですが、そういった相手と戦うことをどう捉えていますか。
「去年ネオブラを獲ってからは、いずれ強い相手と当てられるだろうなと思っていて、前回の試合が終わった後、次は強い選手と戦うことになるという覚悟もありました。だからそれがこのタイミングで決まったのかなという感じですね」
――まさに満を持しての一戦ということですね。周りからは朴選手と戦うことになって、どんな反応がありましたか。
「やっぱり朴選手は知名度がある選手なので『朴選手と試合することになりました』と言うと、色んな人たちが練習に協力してくれました」
――ご自身で朴選手よりも勝っていると思う部分はどこですか。
「フィジカルと……肌の黒さですかね(笑)」
――確かに牛久選手の焼け具合は目立ちます(笑)。それはさておき、自分が勝つイメージは出来上がっていますか。
「そうですね。勝つイメージはもちろん、自分がピンチになったり、色んな展開になることを想定して、試合でびっくりしないように心掛けて練習を続けてきました」
――こうしてお話を聞いていると、あまり緊張はしていないようですね。
「いや、そんなことはないですよ(苦笑)。オファーを受けた時からずっと緊張感を持って毎日を過ごして、死にもの狂いで練習してきたので、今になって緊張するということがないだけです。この試合のためにやることはすべてやりきったので、深く考えすぎずに試合を迎えようと思います」
――これから牛久選手は朴選手のようなトップファイターに勝っていけるかどうか。それが試されることになると思います。今回の試合を自分ではどう位置付けていますか。
「もちろん勝ち負けは大事ですし、何が何でも勝ちたいです。ただ僕は日本のトップ選手と戦うことが初めてですし、ちゃんと段階を踏んで結果を出さなければ話にならないと思います」
――朴選手にはキャリアや様々な舞台で戦った経験があるように、牛久選手もパンクラスで定期的に試合を続けて、勝ち続けてきたという結果があります。これまで自分がやってきたことへの自信はありますか。
「僕はアマチュアからパンクラスでやってきたので、その団体のベルトを欲しいと思いますし、今のランキングに踏みとどまって、海外の強い選手たちに喰らいついていきたいです。でも今はベルトのことは頭になくて、朴選手に勝つことしか考えていません。そして勝ち負けにこだわるのはもちろん、自分がやってきたことをすべて出し切りたいですね」
――牛久選手はこの試合に勝って、どんなことをアピールしたいと思いますか。
「パンクラスには20歳の牛久がいるということを見せ付けられたらなと思います。まだまだパンクラスで自分の存在は薄いと思うので、もっともっとパンクラスで輝きたいです」
――なるほど。牛久選手の中にもそういった野心があるわけですね。
「上の選手や先輩たちのことは尊敬していますが……やはり格闘技で上を目指す以上は、そういう気持ちを忘れちゃいけないと思います」
■Pancrase267対戦カード
<フェザー級/3分3R>
狸瑪猿シュン(日本)
上久保周哉(日本)
<第21回ネオブラッドTフェザー級/3分3R>
中原由貴(日本)
三苫“キングコング”亮人(日本)
<第21回ネオブラッドTフェザー級/3分3R>
横山恭典(日本)
平山学(日本)
<第21回ネオブラッドTバンタム級/3分3R>
川原玲郁(日本)
山本哲也(日本)
<第21回ネオブラッドTバンタム級/3分3R>
竹本啓哉(日本)
神田T800 周一(日本)
<第21回ネオブラッドTスーパーフライ級/3分3R>
桑原悠(日本)
小川徹(日本)
<ライト級/5分3R>
徳留一樹(日本)
J.J.アンブローズ(米国)
<バンタム級/5分3R>
中島太一(日本)
ビクター・ヘンリー(米国)
<フェザー級/5分3R>
牛久絢太郎(日本)
朴光哲(日本)
<ウェルター級/5分3R>
レッツ豪太(日本)
鈴木槙吾(日本)
<フェザー級/3分3R>
田村彰敏(日本)
稲葉聡(日本)
<スーパーフライ級/5分3R>
古賀靖隆(日本)
上田将竜(日本)
<ウェルター級/3分3R>
高木健太(日本)
窪田幸生(日本)
<フライ級/3分3R>
武蔵幸孝(日本)
曹竜也(日本)
<スーパーフライ級/3分3R>
清水俊一(日本)
井島裕彰(日本)
<スーパーフライ級/3分3R>
仙三(日本)
加藤直之(日本)
<フェザー級/3分3R>
近野淳平(日本)
MIKE(日本)
<ライトフライ級(-52.2kg) 3分3R>
江泉卓哉(日本)
リトル(日本)
<バンタム級/3分3R>
CORO(日本)
井関遼(日本)
<バンタム級/3分3R>
滝田J太郎(日本)
合島大樹(日本)
<ライト級/3分3R>
蓮實光(日本)
ヤマモト・ショーヘイ(米国)