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“カリスマ”アルバレス、EXC参戦へ!

 (C) ProElite「また、エリート・エクストリーム・コンバット(EliteXC)がわくわくするような契約を果たした」というプロ・エリート率いるEXCライブイベント代表ゲーリー・ショーのコメントともに、エディ・アルバレスのEXCとの契約が8日(火・現地時間)に、プロ・エリートのプレスリリースにより正式発表された。

【写真】ボードッグのカリスマ、エディ・アルバレスが、EXCに登場する (C) ProElite

ボードッグ・ファイトのカリスマ・ファイター、エディ・アルバレスは1984年1月11日生まれで、この金曜日に24歳を迎える新鋭選手。MMAキャリアは12戦11勝1敗、レスリングをベースにボクシングテクニックに磨きかけたスタイルは、非常にアグレッシブで、観る者を魅了してきた。地元に程近いニュージャージーのローカル・イベントから、準メジャーのMFCを経てボードッグと契約、日本ではMARSにも来日しており、通のファンからの評価は非常に高いものがある。


昨年4月にMFC時代から保持していたボードッグ世界ウェルター級のベルトをニック・トンプソンに譲り、その再戦が11月に組まれていたが、王者の負傷でキャンセルに。活動が低調となったボードッグに見切りをつけ、EXCと契約したことになる。カルビン・エアー以上の存在感を持った唯一のボードッグファイターといっても過言でないアルバレスは、どこのリングに上がるかが注目されていたが、EXCのこの契約は同プロモーションにとってもスマッシュショットと言えるだろう。

気になるカリスマ・ファイターのEXC初戦は、1月25日に東のベガスこと、ニュージャージー州アトランティックシティのタージマハル・ホテル&カジノで開かれるShoXCエリート・チャレンジャー・シリーズ、対戦相手はBJ・ペンの愛弟子ロス・エヴァネスだ。

アルバレスは昨年7月、集客が1000人ほどで大失敗となったボードッグ初の米国大会=ニュージャージー大会で、実にチケットを700枚も手売りしたというローカル・ヒーロー。現時点では、地元フィラデルフィア周辺と一部のコアなファンの間でしか、その存在を知られていない。しかし、ShoXCはSHOTIMEの電波に乗る全米ライブイベントだけに、エヴァネス戦でのパフォーマンス次第で、その人気も全米中に広まる可能性が十分にある。

気になる点は一つ、アルバレスが以前と同じようにウェルター級(170ポンド)で戦うということだ。以前からライト級の方がフィットしていると言われてきた小柄な彼は、EXC登場となれば、誰もがEXC独自のライト級、つまり160ポンドで戦うものと見られていた(UFCやIFLなどではライト級は155ポンド)にも関わらずだ。「エディは160パウンドに落とすことになる」とショーも明言しているが、なぜ、大切なEXCデビュー戦でウェルター級戦を行うのか。

以前からウェルター級にこだわりを持ってきたアルバレス、そしてEXC首脳の今回の判断が、果たして吉と出るか凶とでるか。どちらにしても求心力を失ったボードッグでなく、UFCの対抗馬になる可能性もあるプロ・エリート、EXCのアルバレス登場はMMAファンにとっても喜ばしいことである。

次回ShoXCでは英国のポール・デイリーが、サム・モーガンと対戦するほか、TV中継マッチではボビー・マクマスター×バオ・クアーチの150パウンド戦、ハワイアン・ロッキーの異名を取るカラ・コロヘ・ホース×フレッド・ベレトンのミドル級の一戦、女子140ポンドマッチでジュリー・ケイツィー×トーニャ・エイビンガー戦に加え、ノーTVマッチ4試合が予定されている。

なお2008年度のEXC第一弾は、2月16日(土・現地時間)にフロリダ州マイアミのマイアミ大学ザ・バンク・ユナイテッド・センターで行われ、伝説の喧嘩屋キンボ・スライス×元祖喧嘩屋タンク・アボット、スーパーヘビー級対決アントニオ・ペイザォン・シウバ×ジェームス・トンプソン、カイル・ノーク×スコット・スミスのミドル級マッチ、そして女子MMA界のヒロイン、ジナ・カラーノの出場が発表されている。

活動開始当初は微妙なマッチメイクが多く、MMAファンのハートを掴むことができなかったEXCだが、徐々にその存在感を確かなものにしつつある。そんな印象を持たせる、今回のShoXCとEXCのラインナップだ。

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