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【Bellator134】曲者王者ニュートンに、ダイレクトに強さが伝わるマクゲリーが挑戦!!

Newton vs McGeary【写真】その強さの伝播率では王者ニュートンを大きく上回るマクゲリーだが、チャンピオンの懐は深い(C)MMAPLANET

27日(金・現地時間)、コネチカット州アンカスビルのモヒガンサン・アリーナでBellator 134「BRITISH INVASION」が開催される。ベラトールにしては非常に珍しく、選手名でないイベントタイトルがつけられた同大会。英国勢の侵略というように、メインではリアム・マクゲリーがエマニュエル・ニュートンの持つベラトール世界ライトヘビー級王座に挑戦する。

とはいっても世界ウェルター級王者ドゥグラス・リマに挑戦する予定だったポール・デイリーはチャンピオンの負傷により、同じブラジル人のアンドレ・サントスと対戦。TVオープニングマッチでカーティス・ミランダーと戦うはずだったマイケル・ペイジが負傷欠場、ブレナン・ワードが代役を務めることとなった。

メインカード5試合中、英国人ファイターが4人出場、うち2名が世界戦という状況から後退し米英対決はメインとに集約される同大会(リントン・ヴァッセルはカメルーンのソクジュと対戦)。2012年6月のベラトールデビューから2年半で8勝1敗、現在7連勝中の王者ニュートン。シーズン8のトーナメントで優勝し、2013年11月にキング・モーを破り暫定王者に。去年の4月には正規王者アッティラ・ベグとの統一戦を制しチャンピオンの座に輝いた。その王座も既にジョー・ベルトラン、リントン・ヴァッセルを破り、2度も王座防衛戦に成功している。

ハイペースで試合を続け、かつ防衛戦では2試合ともフィニッシュしているニュートンだが、特徴は掴みどころの無さ。構えはオーソとサウスポーを繰り返す。そのスイッチのタイミングが回転系の蹴りやパンチという点が、また厄介だ。現に彼の名を一気に挙げたのは、2013年2月に行なわれた最初のキング・モー戦におけるスピニング・バックフィストによりKO勝ちだ。遠い距離から回転しつつ飛び込んでくるというMMAでもよく見られる回転バック拳ではなく、蹴りを着地したタイミング、それも軸足を入れ替えたり、回転系の蹴りから回転系のパンチに移行するので、対戦相手にとっては見えないところから攻撃されることになる。

もちろん、この回転系の攻撃は警戒されているが、それならばそうでヴァッセル戦のようにテイクダウンから寝技に持ち込んで試合をモノにしてしまうウェルラウンダー振りも発揮している。そんな曲者振りを発揮するチャンピオンに対し、英国からの挑戦者マクゲリーはキャリア9連勝中、2014サマーシリーズを制して挑戦権を手にした。フィニッシュ率100パーセントのチャレンジャーはヒザとパンチ、あるいはパウンドアウトというように打撃で試合を決めたのは5試合。残りの4勝は腕十字と横三角、ガードからの極めの強さを見せている。

いってみればダイレクトに強さが伝わる試合をやってのけるのが、チャレンジャーのマクゲリーだ。この戦いをニュートンを相手にして貫くことができるのか。そこが勝負のカギを握ってくることは間違いない。直線的な突進で、ニュートンの掴みどころのない距離を制して接近戦に持ち込めればマクゲリーの勝機は広がる。その一方で、ニュートンのリズムに前進力で対抗できないと、あのノラリクラリとした間合いのコントロールを打開できないままズルズルと戦うことになるだろう。

そうなった場合、決してテイクダウン防御力の高くないマクゲリーは、敢えてテイクダウを許すような状況を作り、ガードからの一本狙いに賭けることとなるだろう。英国人ながらファン受けするファイトをするのはマクゲリー、フィニッシュに至らなければフラストレーションを与えるのは米国人のニュートン。試合中、モヒガンサン・アリーナに集まった観客はどちらにブーイングを送るのか。そんな点も注目される世界ライトヘビー級選手権試合だ。

■Bellator 134対戦カード

<Bellator世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者] エマニュエル・ニュートン(米国)
[挑戦者] リアム・マクゲリー(英国)

<ウェルター級/5分3R>
ポール・デイリー(英国)
アンドレ・サントス(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
キング・モー(米国)
シーク・コンゴ(フランス)

<ライトヘビー級/5分3R>
ティエリー・ソクジュ(カメルーン)
リントン・ヴァッセル(英国)

<ウェルター級/5分3R>
ブレナン・ワード(米国)
カーティス・ミランダー(米国)

<フェザー級/5分3R>
マット・ベセット(米国)
ジョシュ・ラバージ(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ラファエル・バトラー(米国)
ジョシュ・ディークマン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ジェシー・フアレス(米国)
ブレナン・ワード(米国)

<ミドル級/5分3R>
タムダン・マックローリー(米国)
ジェイソン・ブッチャー(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ネイマン・グレイシー(ブラジル)
ボビー・フリン(米国)

<バンタム級/5分3R>
マルヴィン・マルドナード(米国)
ブレア・タグマン(米国)

<ライト級/5分3R>
マイク・マンガン(米国)
ディーン・ハンコック(米国)

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