【UFC MACAO】カン・リー(02)「1ラウンドごと、大切に戦いたいんだ」
【写真】散打ベースのカン・リー、その多彩な蹴りを使いこなせるのもテイクダウンの強さが背景にある (C) ZUFFA,LLC
アジアで初のMMA戦に強い意気込みを持つカン・リーは、具体的にどのようにリッチ・フランクリンを分析し、この試合における自らのやるべきことを明確にしているのか。
UFCにとって初めての中国・マカオ大会開催に際し、UFC.COM×UFCモバイル×スポーツナビ×MMAPLANETのコラボレーションが実現した。『UFC MACAO』特別企画――第12弾はカン・リーのインタビュー(後編)をお送りします。
<カン・リー インタビュー、前編はコチラから>
――この試合でアドバンテージはどこだと思いますか。
「お互い、アドバンテージを持っていて、僕の場合はスピードを伴ったパワー。そこは優位性を持っているはずだ」
――蹴りはどうでしょうか? 多くの米国人ファイターは、まだ蹴りに対して攻守とも対策は十分でないように感じます。対してカンはミドルやサイドキックを有効に使うことができます。
【写真】カン・リーが敗れたヴァンダレイ・シウバに、リッチ・フランクリンは勝利しているが、MMAに三段論法は通じない (C) ZUFFA,LLC
「リッチ・フランクリンに限らず、僕の蹴りは大概の対戦相手に有効だった。でも、リッチはしっかりと蹴り対策は講じてくるはずだ。それに多くの人は気付いていないけど、僕はハイスクールでもカレッジでもオールアメリカン・レスラーだった。パンチも凄く堅実な武器になっているし、キックが最大の武器だけど、パンチ、レスリングとミックスしてリッチ・フランクリンを倒すつもりだ」
――ではUFCにとって初めての中国進出となるイベントに、メインイベンターとして出場することについて、どんな思いでいますか。
「凄く光栄なことだよ。メインでリッチ・フランクリンと戦えるのは、凄くエキサイティングなことだ。リッチはアジアへ行って、アジア人と戦うというこれまでに経験したことのないなかで試合をすることになる。いずれにせよ、僕は全てのアジア人を代表して自分の能力の限りを使って戦う。ベストを尽くすよ」
――これまでUFCミドル級でカン・リーという選手は、タイトル戦線のストーリーラインとは違った場所で、特別な存在感を持っていた選手のように映っていました。ただし、リッチ・フランクリンに勝てば、ミドル級トップコンテンダーというポジションも得ることになります。
「今はリッチ・フランクリン戦のことしか頭にないんだ。彼のことを忘れて、将来のことを考えることはできない。とにかく、1戦1戦を大切に戦っているし、いうなれば1ラウンドごとを大切に戦いたいんだ。それにリッチ・フランクリンとアンデウソン・シウバのスタイルは全く違うし、フランクリンを倒すために練習しているときに、アンデウソン・シウバのことはあまり考えることはないよ。
ただ、タイトルのことを考えて戦って来たことはない。どの試合も5分×3R、あるいは今回のようなスーパーファイトを楽しみに戦い、いつかトップに立てればそれでいいんだ」
――今日はインタビューを受けてもらって、ありがとうございました。日本ではカンがMMAで活躍する前、ドラッカで港太郎選手を破ったときから、あなたの試合を楽しみにしていたファンがいます。そんな日本のファンに何かメッセージをお願いします。
「タロー・ミナトと戦えたときは、本当に嬉しかった。彼はもうルンピニーでも戦っていたし、ビッグマッチを経験してきたファイターだった。もちろん、僕は日本人じゃない。ただ、僕はアジア人だ。日本、中国、フィリピン、全てのアジア人を代表してリッチ・フランクリンと戦う。
アジアの人間が一番だと証明するためにベストを尽くすので、日本のファンも僕のことを応援してほしい。@cungle185かフェースブックにコンタクトもらえると嬉しいよ」