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【UFC MACAO】カン・リー(01)「マカオ入りは、試合の2週間前」

Cung Le

【写真】カン・リーの前にカン・リーなし、カン・リーの後にカン・リーなし。そのスタイルを模倣できる者がいない、唯一無比の存在だ (C)ZUFFA,LLC

ベトナム生まれ、社会主義政権樹立後に米国に移住して、ベイエリアで育ったカン・リー。散打、キックからMMAへ活躍の場を移し、Strikeforceでは世界ミドル級王者に。その後、アクション・ムービーにも出演している彼が、UFC初のマカオ大会のメインで、リッチ・フランクリンと対戦する。カン・リーにとっても、アジアでMMAを戦うのは始めて。7月のパトリック・コーテ戦の負傷は癒えたのか、現在の体調から話を訊いた。

UFCにとって初めての中国・マカオ大会開催に際し、UFC.COM×UFCモバイル×スポーツナビ×MMAPLANETのコラボレーションが実現した。『UFC MACAO』特別企画――第11弾はカン・リーのインタビュー(前編)をお送りします。

――あと3週間ほどで、リッチ・フランクリンとマカオで戦います。今の体調はどのような感じですか。

「今、コンディショニングに重点を置いていて、凄くハードなトレーニングをこなしている。リッチ・フランクリンと3~4年一緒にやってきたスコット・シーリーに、トレーナーについてもらっているんだ」

――それは凄いですね。ところで7月にパトリック・コーテ戦で負った負傷は、どのようなモノだったのでしょうか。

「強く蹴りすぎて、足を負傷したんだ。右足の甲に痛みを感じ、ヒザも何度か蹴ってしまっていたから、折れたかと思った。でも、ドクターに診せれば問題なかった。試合には影響はないよ。今は本当に体調も良いし、コンディショニング的にはパトリック・コーテと戦った時よりも良いぐらいさ。まだ、トレーニングすぐ時間が残っているし、リッチ・フランクリンと戦うことに凄くエキサイトしている。すぐにでも戦いたいんだ」

――今大会の会見のためにマカオを訪れていました。確か、カンは1999年に、お隣の香港で散打の大会に出ていますね。マカオの発展は目覚ましく、当時持った印象とは違いがあったのではないですか。

「実はマカオに行っても、ホテルに直行して、それから何箇所かでPRの仕事をしていただけで、直ぐに香港に戻ったし、街並みの変化などを楽しむ余裕はなかったんだ。ただ、会場となるベネチアン・マカオは、部屋に泊まる時間はなかったけど、会見の控え室だけでも、信じられないぐらいキレイだった」

――ところで、リッチ・フランクリンは強敵です。その前に二人揃って、長時間の移動を強いられます。米国での戦いと、マカオでの試合、何か調整方法に違いはありますか。

「2週間前に現地に入ろうと思っている。来週には米国を出て、まずは時差の調整をしたい」

――それだけ長く現地にいて、しっかりとした調整はできますか。香港やマカオは、それほど練習環境が整っているとは思えないのですが。

「もう、やるべきことはやってきたからね。これから、試合のために何かハードトレーニングをする必要はない。あと1週間、米国でコンディショニングの調整をして、現地入りしてからは体の部位をチェックするぐらい。良いコンディションを維持させることがメインで、試合のための作戦や動きっていうのは、もうこっちで万全を期してきたから。

マカオでは体調を整え、時差を調整し、試合に向けて最後の仕上げを行うだけだよ」

――カンはミドル級では決して恵まれた体格ではありません。対してリッチ・フランクリンはライトヘビー級でも戦えます。

「彼は大きくて強いよ。でも、僕にとってはこの体格が一番フィットしていて、最も自分の力を発揮できると思っている。リッチ・フランクリンは、僕より大きな相手と戦ったときよりも、大変な試合になるよ」

この項続く

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