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【UFC】アジアの女王ハム・ソヒ、オクタゴンへ。 「MMA選手として、絶対に立ちたい夢の舞台です」

Ham Seo Hee【写真】このWのVサインが、オクタゴンで見られる日は?(C)MMAPLANET

今月3日にDEEP JEWELSフェザー級王座、2度目の防衛を果たしたばかりのハム・ソヒ。その翌日、アジア系MMAサイトで彼女がUFCと契約したという情報が発信された。

JEWELS王座防衛を待って、ROAD FCが彼女との契約を破棄しUFC行きを認めたとのこと。9日、そのRFCの会場でハム・ソヒをキャッチ──UFCとの契約に関して話してもらった。

──UFCとの契約が成ったハム・ソヒ選手です。UFC出場が決まって、今の心境を教えてください。

「まだ、オクタゴンで戦っていないので実感はわいていません(笑)」

──UFC出場が決まったのはいつごろだったのでしょうか。

「マネージャーとチームMADのヤン(ソンウン)監督の間で話が進められていて、私はあまり内情が分かっていなかったのですが、UFCからオファーはJEWELSの2度目の防衛戦が決まった頃にあったようです」

──では石岡沙織選手との試合で、負けていればUFC出場はなくなっていた可能性があったのですか。

「きっとそうなっていたと思います」

──その事実を知って、11月3日のタイトルマッチに臨んでいた?

「ハイ。ただ、そこに拘ることなく凄くリラックスして戦えました。でも、逆にリラックスしすぎて体と心のバランスが取れていなく1Rは動きが悪かったです。2Rから気を引き締めて戦い、勝つことができたんです(※2R2分43秒、腕十字で一本勝ち)」

──これまでもInvicta FCなど、北米からのオファーもあったと思いますが、日本を主戦場に戦い続けてきました。米国へ行かなかったのは、何か特別な理由があったのですか。

「私達、東洋の人間は体格的な部分で欧米の選手に対しハンディがあります。同じ階級でもリーチも向こうの方が長い。そういうことを考え、米国で戦うことを躊躇していました。ただ、UFCは別です。MMA選手として、絶対に立ちたい夢の舞台です。だから、今回は覚悟を決めました」

──本来より1階級上で戦うことになります。それだけ賭ける想いがあるのですね。

「ハイ、もともと筋力やスタミナに自信があるわけではないので、ここからもっと鍛えていきたいと思っています」

──チームMADでは既にキム・ドンヒョン、カン・ギョンホの2選手がUFCで戦っています。彼らの活躍を見て、UFCが身近になっていたということはありますか。

「全然……男の選手にもUFCの扉は、それほど大きく開いていない、狭き門です。女の私がUFCで戦うことができるなんて思ってもいなかったです。全くUFCのことは本当に考えていませんでした」

──日本ではリング、ROAD FCでは2度ほどケージで戦いました。アジャストは問題ないですか。

【写真】8月30日のRFC18ではウクライナのアリョーナ・ラソヒーナに判定勝ち。チームMADではケージレスリングやスクランブルに絶対の強さを見せており、ハム・ソヒの打撃が生きる戦術をしっかりと立てられそうで、期待が膨らむ(C)ROAD FC

【写真】8月30日のRFC18ではウクライナのアリョーナ・ラソヒーナに判定勝ち。チームMADではケージレスリングやスクランブルに絶対の強さを見せており、ハム・ソヒの打撃が生きる戦術をしっかりと立てられそうで、期待が膨らむ(C)ROAD FC

「本音をいうと、まだ手探り状態です。これから練習して、学んでいきたいと思います。ただ、レスリングは絶対に必要なので、今より一段階上のレベルにしないといけないです。柔術も、ですね。リングとケージだけでなく、対戦相手あっての試合なので、そこも重要な部分になってきます。今はTUFでストロー級をやっていますし、選手に関してもこれから研究しないといけないです」

──日本のファンからすれば、ハム・ソヒ選手は日本の女子格闘技の代表選手のようなものです。UFCでも頑張ってください。

「これまで7年間、日本のファンの人たちからは本当にたくさん応援してもらえました。そのおかげで、私は戦うことができたと思っています。CMAの諸岡社長、DEEPの佐伯社長がいなければUFCで戦うチャンスは巡ってこなかったです。日本の人達に可愛がっていただいたこと、本当に感謝しています。ありがとうございました。UFCでも頑張ります」

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