【Copa Podio 08】ロ×ドゥリーニョの頂上対決、遂に実現!! ジョアオはグリッポと
【写真】ついにロ×ドゥリーニョがサブミッション・オンリーで対戦する (C)MMAPLANET
22日(土・現地時間)、リオデジャネイロにてプロ柔術大会コパ・ポジオが開催される。フィリッピ・プレギーサにクラウジオ・カラザンスやグレゴー・グレイシーが挑むミドル級グランプリ以外、超目玉カードといえるレアンドロ・ロ×ジルベウト・ドゥリーニョが遂に実現する。
前回のライト級グランプリの決勝で当たることが期待された両者だったが、ドゥリーニョが、階級上のグレゴー・グレイシーのテイクダウンに不覚を取って準決勝で敗退。幻と消えた夢のカードが今回晴れて現実のモノとなる。ロは、現在中量級世界最強の座に君臨する怪物柔術家。去年まではライト級、今年はミドル級で圧倒的な強さを見せて世界選手権を3連覇中、コパ・ポジオでも階級を超えた圧倒的な強さを誇っており、スーパーヘビー級最強のホドウフォ・ヴィエイラ以外誰にも負けていない。あまりに高いパスガード力とスイープ力に比べると極めが弱いとも思われていたが、最近は強烈無比な絞めを用いて一本勝ちする姿も増えて来ている。
対するドゥリーニョの方は11年、つまりロより一年前のライト級世界王者だ。その後MMAに活躍の場を移して9戦全勝、今年から参戦しているUFCでも2連勝中である。多彩なテイクダウンからパスで煽り、バックを奪う動きはまさに圧巻だ。組み技である限り現役世界王者のロの優位は否めないという見方も大きいだろうが、実はこの両者は昨年の世界ノーギ選手権ミドル級の準決勝で対戦している。その時はすぐに引き込んだロに対して、パスの攻勢で早々にアドバンテージを奪ったドゥリーニョが、その後は巧みに攻める素振りを見せては退くという安全策を繰り返してまんまと勝利を挙げている。
ただし、今回はサブミッション・オンリーというルールである以上(ノーギという注記がないのでおそらくギありの試合だろう)、ドゥリーニョは同じ戦略をとっても勝ちには結びつかない。テイクダウンで勝るドゥリーニョが上を取り、そこからパスを決めるか、あるいはロがスイープで上を取るかのという攻防となるだろう。ただし、そこからさらにどちらかがポジションを優位に進め、一本勝ちに至る姿はなかなか想像しにくい。それほど難攻不落の実力を誇る両者だ。心・技・体の全てにおいて世界の頂点に立つ二人の柔術を堪能したい。
さらに、ジョアオ・ミヤオとジャンニ・グリッポという、ブラジルと米国を代表する若手同士のノーギ・サブミッションオンリーマッチも組まれている。体格で勝るのは普段フェザー級で闘うグリッポだが、実績と知名度では、今年の世界柔術ルースター級準優勝、世界ノーギライトフェザー級優勝に輝いたジョアオが圧倒的に勝る。ベリンボロ&50/50を中心としたモダン柔術戦法の使い手というイメージが強い両者だが、ジョアオの方は最近トップを選択して攻めることが多く、見事なパスやバックからの極めを披露している。
対するグリッポの方は、世界柔術にて50/50の新たな解除法を披露する場面こそあったものの、先月の世界ノーギ等では延々とダブルガードや50/50戦が続く試合をしてしまっている(ちなみにグリッポは昨年のヨーロピアン選手権でジョアオの兄のパウロと対戦し、最初から最後までダブルガードの攻防に終始した展開の末に敗れている)。ルール上許容されている闘い方で勝利を目指すことは批判されるべきではないが、柔術の攻防の魅力を伝えるプロの舞台においてこの種の展開が長々と続くのは好ましいとはいえまい。モダン柔術の枠を破りつつあるジョアオとのポイント無しの闘いにおいて、グリッポの新たな姿が見られることを期待したい。
その他、ティム・スプリッグスvsルーカス・ハルクによる若手同士の国対抗のチャレンジマッチも行われる。ちなみに前回まで継続して行われていたシティ・チャレンジは、今回は行われない模様。前回のシティ・チャレンジで勝利したのはドミニカ共和国サントドミンゴ市を代表したアブラハム・マルテだが、この都市からマルテ以外の強豪柔術家を探して呼ぶのは難しかったのかも知れない。
■Copa Podio 08 対戦カード
<ミドル級グランプリ(189.59パウンド以下)>
[王者]フィリッピ・プレギーサ(ブラジル)
[挑戦者]
クラウジオ・カラザンス(ブラジル・特別招待選手)
ルイス・パンザ(ブラジル)
パトリック・ガウジオ(ブラジル)
ジエゴ・モレノ(ブラジル)
ジョン・スタヴァ(米国)
ディエゴ・ボルジェズ(ブラジル)
グレゴー・グレイシー(ブラジル)
アーバース・サントス(ブラジル)
チアゴ・サ(ブラジル)
<サブミッションオンリー・ノーギ・チャレンジ>
ジャンニ・グリッポ(米国)
ジョアオ・ミヤオ(ブラジル)
<サブミッションオンリー・スペシャルマッチ>
レアンドロ・ロ(ブラジル)
ジルベウト・ドゥリーニョ(ブラジル)
<ブラジル x USA チャレンジ>
ティム・スプリッグス(アメリカ)
ルーカス・ハルク(ブラジル)
<オープニングカード>
ルーカス・ヴァレ(ブラジル)
ハファエル・マンスール(ブラジル)