【LFC10】リュウ・ウェンボ、中国人ファイター二人目のLFC王座戴冠
【写真】リュウ・ウェンボの左ジャブが、ヤン・ヘジュンのテイクダウンの距離を遠くした。ヤン・ヘジュンはグラウンドに固執しても良かったのかもしれない(C)LFC
<LFCミドル級王座決定戦/5分3R>
リュウ・ウェンボ(中国)
Def.判定3-0:29-28, 29-28,29-27
ヤン・ヘジュン(韓国)
オーソ同士の対戦、左ジャブ&フックでリュウ・ウェンボが前に出る。ヤン・ヘジュンはダブルレッグダウンを決めるも、グラウンドに拘らずパウンドを打ち込み、スタンド戦を要求する。リュウ・ウェンボはテイクダウンを警戒し、やや距離を置きながら戦うようになり、遠距離から右を振るっていく。
ヤン・ヘジュンのテイクダウン狙いを二度切ったリュウ・ウォンボ―はスクランブルの攻防のなかで細かいパンチを放っていく。サウスポーにスイッチしたリュウ・ウェンボだが、ヤン・ヘジュンが右ハイを見せるとすぐにオーソに戻す。残り1分で再び組みついたヤン・ヘジュンだが、ボディロックの状態で自ら距離をとり、左ミドルをヒットさせる。
ボディに蹴りを受けて動きが止ったヤン・ウェンボは首相撲の態勢に入るが、フックの連打を受け防戦一方に。ヤン・ヘジュンが初回を取った。2R、テイクダウンのフェイントを掛けながら打撃を繰り出すヤン・ヘジュン。その打撃がフェイントとなり、リュウ・ウェンボをテイクダウンする。胸を蹴り上げてヤン・ヘジュンに尻餅をつかせたリュウ・ウェンボが立ち上がり、ワンツーを打ち込む。
再びミドルを効かせたヤン・ヘジュンはテイクダウンを狙うが、がぶったリュウ・ウェンボが左右のフック、首相撲からヒザ、さらにエルボーと猛攻を仕掛ける。ダーティーボクシングでアゴを打ち続けられたヤン・ヘジュンの顔面が真っ赤に染まる。
リュウ・ウェンボのギロチンを逃れたヤン・ヘジュンだがダメージの蓄積とスタミナのロスは明らかだ。リュウ・ウェンボは引き続き左ジャブ、左フックから右ストレートをヒット。ヤン・ヘジュンも左ミドルを返すが、軸が乱れ序盤のような威力は感じられない。
残り1分を切り、ドクターチェックを受けたヤン・ヘジュンは再開後に組みついていくも、テイクダウンに持ち込めず劣勢のまま2Rが終了した。最終回開始早々のシングルレッグをかわされたヤン・ヘジュンは左フック、左ミドル、そして右ストレートを伸ばすが、踏み込みが甘い。ローから左ボディフックを打ち込んだヤン・ヘジュン、勝負が掛かった最後のラウンドを両者、慎重に戦っている。
2分を経過すると、リュウ・ウェンボの左ジャブがクリーンヒットすると、中国人ファンが大きな声援をあげて後押しする。手数は少ないが、自分の距離で戦い精度が高いパンチを繰り出すリュウ・ウェンボに対し、ヤン・ヘジュンはローを見せるも、パンチの応酬で下がってしまう。ミドルで突き放したあとの攻撃がないヤン・ヘジュン。
残り20秒、ヤン・ヘジュンが距離を詰めてパンチを打ちこむと、リュウ・ウェンボがワンツーを返し、印象点を稼ぐ。このまま試合はタイムアップとなり、ジャッジの裁定は2人が29-28、もう1人は29-27でリュウ・ウェンボがLFCアジア太平洋ミドル級王座を手にした。
「ずっと願ってきた。凄く良い気分だ。サンキュー・オールファンズ・サポート。アイ・ラブ・ユー」と新チャンピオンは後半は英語でコメントを残した。