【UFC175】チェール・ソネン、抜き打ち検査で陽性反応!!!
【写真】5月23日にはMGMで大々的に記者会見を行ったうえでライセンス発給の機会を自ら逃したヴァンダレイ・シウバを罵倒していたチェール・ソネンだったが、今回は彼自身がコミッションとのいざこざの中心人物になってしまった (C)MMAPLANET
10日(火・現地時間)、UFCよりこの日の午後にチェール・ソネンが先月にラスベガスで行われた抜き打ちのドラッグテストで引っ掛かったとESPNが報じたことに対し、FOX Sports 1の「Aemerica’s Pregame」での彼の主張をホームページ上で発表した。
ソネンに陽性反応が出た薬品は体内のエストロゲン(女性ホルモン=卵胞刺激ホルモン=性腺刺激ホルモン)を低下・阻害させる目的で使用されるアナストロゾール、クロミフェンだったとされていると、ホームページでは言及されている。そして、ソネンのTVでの反論は「これらの薬品は完全に合法なもの。パフォーマンス向上やアンチエイジングに関係ない。これらの薬品はタンパク同化薬でいかなる。この薬品がテストで引っ掛かるのは、本当に溜まらない。アスレチック・コミッションは規約を変更し、自分は完全にそれに従ってきたし、何ら抵触していないはずだ」というもの。
ご存じのようにソネンは7月5日(土・同)のUFC175にヴァンダレイ・シウバと対戦予定だったが、シウバがライセンス発行のためのヒヤリングを複数回にわたり欠席したことでライセンスを受けられなくなった。UFCはヴィトー・ベウフォートに代役出場を求め、ベウフォートにライセンスが下りなければ、ソネンのカードは消滅という状況下での今回のドタバタ。UFCも今回の件に関し、「2月にコミッションがTRTを禁止したが、陽性反応が出たこれらの薬品はTRTを使用しないために必要だった」というソネンの発言を用いて締めている。
ソネンに陽性反応が出たとされるアナストロゾールとクロミフェン。前者は発表されたように、性腺刺激ホルモンの分泌を阻止する作用が見られる薬品だが、後者は一般的に「排卵誘発剤」として卵胞(性腺)刺激ホルモンや黄体形成ホルモンの分泌を促すとされている。そして、性腺刺激ホルモンは睾丸に作用し、男性不妊症にも応用される――つまり男性ホルモンの分泌が良くなるという促進効果が期待されるもの。
つまりソネンは不妊治療をしていたということが考えられ、ダナ・ホワイトも今回の件に関して「TRTは以前はリーガルだった。そして、コミッションがイリーガルとした。500人以上のファイターのなかで、5人だけがTRT治療を受けていた。アスレチック・コミッションが禁止し、それらの薬品は使用できなくなった。ソネン、コミッション、双方に責任があると思う。チェール・ソネンは結婚し、子供を持ちたいと考えていた。そして、今、彼の妻は妊娠している。ソネンも彼の主治医がこの薬品を使用することが必要だと言っていることをコミッションに伝えるべきだった。それはソネンのミスだ」と、コミッションがこの問題に関して完全にクリアな資料をファイターに提供していないことを言及しながら、同番組内で語っている。