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【UFC174】オクタゴン初陣、田中路教「練習量はこれまでで一番」

2014.06.10

Michinori Tanaka

【写真】激動の2014年上半期を送った田中路教。ローラン・デローム戦でUFC初戦を迎える (C)MMAPLANET

14日(土・現地時間)、カナダはブリティッシュコロンビア州バンクーバーのロジャーセンターで開催されるUFC173「Johnson vs Bagautinov」で、オクタゴンデビュー戦を迎える田中路教。

昨年末、アマ修斗時代からPXC王者になるまでの時間を過ごしたグランドスラムを離れ、フリーの身となり世界最高峰に挑むことが決まった田中を、5月14日ひかりTVで生涯初解説を行った直後にインタビューした。

試合を1カ月後に控えた時点で、田中が語っていたこととは。

──初TV解説を終え、ご自身で出来栄えはどのように思われますか。

「ちょっと……酷かったんじゃないですかね(笑)。生涯初解説で、水垣さんにどうすれば良いか相談しようかと思っていたんですが、ちょうど会うタイミングがなくて……。まぁ、行っちゃえって感じで、ぶっつけ本番で臨みました」

──UFCへ行くという判断が『行っちゃえ』ではないことを願っています(笑)。

「それはありません。大丈夫です(笑)」

──そのUFCデビューまで、1カ月となりました。

「そうですね。1週間前から追い込み期間に入って、練習量をバンバンとあげている状態です。体調も万全です」

──前回の試合が昨年の10月、PXCバンタム級王座防衛戦でカイル・アグオンを下した試合でした。少し試合間隔が空いてしまったかと。

「PXCで戦っている時も、ちょうどこのくらい空いていたので、そこは気にならないですね。この半年もだらけて過ごしていたわけでなく、練習量に関してはこれまでで一番やってきたぐらいなので」

──昨年末、グランドスラムを離れたことで自分の選択の正統性を練習内容や次の試合結果に反映させないといけないとばかりに、遮二無二に練習してオーバーワークになっていないかと危惧していました。

「それは一時期、ありました。練習のし過ぎで体も小さくなっちゃって、整体師の方にも『少し休んだ方が良いんじゃない』って言われて。そういう時期を経て、今はバランス良く練習できている感じですね」

──逆に当初、噂された3月のマカオ大会でUFCデビューでなく良かったですね。

「3月には戦えなかったですね。3月だったらUFCで戦えなくてもしょうがないという気持ちもありました。やはりジムを離れた当初は試合ができるような精神状況ではなかったですし。ただ、同時に自分でいけるタイミングでいけるという自信もあったので、6月に試合を組んでもらうような形になってUFCと契約できて良かったです」

──グランドスラムを離れ、所属先はなくフリーという形のままなのですか。

「フリーですね」

──ベースとなる練習場所は田中選手のなかでは作ってあるのでしょうか。

「う~ん、特にないですね。足を運びやすいのは八景ジムとかシューティングジム横浜です。八景も横浜もこれまでも通っていたので気兼ねなく練習させてもらっています」

──1週間のルーチンがあるなかで、必ず通うというジムはどこになりますか。

「1週間のスケジュールはほぼ固定しています。月曜日がpmlというパーソナルトレーニングのジムがあり、そこで練習させてもらっています。夜はパラエストラ川崎で柔術をやり、火曜日はHEARTSでプロ練と夜は八景で打撃。水曜日はこれまでは仕事があったので大宮司岳さんのパーソナルや後輩とジムワークだったのですが、これから試合前で仕事をオフにしてもらえるので、水・木でレスリングやキックのジムに行こうかと思っています。金曜日はシューティングジム横浜と八隅さんのところ、ロータスのYBTでやっています。そして土曜日が大宮司さんとのフィジカル、夜はAACCに行っています」

──聞く限り、移動だけでも相当ハードですね。

「でも、もう慣れましたよ。日曜日は完全に休んでいますし。ここで休まないと、無理ですね」

──気になるのはパラエストラ川崎、北出拓也選手と柔術の練習をしているということですか。

Takuya Kitade【写真】パラエストラ川崎を主宰する北出拓也。今年のワールド柔術チャンピオンシップにも出場、ノーギでも実績を残す(C)MMAPLANET

「僕はフィジカル、身体能力で戦ってきた部分があるので、そろそろ技術的な部分を伸ばす必要がある。柔術をやりたいと思っていたところ、北出さんとは面識もあり、知人が通っているので改めて紹介してもらいました。試合が決まってからも道着を着て練習しています。これまでもグランドスラムの柔術クラスにも出ていたし、試合前も道着を着ています」

──MMAスパーという部分では、HEARTSと横浜ジムで行なっている感じですか。

「MMAスパーは横浜ジムとAACCですね。HEARTSはシュートボックスとか、シチュエーション・スパーが中心です。レスリング・エリートがいますし、インカレ上位の選手たちですからレスリング力は半端ないですね。そういう選手たちとこれまでスパーする機会がなかったので新しい練習環境でできています」

<この項、続く>

■ UFC 174対戦カード

<UFC世界フライ級選手権試合/5分5R>
[王者] デメトリウス・ジョンソン(米国)
[挑戦者] アリ・バガウティノフ(ロシア/4位)

<ウェルター級/5分3R>
ローリー・マクドナルド(カナダ/2位)
タイロン・ウッドリー(米国/3位)

<ライトヘビー級/5分3R>
ライアン・ベイダー(米国/9位)
ハファエル・フェイジャォン(ブラジル/12位)

<ヘビー級/5分3R>
アンドレイ・オルロフスキー(ベラルーシ)
ブレンダン・シャウブ(米国/13位)

<ライトヘビー級/5分3R>
ライアン・ジモー(カナダ)
オヴァンス・サンプレー(ハイチ/14位)

<ウェルター級/5分3R>
ダニエル・サラフィアン(ブラジル)
ストラッサー起一(日本)

<女子バンタム級/5分3R>
ヴァラリー・レターノー(カナダ)
エリザベス・フィリップス(米国)

<バンタム級/5分3R>
イーブ・ジャボウィン(カナダ)
マイク・イーストン(米国/8位)

<ライト級/5分3R>
ケイジャン・ジョンソン(カナダ)
バン・テヒョン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
ローラン・デローム(カナダ)
田中路教(日本)

<ライト級/5分3R>
ジェイソン・サッゴ(カナダ)
ジョシュ・ショックリー(米国)

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