【UFC91】スティーブンスが起死回生の一撃
■第3試合 ライト級/5分3R
ジェレミー・スティーブンス(米国)
Def.3R39秒/TKO
ラファエル・ドスアンジョス(ブラジル)
【写真】3R、突然訪れた決着。スティーブンスの右アッパーがドスアンジョスを見事に打ち抜いた (C) ZUFFA
グレイシー・ヒュージョン所属、ブラジルのフューリーFCやパンクラスでも印象に残る活躍をしてきたドスアンジョス。対するは、エルミス・フランカのトレーニングパートナーでもあるスティーブンス。まずは左ローを見せたドスアンジョスに、スティーブンスは右フックを返していく。
強い右を振るうスティーブンスに対し、ドスアンジョスは遠い距離からタックルを仕掛け、ケージに押し込んでいく。股間に腕をいれ、片足タックルからバックを奪うことに成功したドスアンジョスは、アームロックを許さないとばかりに、振り回すように後方に投げスティーブンスを腹ばいにさせた。
ケージを背にして立ち上がろうとするスティーブンスだが、ドスアンジョスは腰をコントロールして立たせない。ここでスティーブンスはギロチンを狙うが、首を引き抜いたドスアンジョスがパスから上四方固めへ。サイドから首を殺して、上四方、そして腕関節を狙う素振りを見せる。必至で立ち上がろうとするスティーブンスは、ここでスイープに成功するが、ドスアンジョスがオモプラッタからバックを制し、腹固めの要領からチョークを狙う。体を捩じり、必死の形相で難を逃れたスティーブンス、1Rがここで終了した。
2R、ヒザ蹴りを見せたスティーブンスに右フックをヒットさせドスアンジョス。対して、スティーブンスは強烈な左ローを繰り出していく。そのスティーブンスが右ストレートを放ったところで、ドスアンジョスは完璧なタイミングでテイクダウンを狙う。そのままスティーブンスを大きく抱えあげ、スラムからバックマウントを奪ったドスアンジョスは、四の字フックからチョーク、体を返してきたところで待っていましたとばかりに腕十字へ。
抜群のタイミングで極まったと思われた腕十字だが、スティーブンスは腕を引き抜くと、トップを奪い強烈なエルボー&パンチを落としていく。ケージに頭を固定され、右のパウンドを思い切り顔面に叩き込まれたドスアンジョス、絶対の攻勢から一点、ピンチのなかで2R終了のホーンを聞いた。
最終ラウンド、右フックから間髪入れず放たれたスティーブンスの右アッパー。バチッと火花が散ったかのような衝撃音とともに、ドスアンジョスの体が後方へ吹っ飛ばされる。1Rのピンチを乗り切ったスティーブンスが、衝撃の逆転KO勝ち。「オモプラッタで肩が脱臼したかも」(スティーブンス)という状態から、起死回生の一発が決まった。
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