【BFC59】必見フレイレ×ペルグリーノ、ノヴァー×ヘルド
【写真】上段左からカート・ペルグリーノ、パトリッキー・フレイレ、下段左からフィリップ・ノヴァー、マルチン・ヘルド。見逃せない好カードだ(C) KEITH MILLS & GONG KAKUTOGI
BFC58、ベラトールFCシーズン5最終戦が26日(土・現地時間)にシーザース・アトランティックシティで開かれる。ヘビー&バンタム級、2階級のトーナメント決勝以外にも、ライト級で注目のスペシャルファイトが用意されている。
19日(土・同)にエディ・アルバレスを破り、BFC世界ライト級王座に就いたマイケル・チャンドラー。その彼にシーズン4ライト級トーナメント決勝で判定負けを喫したパトリッキー・フレイレが、UFCベテランのカート・ペルグリーノと対戦する。
ナタウのアカデミア・アパンで実弟パトリシオに遅れること3カ月、柔術を始めたパトリッキー、MMAでは弟のデビュー2年後に初陣を踏みつけで勝利している。ブラジルのバーリトゥードどころでキャリアを重ね、ヴィラミー・シケリムにこそ敗れたが、7勝1敗で弟に続き、ベラトール参戦を決めると、チーム・ノゲイラに合流した。
破壊力のある打撃でシーズン4トーナメントでは、元WEC世界ライト級王者ロブ・マックロー、そしてシーズン1&2準優勝のトビー・イマダを連続KOで下すなど、トーナメントの主役はチャンドラーでなく、間違いなくパトリッキーであった。
そんな彼と対するペルグリーノは、今年の3月までUFCに4年9カ月在籍し、6勝5敗の戦績を残しファイト・オブ・ザ・ナイトを一度、サブミッション・オブ・ザ・ナイトを2度獲得しているレスリング・ベースの柔術ファイターだ。
ヘンゾ・グレイシー系のファイターで、打撃も使いこなす穴のないファイター。パトリッキーが、シーズン4で破ったマックロー&イマダよりも格上といえる。勝負の鍵を握るのは、ずばりペルグリーノのスピード+テイクダウン能力。パワフルな打撃で、その出足を止めることができればパトリッキーにも勝機はあるが、果たして……。
もう一つのライト級戦は、これもBFC初登場となるUFCファイター、TUFシーズン8ライト級準優勝、ペルグリーノ同様にヘンゾ・グレイシー系の柔術ファイター=フィリップ・ノヴァーだ。フィリピン系米国人で、そのエキゾチックなマスクはUFCでも人気が高かった。
フィリピーノ・カリやサバットなどの流れを汲んだ独特の護身術に、ブラジリアン柔術をミックスしたスタイルは、打撃の間合いが個性的で、ファイトスタイル的も注目を浴びていた。しかし、テイクダウンの攻防で敗れ、下になり判定負けという悪循環から抜けだすことができなかったノヴァーは、正式デビュー後、3連敗でUFCを離れている。
また、UFCとの契約中、試合直前に気を失い試合をキャンセルするなど、事件も起こしていた。そんなノヴァーが、UFCリリース後、今年の8月に復帰戦を行い勝利、またMMA界のメインストリームに戻るためにベラトールを選択した。ノヴァーの対戦相手マルチン・ヘルドもまた、シーズン4でチャンドラーの前に初戦敗退を喫したポーランド人ファイターだ。
しかし、その試合ではタイトなヒザ十字など果敢な足関節、ガードから腕十字や三角絞めを仕掛けており、決してパワータイプでないノヴァーと、手の合いそうな試合になりそうだ。
チャンドラー政権の誕生により、今後、どのような動きを見せるか非常に楽しみなBFCライト級戦線。アルバレスが王者でなくなったことで、1年半近く残っていた契約期間に変化があるのか不明だが、このままベラトールで戦い続けるなら、パトリッキー×ペルグリーノの勝者との対戦など、非常に楽しみな一戦となるのだが――。
■BFC59主な対戦カード
<ヘビー級トーナメント決勝/5分3R>
チアゴ・サントス(ブラジル)
エリック・プリンドル(米国)
<バンタム級トーナメント決勝/5分3R>
アレクシス・ヴィラ(キューバ)
エドゥアウド・ダンタス(ブラジル)
<ライト級/5分3R>
カート・ペルグリーノ(米国)
パトリッキー・フレイレ(ブラジル)
<ライト級/5分3R>
フィリップ・ノヴァー(米国)
マルチン・ヘルド(ポーランド)