【DEEP133】大成、シビサイ頌真と初防衛戦「お互いにダラダラすることなく、展開が速いヘビー級の試合を」
【写真】着実な考え方が伝わってくる大成。その着実さがあるからこそ、豪快なフィニッシュに至る(C)SHOJIRO KAMEIKE
13日(日)、東京都文京の後楽園ホールで開催されるDEEP133で、メガトン級王者の大成が、シビサイ頌真を挑戦者に迎えてベルトの防衛戦を行う。
Text by Shojiro Kameike
酒井にとっては昨年8月、王座決定戦で酒井リョウをKOして獲得したベルトの初防衛戦となる。2023年から韓国Road FCでチャンスを掴み、同時にDEEPでもメガトン級の頂点に立った大成。今年3月はRoad FCヘビー級王者キム・テインへのリベンジはKO負けで達成されなかったが、自身にとってはベストファイトといえる内容だったはずだ。今回はシビサイを相手に防衛を果たし、RIZIN出場のチャンスを掴むことができるか。6月にBattle Boxに所属することを発表した大成が語る、過去、現在、そして未来とは。
自分に足りない面も見つかりましたし、Battle-Boxに所属することは決めました
――試合のお話の前に、シモン・スズキ選手がインタビューで以前は「三河幕府」に所属していたことを明かしていました。大成選手も元「三河幕府」で、シモン・スズキ選手とは同年代ですよね。
「シモンは学年では1つ上で、中学では同じ柔道部にいました。シモンが高校を辞めて自分の父親の会社で働いていた時、自分は三河幕府で練習していて『一緒にやろうよ』と誘ったんですよ。当時はシモンのバイクに乗せてもらって移動していましたね。シモンとは今も仲が良くて、昨日も一緒にメシ食っていました(笑)」
――おぉっ!
「あともう一人……今はカタナジム所属でDEEPに出ている松井優磨という人も三河幕府出身で。一時期は東京で、3人で一緒に住んでいたこともありました。皆でセキュリティ会社の仕事をしながら格闘技の練習をして」
――そうだったのですか。しかし3選手とも所属は別々です。東京に出てきてからも一緒に格闘技をやることはなかったのですね。
「やっぱりファイターって、それぞれタイプが違いますからね。最初は自分たちって全く寝技ができなかったので、セキュリティ会社の社長だった樋口武大さんに矢野卓見さんの烏合会を紹介してもらい……」
――シモン選手のインタビューでも語られていましたが、大成選手も烏合会へ!!
「そうです。烏合会は矢野さんの私物ばかりが置かれたジムで(笑)。烏合会で教わったあと各々、別のジムで練習を始めたという感じでした」
――そんななか大成選手はBattole-Box所属になることを発表しました。ここ最近はフリーで活動していましたが、改めて所属になったのは、どのような経緯だったのでしょうか。
「前から所属するジムは探していたんです。でも自分はクセが強いというか――やっぱり地下格闘技のイメージがあるのか、そう思われることが多いし、周りから警戒されることもあって。自分も仲良くなっていけばよく喋るようになるけど、意外とジムに溶け込むのも時間が掛かったりとか。でも前回の試合で負けて、自分に足りない面も見つかりましたし、ジムに所属して書類関係とかマネージメントをやってもらうことも必要だと思ったんですよね。Battle-Boxには昔から知っている人が多いので、すぐに溶け込めるかなと思って選びました」
――Battle-Boxに所属する以前は、契約関係などの書類は自身で全て対応していたのですか。
「自分でやっていましたけど、たとえばRoad FCに出る時はDEEP事務局に書類を持って行って、相談していました。もともと試合がしたいと思った時も事務局で相談して、DEEPに出るかRoad FCに出るか――そういうのも含めて、全部DEEP事務局で面倒を見てもらっていましたね。だから自分は本当に、これまでDEEPさんに育ててもらったと思っています。今回もそうですけど、DEEPの試合はホーム感があって」
キム・テイン戦をプラスにして、次のシビサイ戦で見せたいですね
――DEEPの協力もあり、2023年以降はRoad FCを主戦場としつつ、昨年8月にはDEEPでベルトを巻きました。2024年4月のキム・テイン戦以降は5連勝をマークしたものの、今年3月のキム・テインとの再戦でKO負けを喫しています。ただ、1Rに大成選手が右フックでグラつかせるなど、KO負けの瞬間まで優位に進めていました。
「フィニッシュされたところは――左目にサミングを受けてレフェリーにアピールしたんですよ。でもその時は自分が頑張って、目を開いていて。あそこで目を閉じて痛がっていたら止めてくれたのかもしれないけど、痛がっている時にパンチが飛んできて負けるのは嫌だから、頑張って目を開けていたんですよね。でも自分が目を開けて正常に動いているからか、レフェリーに流されて。その時に左目が見づらくて、右目だけでカウンター待ちになっていたら、そこに右ストレートを合わされた形でした」
――2年振りの再戦、リベンジに向けて自身もつくり上げていただろうと思います。実際、より丁寧に試合を進めていたように感じました。蹴りを散らし、相手の動きに右フックを合わせていく。負けたけれども大成選手のベストバウトのひとつではなかったでしょうか。
「はい、状態も練習量も過去イチでした。本当にそれが一番のモチベーションで、キム・テインからベルトを獲ってRIZINに出たいと思っていました。Road FCのベストを巻いてヘビー級トーナメントに出ることができたら――でも予定が全て狂っちゃって、格闘技やっていて初めて落ち込んだんですよ。1カ月ぐらい何もやる気が起きなかったです」
――……。
「でも良いキッカケになりましたね。あの負けがBattle-Boxに所属することを決めた理由の一つで。どこかに所属しないと、このまま格闘技を辞めてしまうかもしれない。Battle-Boxに所属して今後どうしていけばいいんだろうと考えたし、この負けをプラスにしていきたいです。
キム・テイン戦で見せることができたものを継続していって、あとは自分より身長が高い相手と戦う時は『もっとこうしたほうが良い』というのは見つけることができました。それをプラスにして、次のシビサイ戦で見せたいですね。前の試合では慎重に戦いすぎて、自分の良さを消してしまっていたと思います。次の試合は攻め切りたいです」
――RIZINの日本人ヘビー級トーナメントが開催されると聞いた時、トーナメント出場を目標としていたのですか。
「出場の話がないかなぁ、とは思っていました。でも1月にRoad FCでKO負けしていたし、モチベーションも下がっていたので、せっかくだからもう一度つくり直してからと考えて。そこに今回のシビサイ戦のオファーをもらったんですよね」
――これまでの予選も含めてトーナメントに関わる試合を見たうえで、「自分が出ていれば……」と考えることはありますか。
「まぁ、やってみないと分からない部分も大きいです。もちろん選手として、出ていれば自分もやれるとは思っているから、次の試合でそういうとこを見せたいですね。応援してくれている人たちからも『いつRIZINに出るの?』って訊かれるんですよ。そういう人たちに、早くRIZINで戦うとことを見せたいし、出れば勝つ自信もあります」
――先ほど「地下格闘技のイメージがあるのか、クセが強いと思われる」というお話がありました。大成選手にインタビューさせていただいていると、そういった印象はないですよね。威勢の良い発言ばかりではない。むしろ、着実なことを考えているファイターなのだな、と。
「キム・テインに勝っていれば、自信満々で『誰が相手でもやってやるよ』とか言っていたかもしれないですけど、大事な試合を落としちゃっていますからね。それは自分も今後変えていかなきゃいけないところで。誰が相手でも、どんな試合でも勝ち切る勝負強さを掴んでいかないといけない。そのためにはガンガン試合しないと――次の試合から、毎回そう意識して戦っていきたいです」
矢野卓見さんに教わった必殺技があるんですよ
――そう考えた時に、RIZIN出場経験のあるシビサイ選手と対戦するのは、まさにグッドタイミングではないかと思います。
「佐伯(繁DEEP代表)さん、本当に良いカードを組んでくれますよね。自分からすれば、本当にオイシイ相手というか、実力を見せることができる相手だと思うので」
――次の後楽園ホール大会は、大成選手の防衛戦だけでなく他にも好カードが並んでいます。RIZIN出場のためには日本人ヘビー級のみならず、その大会のなかでも目立つぐらいの実力を見せつける必要があります。そんなハードルの高さは感じませんか。
「いやぁ、『佐伯さん分かってくれているな』って感じですよ。ここで自分をメインにしてくれるあたり、佐伯さんの気持ちはバッチリ伝わりました(笑)。ここで勝ったら、気持ちよくRIZINに行けると思います。だからプレッシャーはなくて。油断しているわけじゃなく、そういう意味で丁度良い相手じゃないですか。自分からガンガン行ける相手——シビサイ選手って打撃でも来るイメージがあるし、寝技も強い。フィニッシュ率も高いから、お互いにダラダラすることなく、展開が速いヘビー級の試合を見せることができると思うんですよね。
とにかく早く試合をしたいです。自分はいつも見ている人にとって分かりやすい試合をすることを心掛けているので、分かりやすく倒すか、自分が極められるか。そういう試合で自分がチャンピオンだと証明します」
――大成選手の主な武器といえば打撃ですが、シビサイ選手と相手にグラウンド勝負も見てみたいところです。
「一緒に練習している人とか、柔道時代の仲間からはよく『寝技やったらいいじゃん』とか言われます。今まで寝技の展開にならない試合ばかりだったので、一度見せたいですね。寝技の極めも、ひとつだけ必殺技がありますから」
――おぉっ!! 必殺技とは?
「矢野卓見さんに教わった技があるんですよ。矢野さんといえばこの技、というもので」
――矢野さんの必殺技とは、もしかして……。
「あの技だけは本当に得意で、黒帯の柔術家にも極められる唯一の技です。チャンスがあれば見せたいですね」
■視聴方法(予定)
9月13日(日)
午後5時30分~U-NEXT、DEEP/DEEP JEWELS YouTubeチャンネル メンバーシップ
■DEEP133 対戦カード
<DEEPメガトン級タイトルマッチ/5分3R>
[王者] 大成(日本)
[挑戦者] シビサイ頌真(日本)
<ストロー級/5分3R>
北方大地(日本)
新井丈(日本)
<ライト級/5分3R>
北岡悟(日本)
山崎弥十朗(日本)
<フェザー級/5分3R>
中村大介(日本)
椿飛鳥(日本)
<メガトン級/5分2R>
誠悟(日本)
MAX吉田(日本)
<フェザー級/5分2R>
鬼山斑猫(日本)
奥村アイル(日本)
<フライ級/5分2R>
松岡疾人(日本)
仁井田右楽(日本)
<63キロ契約/5分2R>
高尾凌生(日本)
NAOTA(日本)


















