【ONE SAMURAI03】侮ることできない距離感。若松佑弥と対戦、ファン・ローエン「ユーヤは喧嘩屋っぽい」
【写真】日本に来て、おにぎりが気にいったというファン・ローエン。減量期間のためチキンを主に食べてきたが、「一度だけ食べたステーキも本当に美味しかった」とのこと (C)MMAPLANET
12日(土)、横浜市中区の横浜BUNTAIで開催されるONE Samurai03で、若松佑弥と対戦するウィリー・ファン・ローエン。
Text by Manabu Takashima
キックベース、アマMMAでは12勝2敗で南アフリカ王者に3度輝いている。南アフリカMMA界のドメスティック・メジャー=EFC Worldwideでフライ級王者となり、ONEと契約を果たした。
現ONE世界フライ級王者アバスベク・ホルミルザエフに一本負けを喫したが、ジェレミー・ミアドをKOし、前世界チャンピオン若松と戦う権利を得た。日本ではまだまだ無名、しかし確かな打撃の技術を持つ、ONEルールも消化しているファン・ローエンは相当に危険な相手といえるだろう。
――今週末に若松佑弥選手との一戦を控えたウィリーです(※取材は9日に行われた)。初めての日本での試合。南半球の南アフリカは季節も日本と逆だと思いますが、長旅もあり体調管理が大変ではなかったですか。
「香港経由で20時間ぐらいかけて、東京にやってきたよ。南アフリカは冬の終わりで、まだ寒い。こっちは暖かくて、それは嬉しい(笑)。時差も当然あったけど、先週に東京にきて横浜のエイワスポーツで調整もしてきたから、体調はバッチリだよ。調子も最高だし、ファイトデーが待ちきれない」
――MMAの試合ですが、最終調整はムエタイジムだと。この辺りにもウィリーのMMAファイターとしてのバックグラウンドが感じられますが、日本のファンのためにも格闘技の出会いから教えていただけないでしょうか。
「8歳の時にキックボクシングを始めた。7、8年続けてアマチュアではナショナル・チャンピオンになっている。南アフリカではキックボクシングは、まだプロレベルでは普及していなくて。キックで食べていくことは難しい。MMAはプロで戦う機会も多いし、キックと比較してもグローバルショーにステップアップするのも難しくない。そうだね……格闘技で食っていくために、MMAに転向したんだ。
そうしたら、思った以上に僕はMMAにフィットしていた。凄くハマって、まずはアマで14試合を戦いプロデビューした。EFCで7試合戦い、無敗だったよ。そしてONEとサインした」
――MMAに転じる前に組み技の経験はあったのですか。
「なかったよ。アマMMAを戦うようになりレスリングと柔術の練習を始めた。当時は全くの素人だったけど、今はどうレスリングを使えば良いかは理解しているよ」
――MMAでも素晴らしい打撃を見せていますが、ウィリーが子供の頃から練習していたキックボクシングとは、いわゆるK-1スタイルなのか、首相撲があるムエタイか。どちらだったのですか。
「K-1だ。ピュア・キックボクシングだよ」
――押忍。ウィリーは攻撃を呼び込むためのバックステップもそうですし、MMAを戦う上で特有の距離において、間合いのコントロールに長けているように感じます。
「ありがとう。キックからMMAに転向して、まずスタンスを考えた。重心の高さがキックとMMAは絶対的に違う。テイクダウンがある分、重心が低くなる。それでも僕のキックボクシングを有効に使うために、アジャストを始めたんだ。
さっきも言ったように僕はK-1スタイルのキックがベースだから、クリンチも少ない。クリンチを頭に入れ、重心、距離、タイミングを考えて修正する必要があった。簡単じゃなかったけど、結果的には余り時間を要することはなくスムーズに自分のスタイルを確立できたかな」
――そのアジャスト能力もあり、EFCで無敗。ここから世界に出て行くときに、PFLアフリカが始まり、中東という選択肢もあったなかでウィリーがONEを選んだ決め手は?
「まず大きなグローバル・ステージで戦いたかった。でもPFLはバンタム級までで、フライ級がない。僕はバンタム級で戦うことは難しい。だからONEからコンタクトがあった時は、迷いなくサインしたよ。初めてのインターナショナル・ショーからの誘いだったし、フライ級には様々なタイプのタフな相手が揃っていたからね」
――ONEの計量方式やルールは他と違います。この点は、どのように消化しましたか。
「減量は難しくない。61キロだと通常体重に近いから、ウォーターローディングも水抜きも必要ないんだ。2キロや3キロの減量で、しっかりとハイドレーションを頭に入れて落とすことができているよ。
ルールに関しては……グラウンドでのヒザ蹴りは、凄く効果的だ。だからこそ、寝技でヒザ蹴りを使えるよう練習を積んできた」
――では若松選手の印象を教えてください。
「凄く技術力の高い相手で、僕にとって最もタフな試合になるだろう。と同時に僕のキャリアにとって、最も大切なファイトになる。ここで勝てば、タイトルショットを戦う権利を得られるはずだ。
ユーヤは今言ったように技術力が高く、経験豊かなファイターだ。デメトリウス・ジョンソンやアドリアーノ・モライシュというタフな相手とも戦ってきた。ハードな戦いになることは覚悟しているし、そこで勝てるように練習をしてきた」
――ウィリーは自身で、若松選手により上回っているのはどこだと思っていますか。
「僕のアドバンテージは、テクニック面だ。ユーヤはとてもアグレッシブで、喧嘩屋っぽい。打撃でも、寝技でも、そういう面がある。彼に対して、僕はよりテクニカルだ。彼のようなアグレッシブな打撃の持ち主にこそ、僕の出入り重視のファイトはカウンターを打ち抜く確率が高くなる」
――テクニカル、でもタフな試合になる。凄く楽しみです。
「ファイトビジネスとして、仕事をしているのだから退屈な試合はしない。アグレッシブに戦って、チャンピオンになる資質があることを皆に見てもらいたい。次のONE世界フライ級チャンピオンになるのは、僕だ。この言葉が嘘にならないように一方的にユーヤ・ワカマツを攻め、3-0の判定かフィニッシュして勝つ。それこそが僕がベルトに近づく勝利になるから」
■放送予定
9月12日(土)
午後4時15分~U-NEXT
■ONE Samurai03対戦カード
<キック・アトム級/3分3R>
吉成名高(日本)
ハー・リン・オム(ミャンマー)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
若松佑弥(日本)
ウィリー・ファン・ローエン(南アフリカ)
<ムエタイ・フライ級/3分3R>
吉成士門(日本)
スーブラック・トー・プラン49(タイ)
<キック・フライ級/3分3R>
陽勇(日本)
常陸飛雄馬(日本)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
箕輪ひろば(日本)
宮澤雄大(日本)
<ムエタイ・アトム級/3分3R>
奥脇竜哉(日本)
チョーディー・マクジャンディー(タイ)
<キック・フライ級/3分3R>
吉田晄成(日本)
ジャオ・ジェンドン(中国)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
伊藤盛一郎(日本)
黒部和沙(日本)
<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
安部焰(日本)
トゥアキアオ(タイ)
<キック・フェザー級/3分3R>
亜維二(日本)
田中佑樹(日本)


















