この星の格闘技を追いかける

【KNOCK OUT66】メインで吉宗、と対戦する漁鬼「レベルの差を見せつけて勝たないといけない」

【写真】シッティチャイ戦を含めて対戦相手のレベルが上がることで、自身のファイターとしてのレベルも上がっている漁鬼だ(C)TAKUMI NAKAMURA

2日(日)東京都文京区の後楽園ホールで開催されるKNOCK OUT66のメインイベントで漁鬼が吉宗、と対戦する。
text by Takumi Nakamura

4月のKNOCK OUT沖縄大会ではKNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級王者として、シッティチャイ・シッソンピーノンの挑戦を受けた漁鬼。シッティチャイの強烈な左ミドルと左ストレートで攻め込まれたものの、2Rに右アッパーからの左フックでダウンを奪い、ドロー防衛でベルトを死守した。

シッティチャイとの大一番を乗り越えた漁鬼の今回の相手はKROSS×OVER王者の吉宗、。他団体王者を迎え撃つことになった漁鬼は「今回は判定で勝っても自分の評価が上がる試合ではない。KO勝ちにもこだわりたい」と語った。


(引き分けたシッティチャイ戦は)もっと何もできず一方的に終わると思っていた

――4月のKNOCK OUT沖縄大会以来の試合となります。夏までには試合をしたいという希望があったのですか。

「連戦でもいいから6月の代々木大会で試合をしたかったんですけど、呼ばれなかったですね(苦笑)。KNOCK OUTは代々木第二や横浜武道館で大会をやっていて、自分もビッグマッチで試合をやりたいし、そういう大会にも呼ばれるように頑張らないといけないなと思いました」

――沖縄大会ではKNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級王者として、シッティチャイ・シッソンピーノン相手にドロー防衛を果たしました。あの試合を振り返ってもらえますか。

「もう1回やったとしても防衛できるか分からない、防衛できる可能性が少ない相手だったと思うんですけど、自分が勝つ可能性が低い中でも地元沖縄で防衛できたのは奇跡かなと思っています」

――試合前に体調を崩していたという話も聞いていたのですが、当日のコンディションはどうだったのですか。

「身体的にはかなりしんどくて、ウォーミングアップもほぼやらず、試合直前までほとんど寝ていました。逆に体調が良かったら防衛できていなかった可能性もあるんで、試合前に色々なことが起きてからこそ防衛できたのかなとも思います」

――そういったコンディションだったからこそ試合に集中できた部分もあるのでしょうか。

「とにかく試合を成立させるために必死で、とにかくがむしゃに戦ったんですよ。そのおかげで防衛できたのかもしれないです」

――試合前にインタビューした際、東京でシッティチャイ対策としてサウスポーの選手たちと練習してきたと話していました。そのおかげで体が勝手に反応した場面もありましたか。

「そうですね。シッティチャイと比べると東京で練習した選手たちの方が圧倒されることが多かったというか。僕としてはもっと何もできず一方的に終わるかなと思っていたんですが、思ったより戦えたかなって感じでしたね」

シッティチャイ戦でダウンにつながった右アッパーはUNLIMITED用で練習していたもの

――実際に戦ったシッティチャイが想定以上ということではなかったんですね。

「はい。ずっと左ミドルと左の攻撃に対する対策を練習していて、試合の組み立て方も考えていたんですけど、試合当日がああいうコンディションだったので、作戦そのものは全部変えたんですよ。それが上手くいったって感じですね」

――具体的にどう作戦を変えたのですか。

「事前の作戦では、シッティチャイの方が上手いけど、スタミナは自分の方があると思っていたので、こっちが1Rから攻めていって消耗戦に持ち込もうと思ったんです。先手を取って1・2Rを取れば、スタミナ的に3Rに挽回されることはないだろうっていう。ただ試合当日の体調が最悪だったので、そういう試合をしたら先に失速するのは自分だと思ったんです。それで1Rから攻めるという作戦はやめました」

――実際にシッティチャイの蹴りを受けた時にこれだったらいけるという感覚もあったのですか。

「アドレナリンも出ていたので試合中に痛い・重いとは思わなかったですけど、試合が終わった後は蹴られた箇所が倍ぐらい腫れていたんで、さすがシッティチャイ強いなと思いました」

――2Rに右アッパーからの左フックでダウンを奪いましたが、あれはシッティチャイ対策で用意していたものだったのですか。

「12月に松嶋こよみ選手とUNLIMITEDでやった時にずっと右アッパーを練習していたんですよ。松嶋選手が組んでくるところに右アッパーを合わせようと思って。で、シッティチャイが結構左ボディストレートを打ってくるのは分かっていたので、勝手に体が動いて左ボディに右アッパーを合わせて、シッティチャイの顔が上がったところに左フックを返したらダウンを取れました。だから狙っていたというよりも、12月のUNLIMITED用の練習が活きたのかなと思います」

――思わぬところでUNLIMITEDのための練習がシッティチャイ戦につながっていたんですね。

「今までの試合で右アッパーを出したことはほとんどなかったですし、試合映像を見返したら体が動いて感じでした」

――直近は対戦相手のレべルも上がっていますが、そういった経験が自分のプラスになっていると感じますか。

「去年の始め頃まで沖縄でもほとんどスパーリングしていなかったし、技術レベルもめちゃくちゃ低くて、ただフィジカルだけで戦うみたいな感じだったんですよ。でも去年の途中からユリアン(・ポズドニアコフ)と試合を組んでもらったり、松嶋選手とUNLIMITEDで組んでもらったり、強い選手と組まれることが増えてきたので、それに合わせて東京でも練習するようになったし、色んな経験ができて、どんどん強くなっていってる実感はあります」

――試合や練習に対する意識そのものも変わりましたか。

「そうですね。沖縄の練習だけだったら正直勝てないと思ったし、もっとやらないといけないなという想いも芽生えて、練習量や試合に対する取り組み方や考え方も変わりました」

今回は判定で勝っても自分の評価が上がる試合ではない。KO勝ちにもこだわりたい

――今回対戦する吉宗、選手にはどんな印象を持っていますか。

「自分と一緒で技術のレベルは高くないけど、パンチも振り回してきて、気持ちで戦うファイターなのかなと思っています」

――今大会はWBCムエタイ日本王座の4大タイトルマッチが組まれているなかでのメインイベントに抜擢されました。主催者からの期待の表れだと思うのですが、どんな試合を見せたいですか。

「自分もずっとWBCムエタイの試合がメインになると思っていたんですけど、山口(元気)代表がKO決着になると思って僕らの試合をメインにしたと思っているので、その期待に応えないといけないなと思うし、今回は判定で勝っても自分の評価が上がる試合ではないので、KO勝ちにもこだわりたいと思います」

――今回はKROSS×OVER王者の吉宗、選手を迎え撃つことになりましたが、漁鬼選手もKNOCK OUT王者として、団体を代表して戦う意識も芽生えてきましたか。

「そうですね。ここで自分が負けたらKNOCK OUTは大したことないと思われると思うし、判定で勝ってもこんなもんかと思われるかもしれない。だからレベルの差を見せつけて勝たないといけないのかなとは思っています。(KNOCK OUTは)ライト級以下は選手層が厚くて、ウェルター級やスーパーウェルター級は選手が少ないので層が薄いとか言われたりするんですよ。だから僕がKNOCK OUTの王者として他団体の王者に勝っていけば、KNOCK OUTのウェルター級・スーパーウェルター級の強さを証明できると思うので、今回もそのための試合にしたいです」

――今年は9月に横浜、12月に代々木第二とビッグマッチも控えていますが、どんな目標を持って戦って行きたいですか。

「今回圧倒的な強さを見せて勝って、12月の代々木の呼ばれるように頑張りたいです。あとは6月にユリアンが自分とタイトルマッチをやりたいと言ってくれたんで、12月の代々木でユリアン戦を実現したいです」

■放送予定
8月2日(日)
午後5時50分~U-NEXT

<KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級(70キロ)/3分3R>
漁鬼(日本)
吉宗、(日本)

<KNOCK OUT-REDライト級(62.5キロ)/3分3R>
バズーカ巧樹(日本)
吉田凜汰朗(日本)

<WBCムエタイ日本フェザー級(57.15キロ)王座決定戦/3分5R>
福田海斗(日本)
竹内賢一(日本)

<WBCムエタイ日本スーパーバンタム級(55.33キロ)選手権試合/3分5R>
[王者]壱・センチャイジム(日本)
[挑戦者]乙津陸(日本)

<WBCムエタイ日本スーパーライト級(63.50キロ)王座決定戦/3分5R>
重森陽太(日本)
REITO BRAVELY(日本)

<WBCムエタイ日本フライ級(50.80キロ)選手権試合/3分5R>
[王者]渡部蕾(日本)
[挑戦者]谷津晴之(日本)

<KNOCK OUT-BLACKライト級(62.5キロ)/3分3R>
乱牙(日本)
隼大(日本)

<KNOCK OUT-REDフェザー級(57.5キロ)/3分3R>
茂木豪汰(日本)
大渕翼(日本)

<KNOCK OUT-RED女子スーパーフライ級(52キロ)/3分3R>
辻井和奏(日本)
ルアンペー・コマンドジム(タイ)

<KNOCK OUT-BLACKスーパーフェザー級(60キロ)/3分3R>
横山晏輝(日本)
我如古優貴(日本)

PR
PR

関連記事

Movie