【BFC42】リンダーマン破り、ヘイルがトーナメント決勝へ
<ライトヘビー級トーナメント準決勝/5分3R>
リッチ・ヘイル(米国)
Def.判定3-0:29-28, 29-28, 28-29
DJ・リンダーマン(米国)
体格で大きく上回るヘイルが、左ローをリンダーマンに連続で打ち込む。前に出るリンダーマンは時折りスイッチを見せるが、なかなかリーチの差を埋めることができない。左ストレートを伸ばしながら、距離を詰めたいリンダーマン。左ハイでのけ反らせ、左ジャブ、右前蹴りで突き放そうと試みるヘイルに対し、ようやくリンダーマンが組みつくことに成功する。
ヘイルはケージに釘づけにされることなく、態勢をいれかえ自ら距離をとると、右ハイを繰り出す。スピニングバックエルボーをリンダーマンが見せると、ヘイルはスピニングバックキックで意地を見せ、ラウンド終了間際にフックを連打し、初回を終えた。
2R開始早々、距離を詰めたリンダーマン。ヘイルのハイをかわし、バックブローがヒット。一瞬、腰を落としたヘイルを大きく抱え上げ、リンダーマンがダブルレッグからスラムを決める。ヘイルは立ち上がるが、これまでのように距離をキープできない。
組みついてきたリンダーマンの急所にヒザを突き上げてしまうヘイル。レフェリーは事故として、ペナルティは与えなかったが、苦し紛れの確信犯的な一撃のようにも見えなくもなかった。再開後、サウスポーの構えから前に出てくるリンダーマンを左ジャブで引き離そうとするヘイルだが、攻撃がインサイドに偏りがちで、左の返しを受けそうになる場面も多い。
リンダーマンのバックブローは空振りに終わるが、左ミドルを蹴り込むと、続く右ストレートもヘイルの顔面を捉える。ヘイルは左を伸ばし、下がりながらも拳を繰り出すが、このラウンドはリンダーマンの勢いが彼を上回るか。バックブローからハイを見せるなど、リンダーマンが2Rを取り返した。
最終回、ジャンピングハイを見せたリンダーマン。ヘイルは左ハイを見せるも、リンダーマンが左右のフックから飛び込んでダブルからシングルへ。スイッチを続けるが、ヘイルが背中を押し付けバランスを保つ。
と、リンダーマンはヘイルを持ち上げて投げ捨てようとする。ここでヘイルは上手く体重を乗せて、そのままリンダーマンを押しつぶすようにマウンドを奪取。パウンドを落とし、背中をみせたリンダーマンにバックマウントからリアネイキドチョークを仕掛ける。
一度、マウントに戻り、リンダーマンを泳がせるように再びバックマウントを取ったヘイルが、執拗に首を狙う。前方にヘイルを落とそうとするも、背中に張り付いた巨体のファイターにしっかりと両足をフックされ背中が伸びそうになるリンダーマン。ヘイルはバックグラブをキープし、パンチを落としながらタイムアップの時を迎えた。
微妙な1R、2Rはリンダーマン、3Rはヘイルが明確に取ったように見えた接戦だが、ジャッジの裁定は――。最初のコールは29-28でリンダーマン、続く裁定は29-28。最後のジャッジは29-28でヘイルを支持し、ムブンプに続き決勝進出が決まった。