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【JCK FN107】モンゴルのスフバットが、粗い打撃からTDの連係でチェン・ルイを3-0で下す

<バンタム級/5分3R>
オトゴンスレン・スフバット(モンゴル)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
チェン・ルイ(中国)

スイッチするチェン・ルイが前に出る。スフバットは右オーバーハンドも距離が遠い。チェン・ルイが組むが、倒せずに離れ右カーフを蹴る。ローに右を合わせるスフバットは後ろ足重心のパンチから、前に出る。チェン・ルイがパンチを受けても、気にせず前に出る。組みから離れ際の右をヒットさせたスフバットが、姿勢を乱したチェン・ルイを攻め込むが左ボディで腹を抉られる。

間合いを取り跳びヒザを狙ったスフバットは、右を打たれて組みにいくが間が合わない。と、その狂ったリズムでワンツーを入れ、チェン・ルイのテイクダウン狙いにギロチンを合わせる。ケージを背負ったチェン・ルイから、マウントを奪ったスフバットだが、ロールから頭を抜かれスイープも許した。と、グラウンド状態で顔面を蹴り上げたスフバットに注意が与えられる。すぐに試合は再開され下からパンチを振るうスフバットにチェン・ルイがパンチを連打した。

2R、近距離をパンチを打ち合い――共に避けあう。チェン・ルイはカーフを交え前に出るが、スフバットは右オーバーハンドからダブルレッグを決めハーフで抑える。足を戻したチェン・ルイだが、スフバットはパスガード。チェン・ルイはサイドを抑えられた状態で、ニーインベリーからマウント狙いのタイミングでブリッジからスクランブル。試合がスタンドに戻ると、スフバットが右オーバーハンドを当てここもダブルレッグへ。切ったチェン・ルイがギロチンも、頭を抜いたスフバットがボディロックテイクダウンを決める。

ハーフで抑えるスフバットだが、高速ブレイクが掛かる。すぐにダブルレッグを狙ったスフバットは切られても、大振りのパンチの応酬のなかでチェン・ルイのヒザ蹴りにダブルレッグを合わせてテイクダウン。時間となった。

最終回、カーフを蹴られても構わず左右の大振りのフックからダブルレッグで尻餅をつかせたスフバットが、ケージ際でボディロックに。チェン・ルイが立とうとするとハイクロッチで抱え、ヒザで体を固定して頭から落とす。そのままサイドを取ったスフバットは、ブリッジにも即反応してがぶる。チェン・ルイは立ち上がり、シングルをキムラで切り返すが、足を抜かれる。

キムラとサイドという関係でも、レフェリーがブレイク。スタンドに戻ったチェン・ルイはアッパー、ヒザとテイクダウンを警戒するが、スフバットはクリンチで押し込みシングルへ。キムラをリリースしたチェン・ルイのダブルレッグに、スフバットが簡単に下になる。と、チェン・ルイに抑える力がなくスフバットがイージーに立ち上がる。

パンチの応酬からチェン・ルイがヒザ、そして最後に力の入ったパンチを伸ばしタイムアップに。結果は3-0でスフバットが判定勝ち。「本当にタフな相手に勝てて、凄く嬉しい。強くなるためにハードトレーニングを課してきた。次の相手? 僕は謙虚でいたい。JCKが用意した相手なら誰とでも戦う。そして、もっと厳しい練習をする」と勝利者インタビューで話したスフバット。

彼はシャンダスMMAでシンバートル・バットエルデネのスパーリングパートナーだ。粗くとも、これだけケージ際が強くなっているとは――JCKでもモンゴル勢の成長を見られた。


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