【PFL WT2025#10】ヘビー級決勝は消耗戦に。昨年準優勝のポポフがロマノフをスプリットで下す
<PFL WTヘビー級決勝/5分5R>
オレッグ・ポポフ(ロシア)
Def.2-1:49-46.48-47.47-48.
アレクサンドル・ロマノフ(モルドバ)
サウスポーのロマノフに対し、ポポフは左ローから右ストレート。ロマノフの左をかわしたポポフはカーフキック、前蹴りと散らす。左ストレートから組んだロマノフに対し、ポポフが右腕を差し上げた。ロマノフが離れる。ポポフの左フック、右ストレートでロマノフの体が揺れた。右ストレートを伸ばしたポポフは、組んできたロマノフに対して、やはり右腕を差し上げる。
距離ができるとローを当てるポポフ。組んだロマノフに左ヒジを浴びせたあと、左右に揺さぶっていく。ここでレフェリーがブレイクを掛けた。再開後、ポポフが右を当てる。左ロー、右を突き出したポポフがシングルレッグへ。これを切ったロマノフが四つで組むも展開できない。腫れた両者、ポポフはカーフを散らして回る。ロマノフも組んでバックを狙ったが組手で勝ることはできなかった。
2R、ポポフが前後にステップを踏みながら距離を詰める。組んだポポフに対し、ロマノフが右腕を差し上げる。離れたポポフに四つで組んだロマノフがケージに押し込むも、ポポフが離れた。ポポフがシングルレッグでロマノフに尻もちを着かせた。すぐに立ち上がるロマノフ。ボディロックで組んだポポフが右ワキをくぐってバックを狙うも、ロマノフが離れる。
ケージ中央で組みからヒザを突き上げる両者。ポポフはロマノフを下がらせ、シングルレッグで組んだが切られてしまう。左右パンチから突進して組むロマノフだが、やはり展開はない。押し相撲が続くなか、ロマノフがカンヌキの状態に。しかしポポフが押し込むとロマノフは離れる。ローを繰り出すポポフ。またも押し相撲の展開から打ち合い、さらにポポフもシングルレッグを切られ、やや疲労が見られた状態でラウンドを終えた。
3R、ポポフが左右に回る。ロマノフの左ストレート、右ジャブをバックステップでかわすポポフ。ロマノフは左テンカオをボディに突き刺した。ロマノフの左をブロッキングしたポポフが距離を詰めると、バッティングが発生するもレフェリーはスルーする。左ストレートから組んだロマノフがポポフをケージに押し込んだ。ポポフがウィザーで耐えるとロマノフも離れる。
ポポフは左ローからシングルレッグへ。しかし疲労のためか力は感じられない。また押し相撲の展開になると、レフェリーがブレイクを掛けた。距離ができるとポポフが左カーフを当てる。互いに至近距離でヒジを当てたあと、ポポフが左ジャブ、左カーフをヒット。互いに決定打がなくラウンドが終わった。
4R、互いに細かい打撃を出し合う。ポポフは左に回り、左カーフを当てていく。しかし、どうしても押し相撲の展開になってしまう両者。レフェリーがブレイクを掛け、ポポフに対して何か注意を与える。再開後、ロマノフが突進。上下にパンチを散らすが凌がれると、やはりすぐ疲労状態に。それでもダーティボクシング、ボディ攻撃で攻められるロマノフ。幾度もロマノフのアッパーがポポフの顔面を捕らえる。
ポポフが攻め疲れのロマノフを押し相撲の状態に持ち込んだ。しかし力はなく、逆にケージへ押し込まれてしまう。離れたロマノフにシングルレッグを仕掛けたポポフだが、これは切られてしまう。ロマノフの右ローが連続でヒット。互いに手が少なくなり、このラウンドをやり過ごした。
最終回、グローブタッチからポポフが左右フック、ローと攻めていく。ロマノフが組んでポポフをケージに押し込んだ。動きが止まるとレフェリーが注意を与え、ブレイクを掛けた。離れると打ち合いから組み合いになる両者。しかしポポフの右ヒザがロマノフの下腹部に入ってしまう。ロマノフはすぐに再開に応じた。ロマノフが前に出ると、ポポフが距離を取って左ジャブと左ローを着く。ロマノフは右スピニングバックキックを空振り。ポポフをケージに押し込み、シングルレッグで組んだ。
離れたポポフにまたも右スピニングバックキックを見せる。ポポフは左カーフから組んだ。四つでヒザを突き上げるロマノフ。両者の動きが止まるとレフェリーがブレイクを掛けた。再開後、すぐにロマノフがポポフを押し込む。ロマノフのダーティボクシングが続かず。押し相撲→ブレイクという展開が続いたあと、ポポフが距離を取ってノーガードに。ロマノフも右スピニングバックキックを繰り出すが、大きく展開を変えることはできず。残り10秒は打ち合って試合を終えた。
1、2Rはポポフ。3、4Rはロマノフが取ったか。勝負を決するのは、ジャッジが5Rをどう評価したか――裁定はスプリットに。2人のジャッジが各々に48-47とつけ、最後の1人が49-46でポポフとした。この結果、昨シーズン準優勝のポポフが2025年ワールドトーナメントのヘビー級を制した。