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【RIZIN LANDMARK11】木村柊也戦へ、ヴガール・ケラモフ 「彼が戦ってきた相手は、僕とはまるで違う」

【写真】練習直後で、ややお疲れ感が出ていたケラモフだった (C)MMAPLANET

14日(土)に札幌市南区の真駒内セキスイハイムアイスアリーナにて開催されるRIZIN LANDMARK11で、ヴガール・ケラモフが木村柊也と対戦する。
Text by Manabu Takashima

大晦日にホベルト・サトシ・ソウザの持つRIZINライト級王座に挑戦も敗北を喫したケラモフだが、この70キロで戦ったことで自信の強さを再確認。ドバイで調整中だったケラモフにインタビューを試みると、事実上の次期挑戦者決定戦の相手=木村に関して「特に印象深い戦いをしているわけじゃない」と言い切った。


――ヴガール、約4週間後に木村柊也選手と対戦します(※取材は5月20日に行われた)。今の調子を教えてもらえますか。

「試合に向けて順調に仕上がっている。最初はバクーでトレーニングキャンプを行った、それからタイ、今はドバイでキャンプ中だ。勝利に向けて、自信を持ってしっかりと積み上げてきている」

――ところで昨年の大晦日に敗れはしましたが、ライト級王者ホベルト・サトシ選手に挑戦した経験をどのように考えていますか。

「あのチャレンジに後悔はしていない。70キロでも十分に戦っていけると思った。ただ、もう少し調整する時間が欲しかったかな。1カ月でなく、3カ月あれば70キロでも何も問題なく戦えるはずだ。ライト級は自分に合っていると感じたけど、今はフェザー級で戦うことに集中している。フェザー級でやるべきことをやれば、いずれはライト級に転向することになるだろう。そしてサトシにリベンジしたい」

――サトシ選手と戦い、強くなれたこと。もしくは成長できたことはどこだと考えていますか。

「あの試合で学べたことは多い。70キロで戦うと、力が漲っていた。フィジカルが強化されると、技術力も上がる。それが分かった。試合はミスもあって勝つことができなかったけど、70キロのタイトル戦に向けて練習したこと全てが成長につながっている。再びフェザー級で戦うことで、対戦相手は軽く思えるはずだ。つまりイージーに戦える」

――ライト級で戦ったことで、66キロに落とすことが難しく感じることはないでしょうか。

「ずっとフェザー級で戦ってきた。だから66キロに体重を落とすことは慣れている。この身長だとフェザー級が適していたから、キャリアを通して66キロが僕の階級だった。いうとフェザー級の体重にすることが自然で、何も問題ない。さっきも言ったけどライト級でサトシにリベンジをしたいし、できると思っている。でも、今はフェザー級で戦うことに集中している。そして、全てが上手くいくだろう」

――ところで今はドバイで練習をしているということですが、なぜドバイだったのでしょうか。

「TKA MMAFITの設備の良さと、スパーリングパートナーの質と量を考えコーチが決めたんだ。クオリティの高い練習をすることができるからと。アゼルバイジャンから、それほど遠くなく体調管理にも適しているしね。

バクーからマゲラム(ガザンサデ)や、練習仲間もこっちに来ている。それにここドゥバイには66キロの良い練習相手が揃っているんだ。だからバクーもそうだし、首長国でもとても良い練習ができている」

――このままドゥバイでキャンプを続けて、来日することになるのですか。

「5月24日にバクーに戻る。最終的な調整はバクーで行い、体重を落として日本に向かうことになっている」

――では木村選手の印象を教えてください。

「試合の動画をチェックして研究しているけど、空手の使い手のようだね。彼の良いところを出させないで、自分の戦いをしてアドバンテージを握る。そのための練習を積んでいる」

――5試合全て1 RでKO勝ち。平均試合タイムは62秒という戦績は気にならないですか。

「う~ん、特に印象深い戦いをしているわけじゃないしね。だいたい彼が戦ってきた相手は、僕とはまるで違うから。そのことは、戦ってみて明白になるだろう」

――木村選手は「拳が当たれば自分が勝つ。組まれるとヴガール」という発言もしています。

「試合展開がどうなるのか、そんな風に決めつけることはない。油断せずに戦うだけだ。もちろん、自分の勝利を疑うことはない。ゴールは常に勝利、違う方向に向かうことはない。最高の試合をしたいと思っているけど、この試合を落とすことはない」

――ケージ使用は、ヴガールにとってアドバンテージになるでしょうか。

「ケージの方がリングより、戦いやすい。圧を掛けることができるし、金網の方がロープよりレスリングに適している。ただ、やるべきことは大して変わらない。そして勝ち方も、違いは見られないだろう」

――札幌ではどのような試合をしようと考えていますか。

「再びに日本で試合をするにあたって、ただ勝つだけでなく華麗で美しい勝利を皆に披露したいと思っている。絶対にガッカリさせることなく、最高だったとファンが思える試合をすることを約束するよ」

――押忍。ところで木村選手との試合の1週間後にUFCアゼルバイジャン大会が開催されます。UFCが母国で行われることについて、どのような印象を持っていますか。

「アゼルバイジャンでのMMAの普及を考えると、UFCがバクーにやってくることは絶対的に良いことだ。MMAとは何かを広めることになるだろうし、実際に練習をしようという者も増えてくるはずだ。UFCが開かれることは、本当にアゼルバイジャンのファイター達にとってポジティブだ。2023年にRIZINがバクーでイベントを開いた時は、凄くセンセーショナルだった。アゼルバイジャンという国にとっても、非常に大きな出来事で。多くのファイターがインスパイアされた。

UFCはRIZINとともに世界を代表する団体で、選手の質も世界最高だ。UFCがアゼルバイジャンでイベントを開くことは国として、絶対的に良いことだ」

■視聴方法(予定)
6月14日(土)
午後2時~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE

■RIZIN LANDMARK11 対戦カード

<フェザー級/5分3R>
ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)
木村柊也(日本)

<ライト級/5分3R>
堀江圭功(日本)
西川大和(日本)

<フェザー級/5分3R>
ビクター・コレスニック(ロシア)
SASUKE(日本)

<RIZINワールドGPヘビー級T一回戦/5分3R>
アレクサンダー・ソルダトキン(ロシア)
プリンス・アウンアラー(フランス)

<バンタム級/5分3R>
中島太一(日本)
CORO(日本)

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治(日本)
鹿志村仁之介(日本)

<52.5キロ契約/5分3R>
ソルト(日本)
万智(日本)

<バンタム級/5分3R>
マゲラム・ガサンザデ(アゼルバイジャン)
安藤達也(日本)

<フェザー級/5分3R>
イルホム・ノジモフ(ウズベキスタン)
新居すぐる(日本)

<ヘビー級/5分3R>
シナ・カリミアン(イラン)
荒東“怪獣キラー”英貴(日本)

<フェザー級/5分3R>
山本空良(日本)
鈴木博昭(日本)

<フェザー級/5分3R>
遠藤来生(日本)
ザーシバーディン(中国)

<キック 61キロ契約/3分3R>
上野奏貴(日本)
山川賢誠(日本)

<キック 64キロ契約/3分3R>
上野空大(日本)
ファーパヤップ・GRABS(タイ)

<キック 55キロ契約/3分3R>
としぞう(日本)
鵜澤悠也(日本)

<ウェルター級/5分2R>
成田佑希(日本)
能登崇(日本)

<フライ級/5分2R>
鈴木嵐士(日本)
早坂優瑠(日本)

<バンタム級/5分2R>
小林大希(日本)
森永ユキト(日本)

<キック 52.5キロ契約/3分3R>
西島恭平(日本)
林修斗(日本)

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