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【UFC316】アジア人初 Lookin’ for a FightからUFCへ。ユ・ジュサン「劣っている部分は一つもない」

【写真】写真は河名戦の計量時、落ち着いた笑みから自信が感じられた(C)MMAPLANET

7日(土・現地時間)、ニュージャージー州ニューアークのプルデンシャル・センターでUFC316「Dvalishvili vs O’Malley 2」が行われ、韓国のユ・ジュサンがジェカ・サラギとオクタゴン初陣を戦う。
Text by Manabu Takashima

昨年12月にダナ・ホワイトが訪韓を予定していたZFN02における河名マスト戦の初回KO勝ちで、UFCとの契約を勝ち取ったユ・ジュサン。UFC登頂へ、アジア人初のルートを開拓した彼に河名戦、そしてデビュー戦に向けて話を訊いた。


──初めての米国での試合、そしてUFCデビュー戦。体調の方はいかがですか。

「土曜日の夜に現地入りして3日が過ぎましたが、時差ボケもなく問題ないです(※取材は4日に行われた)。体重も順調に落ちていて、調子も良いです」

──昨年12月のZFNで河名マスト選手にKO勝ちし、UFCと契約を果たしました。あの大会はダナ・ホワイト・ルッキンフォーファイトでもあったのですが、契約を勝ち取った時はどのような気持ちでしたか。

「試合当日に米国で視聴していたダナ・ホワイトが『Welcome to UFC 』とSNSに投稿していて……言葉にデキないぐらい嬉しかったです。その一言ですね」

──勝利と同時にフィニッシュ、インパクトが必要な試合で何か普段とは違う気持ちの作り方などはありましたか。

「いつもと変わったことはないです。今もそうですが、凄くリラックスして何も心配することなく試合に臨んでいました」

──あの試合は開始直後にスピニングバックキックを腹に突き刺し、河名選手を一か八かの打撃戦に導いたように見えました。最初の一撃は作戦だったのでしょうか。

「河名選手の動きは予想していました。すぐに組みたいのだろうから慌てさせるために、跳びヒザの準備をしていたんです。スピニングバックキックになったのですが、その準備があったからしっかりと蹴ることができたと思います」

──晴れてUFCファイターになり、環境や気持ちの変化はありましたか。

「変わったことはそれほどないです。それにまだUFCでも戦っていないですし、自分がUFCファイターになったという感覚をそれほど持てていないというのはあります」

──今、韓国に限らず世の中が変わり、何かを伝えるという手段が非常に増えました。そのなかでYouTubeに特化したBlack Combatが韓国でも高い人気を誇り、先日のインスパイア大会では8000人ものファンを集めたと聞いています。UFCが全てではない。それは日本も同じなのですが、そのような韓国の状況をどのように感じていますか。

「選手個人の選択だし、環境に依ることが多いので他の選手のやっていることに自分が口を挟むことはないです。どのような目標を持とうとが、それが達成できるのは良いことですし。自分のようにUFCを目指してきた人間が、UFCファイターになるのも悪くないですよ。ただUFCと契約することも大きな目標でしたが、自分の最終的な目標はUFCのタイトルです」

──押忍。ではUFCデビュー戦の相手がインドネシア人のジェカ・サラギになったことはどのように捉えていますか。

「それはどういう意味でしょうか。特に思う部分ではなく、対戦相手の一人ですが」

──世界と戦う一歩が北米や欧州、ブラジルの選手でなくMMAのレベルでいえばUFCのなかでも底辺といえる東南アジアの選手と戦うことで肩透かしを食らったのはないかと。

「う~ん、そういう指摘は違うのではないかと思います。アジアの選手だから弱くて、ブラジル人やロシア人、米国人選手が相手だと厳しい試合になるなんてことはないですよ。皆、ファイターです。その選手に勝つために戦うだけです」

──失礼しました。ではジェカ・サラギの印象を教えてください。

「UFCと契約できたことが、ラッキーだった。そういう選手、それだけです」

──……。……。自信は十分だと。

「冷静に見ても、彼に劣っている部分は一つもないです」

──ではUFCデビュー戦、どのような試合を見せたいと思っていますか。

「自分の人生が掛かっている大切な試合です。冷静にこれまで積んできたことを、しっかりと見せたいと思います」


■視聴方法(予定)
6月8日(日・日本時間)
午前7時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時00分~PPV
午前6時30分~U-NEXT

■ UFC315対戦カード

<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] マラブ・デヴァリシビリ(ジョージア)
[挑戦者] ショーン・オマリー(米国)

<UFC世界女子バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] ジュリアナ・ペニャ(米国)
[挑戦者] ケイラ・ハリソン(米国)

<ミドル級/5分3R>
ケルヴィン・ガステラム(米国)
ジョー・パイファー(米国)

<バンタム級/5分3R>
マリオ・バウティスタ(米国)
パッチー・ミックス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ヴィセンチ・ルケ(ブラジル)
ケヴィン・ホランド(米国)

<フライ級/5分3R>
ブルーノ・シウバ(ブラジル)
ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)

<ライトヘビー級/5分3R>
アザマット・ムルザハノフ(ロシア)
ブレンジソン・ヒベイロ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
セルゲイ・スピヴァク(モルドバ)
ワルド・コルテスアコスタ(ドミニカ)

<ウェルター級/5分3R>
ケイオス・ウィリアムス(米国)
アンドレアス・グスタフソン(スウェーデン)

<女子フライ級/5分3R>
アリアニ・リプスキ・ダ・シウバ(ブラジル)
ワン・ソン(中国)

<フェザー級/5分3R>
ユ・ジュサン(韓国)
ジャカ・サラギ(インドネシア)

<ライト級/5分3R>
クイラン・サルキルド(豪州)
ヤナル・エシュモズ(イスラエル)

<ライト級/5分3R>
マルケル・メデロス(米国)
マーク・チョインスキー(米国)

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