【POUNDOUT02】髙谷裕之、世界への挑戦状第2弾。ヘンリー✕イ・イサク、山本琢也✕葛西和希
【写真】落とせない。どの試合も落とせないが、絶対に落とせない戦いが存在する。それがこの一戦だろう (C)MMAPLANET
19日(月)にGグローバルより6月22日(日)に千葉市中央区のTKOガーデンシティホール千葉でPOUNDOUT02の開催と予定される9試合が発表された。
text by Manabu Takashima
POUNDOUTは昨年10月に千葉から世界へ──をスローガンに髙谷裕之氏がリードし、Grachanの岩﨑ヒロユキ氏がサポートする形でEX FIGHT、Fight Farm、津田沼道場、Blackbelt Japan、さらには格闘DREEMARSやGrachanベテランが加わり旗揚げ戦が行われた。そしてメインとコメインで勝利した山内渉、中村京一郎の両者がRoad to UFC進出を果たしている。
今回のリリースで明らかになった9試合は順不同とされているが、メインもしくはコメインで組まれることが予想されるのはミドル級の三上ヘンリー大智✕イ・イサク。そしてライト級の山本琢也✕葛西和希の2試合だ。
伝わってきた話によると、Road to UFC出場となった山内渉も当初は今大会からLFAを目指し、Road to UFCベスト4のチェ・スングクと戦うというプランもあったそうだ。
さらにいえば三上ヘンリーとイ・イサクは、もともと昨年2月のGladiator Challenger Seriesで組まれていたが、イ・イサクにTUF出演の話が舞い込み、ヘンリーは代役のアン・ジェヨンと戦うことに、5カ月後のGCS02でも両者の試合を組む動きもあったが負傷が重なり実現せず。結果BTC02でイ・イサクは元ONEファイターのアギラン・タニと戦うことになり、キャリア初黒星を喫した。
一方のヘンリーも今年の1月にフランスのヘキサゴンMMAでマチュー・デュクロとのミドル級王座決定戦に敗れている。世界を目指すという点において、ヘンリーもイ・イサクも今回のファイトは正念場となる。
旗揚げ戦に続き連続出場となる山本は、パンクラスでキャリアを積んできた葛西と相対する。葛西が属するマッハ道場所属ファイターでは、山崎蒼空がパンクラスからBTCに戦場を映した。葛西もまたネクストステージに向けてPOUNDOUTを選択したのか。
ランキング上位、タイトル戦線で戦ってきた選手がキャリアの再構築に挑む決断は、定期的に特定のプロモーションで試合機会を得てきた選手ほど簡単ではなかったはず。しかも国際戦でなく、大舞台で結果を残せなかった実力者とのマッチアップ。葛西のリアルな抗いに、要注目だ。
同じライト級の八木敬志✕藤村健悟の一戦も興味深い。DREMAERSの八木、Grachanからアジアで戦ってきた藤村。フィジカルの強さを武器にしていた八木に対し、藤村は非フィジカルと呼んでも良い対局にあるファイターだ。互いに長所が、自分にない部分に凌駕されると厳しい局面に陥る。そんな試合が少なくないだけに、この勝負は長所の成長と、短所の穴埋めという両局面が試されるだろう。
今回発表されたカードは全て5分2R+延長ラウンドとなっているが、ここは世界を目指すうえであまりにもドメスティックなラウンド数といえる。せめて上位で組まれ、今後のキャリアに大きな影響に及ぼすようなカードに関しては、5分3Rとできないのか──今からでも見直しを検討してもらいたいものだ。