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【UFC315】打撃で圧していたイ・ジョンヨン、TDを織り交ぜられ失速。サントスに0-3で判定負け

<フェザー級/5分3R>
ダニエル・サントス(ブラジル)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
イ・ジョンヨン(韓国)

カーフを蹴り合う両者。サントスのスピニングバックキックは的を外す。イ・ジョンヨンは距離を詰めて左アッパー、そしてミドルと腹を攻める。サントスは右フック、イ・ジョンヨンがボディを返す。ならばとボディを2つ殴ったサントスだが、蹴りに右を合わされダウン。すぐに立ち上がったサントスは、シングルレッグで組みに出てバックに回る。クラッチを剥がしにかかるイ・ジョンヨンに対し、サントスは後方に引き倒して足をフックしようとする。

残り半分を切り、サントスが離れて打撃の間合いに。イ・ジョンヨンは左ジャブ、そして左ボディフックを入れる。サントスはボディから顔面とフック、スイッチしたイ・ジョンヨンが左ハイ、左ボディ、サントスはスピニングバックキックで顔面を狙う。ボディの打ち合いから左ヒザ&左フックを決めたイ・ジョンヨンが優位に立っていたが、右ストレートを打たれ尻もちをつかされる。それでもカーフから左フック、右ストレートを伸ばすイ・ジョンヨンは、サントスのワンツーからダブルレッグもケージを背負って耐えた。

2R、すぐに左ボディを入れ、テイクダウン狙いを切ったイ・ジョンヨン。両者、近い距離で足を止めてパンチを打ち合う。打撃戦のなかで、イ・ジョンヨンのテンカオが中途半端になり、サントスが組んでテイクダウンを奪う。ケージ背負ったイ・ジョンヨンのボディにヒザを蹴り込み、スタンドに戻ったサントス。ボディにパンチをまとめ、イ・ジョンヨンの間にさせずダブルレッグでテイクダウン、レッグマウントを取る。モントリオールのファンは容赦なくブーイングを浴びせ、サントスも自ら立ち上がり打撃戦になると左フックをイ・ジョンヨンが決める。

跳びヒザのサントス、組みを経て両者疲れは出ている。と、イ・ジョンヨンは序盤のような粘りがなくダブルレッグで背中をつけてしまう。3度目のテイクダウンはコントロールに通じ、イ・ジョンヨンの腕十字狙い、蹴り上げにも反応してバックに回る。立ち上がったイ・ジョンヨンはサントスが距離を取ると左を決める。サントスも近い距離でボディと顔面のコンビから組んでバックに回る。ボクシング&レスリングでサントスが2Rを取った。

最終回、右ヒザを狙ったイ・ジョンヨン。サントスはパンチを振るってシングルレッグ、レッグリフトから足を払いつつ、最後はダブルでテイクダウン。イ・ジョンヨンの三角絞めを担いだサントスがパスを決め、サイドで抑える。エルボーに背中を見せたイ・ジョンヨンはついに両足をフックされる──と思いきや、サントスはスタンドになると下にならないよう自ら前方に下りるようにスタンドに戻る。

イ・ジョンヨンはパンチの切れが落ち、すぐに組みを許す。ここは離れたイ・ジョンヨンだが、右ストレートをヒットされる。打撃戦でもサントスが上回るようになると、組むのも容易になる。サントスはシングルからリフトした足を背負うように投げ、トップを奪取する。残り1分、ケージを背負ったイ・ジョンヨンは片足を持ち上げられたタイミングで立ち上がる。離れたサントスが、ニータップ。リリースと同時に左ハイを狙ったサントスは、最後の10秒は足を使って回り──勝利を確信した。

結果、ジャッジ3者とも30-27をつけ、サントスが判定勝ちを手にした。序盤は打撃で圧されたサントスは、テイクダウンを織り交ぜることで打撃でも優位に立ちキャリア13勝目(2敗)を挙げた。


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