この星の格闘技を追いかける

【Nexus39】MMA3戦目で森山壱政と対戦、堀江耐志「格上の選手を喰って、自分の強さを認めさせる」

【写真】自衛隊体育学校時代にアマチュアボクシング班の練習に混じっていたという堀江。ボクシングをかじっていた…というには豪華すぎる練習環境だ(C)TAKUMI NAKAMURA

11日(日)、東京都新宿区のGENスポーツパレスで開催されるNexus39のメインで、堀江耐志が森山壱政と対戦する。
Texy by Takumi Nakamura

元グレコローマンレスリング全日本王者で、昨年10月のMMAデビューから2戦2勝の成績を残している堀江。前戦=3月のFighting NEXUS38では大谷啓元を相手にシャープな打撃を繰り出し、ケージサイドからのアドバイスに返事をするという冷静さも見せたうえでのTKO勝利を収めた。

今回対戦する森山を「自分より全然経験は上だし、海外で試合もしている選手。今までよりもレベルが高い相手」とする一方「目の前の対戦相手だけにフォーカスするのは自分のスタイルじゃない」とMMAファイターとして強くなることを第一に準備を続けてきた堀江。ここからのキャリアについて聞くと「格上の選手を喰って、自分の強さを認めさせたい」と語った。


――前回の大谷啓元戦は1RTKO勝利でしたが、あの試合から振り返っていただけますか。

「自分が練習してきたことが出た試合だったかなと。打撃も組みもMMAに順応してきたところ、成長したところをみなさんにに見せられたかなと思います」

――打撃も積極的に出していたように見えたのですが、そこは意識していたのですか。

「自分からガツガツ打撃を出そうみたいなことは考えていなくて、相手の様子を伺いながら出せるタイミングで出していこうと考えていました」

――そうだったんですね。見ている側からするとジャブも綺麗でカーフも蹴っていたので、かなり打撃の練習もやっているのかなと思いました。

「もちろんボクシングをやったり、ムエタイをやったり、打撃の練習は続けていて、そこを自分の得意なレスリングとMMAとしてつなげた感じですね」

――ちなみに堀江選手はどこで打撃を練習されているのですか。

「もともとは自衛隊体育学校でレスリングをやっていた頃にアマチュアボクシング班の練習に混じって、少しボクシングの練習もやっていたんですよ」

――自衛隊のボクシング班というと相当レベルが高いですよね。

「はい。全日本チャンピオンやオリンピック選手がいて、今年プロに転向した坪井智也さん(大学時代に全日本選手権を4連覇、2021年に世界選手権優勝)もいました」

――以前自衛隊体育学校に練習に行ったことがあるキックボクサーに話を聞いたことがあるのですが、次元が違うくらいみんな強かったと言っていました。

「本当にやばいですよ。たまにプロボクサーの方もスパーリングしに来ていて、僕も見学させてもらったことがあるんですけど、みんな子供扱いしちゃうんですよ。僕が見ても分かるくらい差が歴然でしたね」

――たまに練習に参加していたレベルでも、そのなかに混じって練習していたら嫌でも上手くなりますね…。

「そうなっていたらうれしいです(笑)」

――ムエタイはどこで練習されているのですか。

「以前タイガームエタイで練習したことがあって、タイガームエタイでトレーナーをやっていたタイ人トレーナーが日本に来ているんです。その方のところで練習を見てもらっています」

――試合の話に戻ると大谷選手のテイクダウンを切ってからはトップキープしてパウンドアウトという流れでした。

「相手が潜ってくるには分かっていたので、そこは(佐藤)将光さんと対策を練っていて、自分に足りないところを教えてもらっていました。それが試合で出せたかなと思います」

――MMAPLANETのレポートで「ディープハーフを取られた場面で応援団から『ヒザを入れろ!』と声が飛ぶと『ヒザ蹴りは反則なんですよ』と返事をしたうえでヒジを落とす」というエピソードを入れたのですが、あとで堀江選手のSNSを見たところ「ヒザ蹴りを入れろ」ではなくて「寝技の動きとしてヒザを入れろ」というアドバイスだったそうですね。

「そうなんです。自分を応援してくれている方がケージサイドにいてアドバイスをくれたんですけど、僕も顔面にヒザ蹴りを入れろってことだと勘違いして、ああいう反応をしてしまいました(笑)」

――僕もお客さんとやりとりして試合する選手はあまり見たことがないのですが(笑)、それだけ冷静に試合が出来ていたわけですよね。経験を積むという意味ではどんどん試合をしたいと思っていまか。

「ここからは格上の選手を喰っていきたいなって思っていて、名前がある選手とも戦っていきたいし、自分がどれだけレベルアップしてるのかを見せられると思うので、どんどん試合をしていきたいと思っています」

――今回対戦する森山壱政選手にはどんな印象を持っていますか。

「自分より全然経験は上だし、海外で試合もしている選手なので、今までよりもレベルが高い相手なのかなと思います。このタイミングで戦う相手としてはすごくいい相手だと思います」

――どんな試合をイメージしていますか。

「相手はおそらく打撃・パンチが得意やと思うんですけど、自分も打撃はできるんで、打撃で来たら打撃でやるし、MMAとして自分のレスリングも出しつつ、色んな局面で戦いたいなと思います」

――あまり何をやるかを決めすぎずに自由に戦いたいですか。

「そうですね。練習も含めて目の前の対戦相手だけにフォーカスするのは自分のスタイルじゃないというか。レスリング時代からそうなんですけど、僕は全体的にレベルを上げていけば、誰が相手でも戦えるという考えなんですね。だから相手がこうだからこうする…というのは決めすぎず、最低限の対処や対策だけやって、自分が強くなることが大事だと思って練習してきました」

――今年2戦目となりますが、年内に達成した目標などありますか。

「自分よりレベルが上の選手とどんどんどんやりたいです。MMAのキャリアは浅いですが、年齢的には今年で28歳になるのでゆっくりしている暇はないというか。焦りはないですけど、急がなあかんなとは思っています」

――自衛隊体育学校で同期だった野村駿太選手が3月のRIZIN香川大会でルイス・グスタボに勝利しましたが、野村選手の活躍は刺激になりますか。

「めちゃくちゃ刺激になります。彼とは同い年で、同期が活躍している姿を見たら純粋にすごいなと思いつつ、俺もすぐに追いつかなあかんなと思うし、ジムは違いますけど切磋琢磨しながら、やっていきたいなと思ってますね」

――徐々に堀江選手の注目度も上がってきたと思います。ファンのみなさんにメッセージをいただけますか。

「自分がやってきたレスリングもそうだし、新しく始めた打撃もそうだし、日々練習してレベルアップしています。それをみんなに見てもらいたいし『堀江は強いんだ』ってことをみんなに認めさせたいですね」

――自分の強さを認めさせることがテーマですか。

「はい。ちょっとずつざわつかせたいですね。『あいつやばいんじゃね?』みたいな。自分のことを知ってもらうために知名度を上げることも大事やと思うんですけど、そこばっかり売るんじゃなくて、自分は見てもらっている人に発信してもらいたいんですよ。試合で僕が強さを見せて、見ている人たちが『堀江はやばい』と言ってくれる。そうやって自然発生的に自分の強さが広まっていくことが理想です」

■視聴方法(予定)
5月11日(日)
午前11時~ Nexus YouTubeチャンネル

■Nexus39 対戦カード

<フライ級/5分2R+ExR>
冨山シン(日本)
井伊夏生(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
日置兼人(日本)
下田将太郎(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
石原射(日本)
藤原俊樹(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
小林博幸(日本)
千葉琉聖(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
高須将大(日本)
健吾(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
アポロ中山(日本)
R.A.M(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
森山壱政(日本)
堀江耐志(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
村田純也(日本)
竹内悠(日本)

<NEXUS初代ウェルター級王座決定T1回戦/5分2R+ExR>
たまよせゆきと(日本)
フェルナンド・マツキ(ブラジル)

<NEXUS初代ウェルター級王座決定T1回戦/5分2R+ExR>
悠太(日本)
カタナマン(日本)

<NEXUS初代ウェルター級王座決定T1回戦/5分2R+ExR>
森昴星(日本)
菊池元(日本)

<NEXUS初代ウェルター級王座決定T1回戦/5分2R+ExR>
石原匠(日本)
趙大貴(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
下田凛太郎(日本)
竹下登(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
小牧勇太(日本)
ホーン・ミルンズ・ウィン(ニュージーランド)

<フライ級/5分2R+ExR>
押忍マン(日本)
前原泰輝(日本)

PR
PR

関連記事

Movie