【LFA208】ブラックパンサー・ベイノア、キャリアベストのタフファイトで競り勝ってLFA初陣飾る
【写真】計量時のベイノア。日本の大舞台から、LFAでキャリアの構築に踏み出した(C)LFA
<フェザー級/5分3R>
ブラックパンサー・ベイノア(米国)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
コール・ラーレン(米国)
AKA所属選手、ノア・ベイとしてLFA初陣をプレリミ第1試合で迎えたベイノア。まずインローからアウトロー、そしてジャブを伸ばして太腿へ左ローを蹴る。ワンツー&ジャブ、そして右ストレートと積極的に手を出すベイノアは、ラーレンの右をかわして右ハイを蹴っていく。近距離でインローと、フルコン空手の良さも見せるなど、見違えるようなMMA打撃を繰り出すベイノアが、ジャブを見せて右ローを蹴る。ラーレンの左フックからのステップインに対しても、接近戦で対応する。しかし、ガードをすり抜けるような左ハイを蹴られ腰が落ちたベイノアは。パンチのラッシュに亀になってしまう。パニックに陥り態勢を立て直せないままスタンドに戻るも、左フックを打たれて2度目のダウン。
ラーレンはガードを取ったベイノアをケージに押し込むが、攻撃が止まり試合はスタンドに戻る。持ち直したベイノアはパンチと蹴りで反撃を心がけるが、フックをガードしながら動きが止まる。それでもワンツーを放つベイノアに対し、ラーレンはボディにヒザを着き刺し、動きが止まったベイノアはなんとかタイムアップまで持ちこたえた。
2R、スイッチするラーレン。ベイノアは右ハイを蹴る。ガードしたラーレンは、続く右ハイをなんとかスウェイでかわした直後に左フック。この一発でまたも腰から崩れたベイノアは、すぐに立ち上がって間を詰めていく。インローを蹴られながら、スイッチを交えたベイノアの左足へのローでラーレンの太腿は真っ赤になっている。下を蹴り、顔面に拳を伸ばすベイノアが左ミドルを決める。
ベイノアは序盤のフラッシュダウンを挽回するために、クリーンヒットが欲しいところだ。ローの蹴り合いからパンチの応酬で、ベイノアがジャブを2つ入れる。残り90秒、インローからスピニングバックキックのベイノアは、ダブルレッグ狙いを腰に乗せられ投げられそうになる。耐えたベイノアがクリンチで、ラーレンをケージに押し込む。離れ際の右ハイは空振りになるも、右ローを入れミドルへ。最後に右ローを蹴ったベイノア、支配はしたが序盤のダウンがどう取られるかいう2Rになった。
最終回、笑みを浮かべた両者。ベイノアは左インローを見せ、ラーレンもインローを返す。ベイノアの右オーバーハンドで。足が泳いだラーレンがダウン。ベイノアがパンチ、鉄槌、エルボーを連打する。ガードの中でベイノアは一旦呼吸を整えると、レフェリーがブレイクを命じる。ラーレンと何やら会話するレフェリー、どうやらベイノアの頭が当たったようだ。
試合はスタンドから再開となるが、これはベイノアに有利に働くか。と、ベイノアは打撃でなく組みついてボディロックでテイクダウンを決める。ラーレンは相当に消耗しているか、ハーフで防御に徹しレッスルアップもがぶられる。ベイノアは乗り過ぎでスタンドに戻られるが、打撃で圧されることはなくすぐに組みを選択する。右を差してケージにラーレンを押し込むベイノアが、右を見せて離れる。
続く組みにギロチンを合わせたラーレンは、頭を抜かれるとエルボーを入れてダブルレッグからテイクダウンを決める。尻もち状態から立ち上がったベイノアは、体を入れ替えて逆に押し込んでいく。最後の30秒で離れたベイノアだったが、ボディにヒザを受けて再び組みつく。このままヒザを打ち合ったクリンチ戦が続き、最後の最後にベイノアは左を放ったが空を切り、タイムアップを迎えた。
初回は圧倒的にラーレン。2Rは微妙だが、ダウンが与える影響はどうか。最終回はベイノア、ただし初回ほどの差はない。1Rが8-10でラーレンなら勝ち目はないが、2Rを取っている可能性もあり29-28でベイノアの可能性もある。ウィナーコールまで時間が懸かった結果──ジャッジ3者は揃って29-28でベイノアを支持。微妙な裁定ではあるが、ダウンから盛り返したベイノアをLFA中継陣は絶賛し、スコアについて言及することはなかった。