【RIZIN OTOKOMATSURI】朝倉未来✕鈴木千裕に(追記)。「タイマン」(千裕)「漢気祭り」(未来)
【写真】東京ドームのメインは、この2人の対戦に(C)TAKUMI NAKAMURA
会見開始の1時間前からファンが集まり始めるなど、平本蓮に代わって朝倉と対戦するのが誰になるのか。その注目度の高さがうかがえた東京ドームシティ界隈。YA-MAN、鈴木千裕という対戦相手候補が3月末に揃って、負傷を伴うようなファイトで敗戦を喫し、皇治の名まで噂されるようになる状況下でRIZINが下した判断は……。
まず榊原信行CEOが登壇し、「10周年記念として、日本の格闘技を支えてくれるファンとどでかい祭りをしたい」と挨拶をした。続いて追加カード出場選手が、対戦ベースでステージへ。キックで朝久泰央✕ウザ強ヨシヤ。71キロ契約で中村大介✕桜庭大世。フェザー級で高木凌✕秋元強真。59キロ契約で神龍誠✕伊藤裕樹というカード発表にファンから大きなどよめきが起こった。
契約体重、本来の階級でない対戦に挑むファイターたちも多く。ドーム体系に向けて、高松大会以降に様々な交渉が行われていたことがうかがえる追加カードのアナウンスは、フェザー級の萩原京平✕西谷大成へ。神龍✕伊藤以上の大きなリアクションがあり、ついに朝倉の登場となった。
その直後に朝倉の対戦相手として姿を見せたのは鈴木千裕だった。3月30日にRIZIN50でカルシャガ・ダウトベックと激闘の末判定負けを喫した鈴木の登場にファンは、会見中一番の声援を集め、両者はすぐにステージ中央で並び立った。
榊原CEOはオープニングファイト2試合を発表。なんとそのうちの1試合はFighter’s Flow代表の上田貴生✕ヴィニシウス戦に。本戦追加カードに触れた榊原CEOの口から、「ずっと暗雲立ち込めて、本当に混沌としていた朝倉未来の対戦相手。朝倉未来✕鈴木千裕。ようやく正式発表に至りました」と朝倉✕鈴木戦が決まった経緯が語られた。
YA-MANはKO負けしたことで出場させることはできず、鈴木もダウトベックに負けたこと以上に負傷と心が折れたことで諦めたこともあった。そして青木真也にオファーをだし、本人から了承はあったがチャトリ・シットヨートンCEOの許可が下りず契約上の問題で実現しなかったとチクリ。
続く候補だった皇治は書類送検(※物損事故)で、その話は立ち消える。そのなかで萩原京平という話も挙がった時に、5日に鈴木から準備が整ったと直談判があったという。その結果、朝倉に判断を委ねると「一番強い男で行きましょう」と鈴木に決まったとのこと。
その後、追加カード出場選手のコメント時に伊藤が「おい、誠。お前、俺が香川で試合をしたときに喧嘩売ってきたの。なんで、売ってきたのか言ってみろよ」と話しかけ、神龍の返答を「うるせぇ、しゃべんな」とぶった切る。扇久保博正とのやり取りを完全再現。神龍も「パチンカス、体重も作れないだろう」と対応したが、興味深いフライ級対決は伊藤が一歩リードしたか。
西谷と対戦する萩原の「本当は朝倉未来と試合がしたかったんやけど、俺にKOされて帰ってこれなくなるのが怖いみたいで断られました。手負いの選手とはやらんとか言うてましたけど、バリバリ手負いの鈴木選手とやるみたいなんで。そこに関しては、がっかりした」という発言に、「いやいや、お前じゃ盛り上がらないんだよ。当て馬に一勝したぐらいで、調子に乗るなよ。4連敗してただろぉ」と朝倉が反応する。
「あんたもずっと負けてたやん。で、平本にすぐ負けて。で、すぐリマッチ。ふざけてるでしょ。俺ぐらいがちょうど良いでしょ」と萩原も言葉を返す。
と「ガタガタうるせぇんだよ。戦うのは、俺だろう」と割って入った鈴木は「最短で還ってきました。鈴木千裕です。充電期間が欲しいと思って、落ち込んで休憩していたんですけど、やっぱ治っちゃうんですよね。俺って。足を引きずってても足も治るし、拳も治る。気合入っているんで、朝倉さん、ドームでタイマンはりましょう」と颯爽と話した。
そして「去年、平本に負けて格闘技を一度引退させてもらったんですけど、どうしても悔しくて平本をやるために帰ってきたんですけど。平本が欠場ということで、当初の目的を見失ったなかでやっぱりRIZINがピンチなんで、皆さんが期待される相手なら出ようと決めまして。ずっと対戦相手がいないなかで、鈴木選手が漢気を見せて上がってきてくれたといことで。RIZIN愛が強い選手のおかげでRIZINは続いてきていると思います。なんで、今回は男祭りというよりは漢気祭りということで。多分、鈴木選手と俺がやれば死闘になり血だらけになるでしょう。その俺の格闘技人生の運命を会場に見に来てください。お願いします」という朝倉の締めで、質疑応答に移った。