【IT’S SHOTIME】ディレッキー陥落、ンギンビが新王者に
■SHOWTIME 70キロ級世界選手権試合/3分5R
クリス・ンギンビ(オランダ)
Def.5R終了/判定
ムラット・ディレッキー(ベルギー)
SHOWTIME 70キロ級世界タイトルマッチとして、王者のムラット・ディレッキーがクリス・ンギンビを迎えるこの一戦。パンチのディレッキーに対して、蹴りとパンチのコンビネーションで攻めるンギンビ。好勝負に期待がかかる。
イッツショータイムにとって初のギリシャ大会だが、これまでスッキリしない試合が続き、そんな印象を払拭させるには、この2人の対決に全てが掛かっていた。1R、ジャブから前蹴りで様子を見るディレッキー。ンギンビは、右ローキック。ディレッキーは距離を詰めて右フック。プレッシャーをかけるディレッキーは、ワンツーを放つも、ガードを固めるンギンビは、ローキックをヒットさせる。
ディレッキーは、前へ出て右アッパー。そしてヒザ蹴り。常にディレッキーは前へ出て、パンチを打っていく印象を残した。 2R、右ローキック、左ミドルキックを放つンギンビ。先手を取られたディレッキーは、前蹴りで突き放し、右フック。すぐに離れるンギンビに対し、ディレッキーはその場飛びのような形の飛びヒザ蹴りを見せる。
ンギンビは、これをディフェンスすると右ローキックを連発。ディレッキーの右フックを蛙と、ンギンビはヒザを突き上げていく。一進一退の攻防が続くなか、ディレッキーの右ストレートがヒットする。クリンチに逃げるンギンビ。右アッパーで追い込むディレッキーだったが、直後にンギンビの右ヒザ蹴りが入り、優勢だったディレッキーがダウンを喫してしまう。首を傾げながら立ち上がったディレッキーは、逆にヒザ蹴りを返すも、ここでラウンド終了となる。
3R、優位に立ったナギンビは、右ストレート。ディレッキーも、右ストレートを返し、ジャブからストレートで倒しに掛かる。ンギンビは、ディレッキーの右フックをかわし、左ローキックをヒットさせる。ならばとディレッキーは、得意のパンチ攻撃――左右のフックで反撃に出る。ンギンビは左ストレートを直撃させ、ディレッキーの足を止めにかかった。
4R、右ストレート、左ストレートと勢いづいたンギンビが、ディレッキーを追い込む。ディレッキーは、左フックをヒットさせるが、倒すまでには至らない。ナギンビは、冷静にローキックを返す。ディレッキーは前蹴りで突き放し、右ボディストレートを狙うも、焦りからか体が流れてしまう。
ナギンビは、再び、飛びヒザ蹴り。ディレッキーは、左ボディを返し、一進一退の攻防が続く。5R、最終ラウンド。先に仕掛けたのは、ンギンビだった。ローキックでダメージを与え、飛びヒザ蹴りへつなげる。躍動感のある攻撃をみせたンギンビは、フックをダブルで放つ。
ディレッキーはワンツー、前蹴り、右フックで攻めるがクリーンヒットしない。粘るンギンビ。ディレッキーのパンチが飛んでくるとクリンチに逃げる。ディレッキーは、渾身の右アッパーを放つも、間一髪でかわしたナギンビは、逆にヒザ蹴りを見舞っていく。そのまま優劣がつけがたい状況の下で、試合が終了し、勝負は判定へ。勝者を特定にするには、微妙なところだったが、ポイントは告げられないまま、ダウンを奪っているンギンビが新王者となった。