【UFC312】世界フェザー級王者イリアの兄アレクサンドルがUFCデビュー、シックネスにフルマーク判定勝ち
<バンタム級/5分3R>
アレクサンドル・トプリア(スペイン)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27.
コルビー・シックネス(豪州)
トプリアがプレスをかけ、シックネスにケージを背負わせる。右に回るシックネスはテイクダウンのフェイントでトプリアを崩したあと、サウスポーへのスイッチも見せながらサークリングへ。蹴りを散らし、右ストレートをかわされるとニータップで飛び込んだ。トプリアがカットし、ケージに詰めて右ボディを突き刺す。さらにトプリアが右ボディを突き上げると、シックネスの動きがやや落ちた。サウスポーにスイッチして左ミドル、左ロー、左ミドルハイと蹴りを散らすシックネス。全てブロックしたトプリアが距離を詰めると、シックネスはヒジで迎え撃ったが、ケージに押し込まれてしまう。
離れたシックネスは再びサークリングへ。跳びヒザも見せたが、左ジャブを突いたところに右ストレートをアゴに食らってしまう。グラつき亀になったシックネスに、トプリアが追撃を見せる。すぐに立ち上がったシックネスはケージづたいに右へ回り続ける。ミドルとカーフ、左ジャブでトプリアを中に入れさせないシックネス。しかしトプリアが右ストレートで追い詰め、組んできたシックネスをガブる。さらにバックへ回り、豪快なスープレックスで後方に投げ飛ばして初回を終えた。
2Rもシックネスが右に回る。トプリアは右カーフを当てた。シックネスが右を伸ばすと、トプリアが左ジャブを合わせていく。シックネスのワンツーからローがトプリアの下腹部を捉え、試合は一時中断。再開後、トプリアは下がるシックネスに右スピニングバックキックを見せた。左に回って蹴りを繰り出すシックネスだが、クリーンヒットはない。シックネスが距離を詰めると、トプリアはダーティボクシングへ。すぐにシックネスが離れる。
右カーフを効かせたトプリアが、右ストレートで追撃。ここでシックネスが前に出て、ケージを背負ったトプリアにダブルレッグで組みつくも切り返されてしまう。離れたシックネスを右ストレート、カーフキックで追い詰めるトプリア。シックネスも右を当てたが、追撃を阻まれてしまう。シックネスにケージを背負わせたトプリアが右ボディを叩き込む。シックネスはシングルレッグを狙うもスプロールされ、トプリアのプレスを受け続けた。
最終回、シックネスが蹴りを散らしてシングルレッグへ。これをかわしたトプリアがバックに回る。シックネスがケージ際で立ち上がるも、トプリアがしっかりとバックコントロールを続ける。シックネスが正対して首相撲に持ち込むと、トプリアが離れた。ケージ中央でシックネスの右がトプリアの顔面を捉える。しかしシングルレッグを切られ、バックを奪われてしまうシックネス。トプリアの右腕をキムラで抱えるも、ボトムになって腕を抜かれてしまう。
すぐさまパスしてサイドに回るトプリア。シックネスはハーフに戻し、ラバーガードからフルガードに。前に体重をかけてくるトプリアに対し、シックネスがバギーチョークを仕掛けると会場から大声援が贈られる。これは極まらず、ハーフのシックネスをトプリアが押さえ込む。会場からブーイングが届くなか、トプリアがシックネスのバックに回った。シックネスは前方に回転して足を狙ったが不発に終わり、トプリアがトップを維持して試合終了のホーンを聞いた。
現世界フェザー級王者イリア・トプリアの兄であるアレクサンドル・トプリアは、UFCデビュー戦でフルマークの判定勝ち。「いつだってこうなることはないんだけど、コルビー・シネックスが素晴らしいファイターだったから、思い描いた試合ができた。僕はボクサーじゃない、MMAファイターだ。だから、どんな展開になっても対応できる」と語っている。