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【Shooto2025#01】スクランブル出場のライダーをRNCで仕留めたエフェヴィガーー試合後に本音が爆発

【写真】エフェがバックからパンチを全力で打っていないように見える場面もあった。試合後に語った内容に完全同意だ(C)MMAPLANET

<ライト級/5分3R>
エフェヴィガ雄志(日本)
Def.1R4分33秒 by RNC
ライダーHIRO(日本)

当初は環太平洋ライト級王者エフェヴィガに、西尾真輔が挑むタイトルマッチが予定されていた。しかし西尾が減量中に体調不良で病院に搬送される事態に。試合に出場できない西尾に代わり同じジムのライダーHIROが、通常はバンタム級で戦っているにも関わらず、スクランブル発進でエフェヴィガとーーライト級で対戦することとなった。

両者が向かい合うと、当然のことながら体格差が目立つ。試合が始まり、エフェヴィガの左ミドルでライダーが吹っ飛んだ。エフェヴィガの打撃に対し、下がり続けるライダーがシングレッグで飛び込む。これをスプロールしたエフェヴィガはスタンドに戻ると左ストレートでダウンを奪った。エフェヴィガがパウンド&ヒジを連打し、さらに左へパスを狙う。ハーフガードのライダーが右腕を差し上げる。そのライダーの顔面に左の鉄槌を落とすエフェヴィガが、立ち上がって離れた。

スタンドに戻ると、ライダーがケージづたいに回る。ライダーのテイクダウンは通じず、エフェヴィガがガブってバックへ。右足を差し入れたエフェヴィガがバックコントロールからパンチを打ち込む。ライダーが正対するとエフェヴィガがスタンドに戻った。ライダーのテイクダウンを切ったエフェヴィガが、バックからパンチを打ち込むが―――力を抑えているようにも感じられる。最後はエフェヴィガがRNCでタップを奪って試合を終わらせた。

勝者のエフェヴィガに笑顔はない。それはそうだ。普段はバンタム級で戦っている選手がライト級の試合に、しかもスクランブル出場で臨む。MMAでは2階級ーーリミットには約9キロの差がある。

そもそもライダーについてはMMAPLANETのインタビューで、兄の清水俊一が自身の出場について「弟(ライダーHIRO)に話があったんですけど、仕事の都合で1月は試合が出来ないということになって」と語っている。バンタム級のオファーを断っているライダーが、たとえライト級での代役出場を「直訴」したとしても、それを許可しないのがプロモーターや競技運営団体の役割ではないのか。それだけ危険をおかして試合を組む必要があるのか。何もなかったから良かった、ではない。何かあった後では遅いのだ。

マイクを握ったエフェヴィガも「見てのとおり、試合にならなかった。RNCで終わって良かったです。遊びでやっているわけじゃない。これで取り返しのつかない怪我に繋がっても仕方ない。相手にとっては幸運な終わり方だったと思います」と語り、首をかしげた。さらに「自分が試合をする理由は、仲間たちやお客さんのおかげで試合ができるので、精一杯恩返しがしたいから」と――このエフェヴィガの言葉を、関係者はしっかりと受け止めてほしい。


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